著者
齊藤 高志
出版者
大阪医科薬科大学
雑誌
若手研究
巻号頁・発行日
2021-04-01

全身性強皮症は間質性肺炎などを主徴とする自己免疫疾患であり、有効な治療に乏しい難治性の疾患である。脂肪由来間葉系幹細胞 (ASCs) は脂肪組織に豊富に存在し、低侵襲かつ容易に採取可能な幹細胞である。ASCsは抗炎症性作用と免疫抑制作用を示すため、免疫疾患に対する細胞療法として有用である。血液抗凝固薬の低分子量ヘパリン (LMWH) をASCsに作用させると、抗炎症作用がより高くなる。本研究は、「LMWHで活性化させたASCs」を病態モデルマウスに投与し、LMWH活性化ASCsの免疫抑制・組織再生効果を確かめる。