著者
黒川 威人 柚木 恵介
出版者
Japanese Society for the Science of Design
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
pp.28, 2015 (Released:2015-06-11)

黒沢ヒュッテとは1960年12月に長野県大町市平黒沢高原に建てられた東京芸術大学山岳部の山小屋の事であり、設計は山本学治によるものである。2015年12月に建設から満55周年を迎えるが、本研究は建築家というよりは著名な建築学者(近代建築史・建築構造学・建築評論)であった山本が遺した数少ない設計作品の一つとして、その学術的価値、中でもデザイン学的な価値について明らかにし、評価しようとするものである。
著者
黒川 威人
出版者
Japanese Society for the Science of Design
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
pp.117, 2013 (Released:2013-06-20)

明治維新以降,我が国は西欧の合理主義を国策として発展して来た。しかしその中で失われた固有の文化・文明も少なくない。本論は万葉集や古今和歌集など、日本の古代の詩歌を読み解くことにより,日本固有の美学がいかなるものであったのかを明らかにしようとするものである。結果として「雪、月,花」を平安時代から日本人は愛して来たこと,中でも「雪」に対して特別の愛情を抱いて来たことが明らかとなった。その雪は日本特有の温暖な気候下に降る柔らかな雪である。そこから様々な日本美が生まれて来たことと、今日のモダンデザインがシンプルであることを是とする日本人の精神性の根源をうかがい知ることができた。