著者
重中 秀介 鷹見 竣希 大西 正輝
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第35回全国大会(2021)
巻号頁・発行日
pp.4F2GS10m04, 2021 (Released:2021-06-14)

本研究では,大規模イベントの群集制御を安全性と効率性で評価する指標を提案した.大規模イベントは群集事故を未然に防ぐような手段として群集制御が行われている.これまで群集制御は一人ひとりの歩行者情報とエリア毎の環境情報から安全性と効率性を定義していた.ところが,これらの評価指標は避難実験のような一斉に移動を開始する環境でしか使われていないため,一定間隔で移動を開始するイベント群集の評価に適しているかわからなかった.本研究では,歩行者シミュレータを用いて,一定間隔で移動を開始するイベント群集の制御評価を行った.評価には既存指標の安全性と効率性の評価と提案指標の評価を行った.イベント制御の評価には門司港の関門海峡花火大会を用いており,歩行者人数が30000人と45000人,出発人数分布が2種類の計4種類の人数分布と19683通りの制御パターンを評価をした.実験結果により,提案指標は既存指標よりも安定した評価が行えた.