- 著者
-
黒木 孝行
飯田 瑞貴
杉本 学
- 出版者
- 公益社団法人 日本化学会・情報化学部会
- 雑誌
- ケモインフォマティクス討論会予稿集 第38回ケモインフォマティクス討論会 東京
- 巻号頁・発行日
- pp.34-35, 2015 (Released:2015-10-01)
- 参考文献数
- 1
電子状態計算で得られる数値情報を活用すると、化学現象に潜む規則性、法則を発見できると考えられる。これを実現するために、我々の研究室では電子状態計算に基づく数値データに関する機械学習の手法(電子状態データマイニング手法)を開発している。この手法は、電子状態計算によって得られた電子的因子を用いて、単回帰分析や多変量解析を行うことで、化学現象の規則性を探索するものである。解析に使用する電子的因子は、軌道エネルギー、励起エネルギー、振動子強度、遷移双極子モーメント、双極子モーメント、イオン化エネルギー、電子親和力である。この電子状態データマイニング手法を用いて、結核の治療薬として研究されているPyrazinamide誘導体に関する解析を行ったところ、ベンゼン部位に局在化した空軌 道のエネルギーが薬理活性に影響を与えている可能性を発見した。