著者
黒岩 めぐみ 金泉 志保美
出版者
国立大学法人 群馬大学大学院保健学研究科
雑誌
群馬保健学研究 (ISSN:13434179)
巻号頁・発行日
vol.40, pp.1-7, 2020 (Released:2020-04-27)
参考文献数
9

本研究は、病気や障害をもつ子どものきょうだい児に対して行われている支援に関する研究の動向を明らかにし、今後の研究課題を検討することを目的とした。医学中央雑誌Web(Ver.5)を用いて2010年~2019年の文献を検索し、14件を対象に分析した。研究対象は看護師が最も多く、きょうだい児を直接対象として調査・分析している研究は3件と少なかった。NICUを対象とした研究は2件であった。対象文献の研究内容をコード化し、類似性に従って分類した結果、【きょうだい児への具体的な介入の実施とその評価】【看護師をはじめとする医療者が行っているきょうだい児への支援の現状】【家族からきょうだい児に対して行われた情報提供に関する研究】【母親の認識するきょうだい児の面会により得られる効果】の4カテゴリが形成された。今後の課題として、きょうだい児への直接的な支援が積極的に行われること、NICUにおけるきょうだい面会の推進およびきょうだい児の反応を明らかにすることの必要性が示唆された。