著者
黒田 一郎
出版者
公益社団法人 日本コンクリート工学会
雑誌
コンクリート工学論文集 (ISSN:13404733)
巻号頁・発行日
vol.27, pp.43-55, 2016 (Released:2016-05-15)
参考文献数
8

腐食程度の異なる2本の鉄筋を有する鉄筋コンクリート梁供試体を対象として,非破壊検査(ひび割れ幅と超音波伝搬速度)による,鉄筋の断面積減少率の推定方法を検討した。非破壊検査は,2本の鉄筋の腐食による影響を区別できない状態を想定して実施し,その場合であっても充分安全側に断面積減少率を推定可能であることを示した。更に,得られた鉄筋の断面積減少率推定結果をインプットとして用いて,土木学会コンクリート示方書の曲げ耐力算定法に則って安全側に梁供試体の曲げ耐力を推定できることを確かめた。