- 著者
-
黒﨑 敦子
- 出版者
- 日本サルコイドーシス/肉芽腫性疾患学会
- 雑誌
- 日本サルコイドーシス/肉芽腫性疾患学会雑誌 (ISSN:18831273)
- 巻号頁・発行日
- vol.39, no.1_2, pp.25-28, 2019-10-01 (Released:2019-12-28)
- 参考文献数
- 17
ANCA関連血管炎(ANCA associated vasculitis: AAV)として,顕微鏡的多発血管炎(microscopic polyangiitis: MPA),多発血管炎性肉芽腫症(granulomatosis with polyangiitis: GPA),好酸球性多発血管炎性肉芽腫症(eosinophilic granulomatosiswith polyangiitis: EGPA)の3疾患が定義されている.AAVの肺病変は疾患ごとに特徴的なものが多い.MPAの肺病変としては肺胞出血と間質性肺炎がみられる.肉芽腫性血管炎の名が付いているGPAとEGPAには結節性病変がみられ,GPAでは壊死性血管炎を反映して壊死を伴う肉芽腫,EGPAではアレルギー性疾患を反映して好酸球性気管支・細気管支炎や好酸球性肺炎がみられる.画像から血管炎にアプローチするには,経過を含めた臨床情報が重要である.