著者
朝井 洋明 落合 洋文 Elouali Sofia
出版者
FCCA(Forum: Carbohydrates Coming of Age)
雑誌
Trends in Glycoscience and Glycotechnology (ISSN:09157352)
巻号頁・発行日
vol.29, no.168, pp.J41-J46, 2017-07-25 (Released:2017-07-25)
参考文献数
22

糖タンパク質性医薬品は、バイオ医薬品の中でも構造の複雑さが際立っている。要因は、糖鎖部分の多様性と複雑さである。我々は、翻訳後修飾で人為的制御が極めて困難な糖鎖部位を高純度・大量に調製できるようになった。さらに構造均一な糖鎖を任意の位置に付加する技術も構築した。これらの技術により、発現系での糖タンパク調製では極めて困難であった構造均一な糖タンパク調製が可能となった。また、新たな任意の位置への糖鎖導入も可能であるので、修飾位置とそれぞれの位置の糖鎖構造と糖鎖本数を適切に設計することで次世代型バイオ医薬品の創生も可能となった。