著者
諸橋 義雄
出版者
千葉医学会
雑誌
千葉醫學會雜誌 (ISSN:00093459)
巻号頁・発行日
vol.7, no.11, pp.1392-1409, 1929-11-28

家兎ヲ豫メ大膓菌ヲ以テ免疫シ、其家兎血淸ガ一定ノ凝集價ニ上昇シタル時種々ナル時機ニ於テ、オムナヂン、ヒリン、ヤトレンカゼイン等ヲ注射シタルニ、是等ハ凡テ非特異性剌戟トシテ作用シ、凝集價ノ上昇スルヲ認メタリ。然シテコノ非持異性物質ノアルモノニ於テハ、特異性ノ免疫機轉ニ於ケルガ如キ陰性期トモ言フベキ時機アリ、即チ注射直後、一時凝集價ノ下降スルコトアリ。次デ徐々ニ又ハ急激ニ上昇ス。特ニオムナヂンニ於テ觀察スルニ、オムナヂンヲ連日動物ニ注射スレバ、凝集價ハ少シモ上昇セズ、却テ下隆スルガ如キ傾キアリ。(自抄)新字体抄録:家兎ヲ予メ大膓菌ヲ以テ免疫シ、其家兎血淸ガ一定ノ凝集価ニ上昇シタル時種々ナル時機ニ於テ、オムナヂン、ヒリン、ヤトレンカゼイン等ヲ注射シタルニ、是等ハ凡テ非特異性剌戟トシテ作用シ、凝集価ノ上昇スルヲ認メタリ。然シテコノ非持異性物質ノアルモノニ於テハ、特異性ノ免疫機転ニ於ケルガ如キ陰性期トモ言フベキ時機アリ、即チ注射直後、一時凝集価ノ下降スルコトアリ。次デ徐々ニ又ハ急激ニ上昇ス。特ニオムナヂンニ於テ観察スルニ、オムナヂンヲ連日動物ニ注射スレバ、凝集価ハ少シモ上昇セズ、却テ下隆スルガ如キ傾キアリ。(自抄)