著者
Baast Gangerel
出版者
国際医療福祉大学学会
雑誌
国際医療福祉大学学会誌 = Journal of the International University of Health and Welfare (ISSN:21863652)
巻号頁・発行日
vol.23, no.2, pp.86-94, 2018

モンゴルの医療制度は中国,旧ソ連の支配下で変化を繰り返した.独立後,モンゴル政府は医療サービスの改善と質的向上に取り組んでいる.保健省は「モンゴル健康行動に関する2013 年度,国際的な安心・安全な医療を提供する質的な向上」を作成し,医療改善を推進している.同時にモンゴルと日本は医療交流を深め,日本への期待感は高まっている.本研究ではこうしたモンゴルの医療制度と,モンゴルと日本との医療交流の動きを調査,分析した.モンゴルの医療制度は年々,近代化され,医療機関数と医師の数は増加しているが,増加した民間医療機関の多くは個人開業医による診療所で,規模も小規模の施設が大多数を占めている.今後,病院は経営の改善および医療サービスの充実を進め,政府は医療の国際化,日本をはじめ先進国との交流を深め,人材育成に取り込むことが課題となっている.