著者
深谷 美枝 Fukaya Mie フカヤ ミエ
出版者
「宗教と社会貢献」研究会
雑誌
宗教と社会貢献 (ISSN:21856869)
巻号頁・発行日
vol.8, no.1, pp.25-53, 2018-04

論文特集 : 宗教・障害・共同体―障害と共に生きることの宗教性本論は現状の社会福祉実践の中でスピリチュアリティ、わけてもキリスト教スピリチュアリティがどのような機能を果たしているかを探求するものである。津久井やまゆり園事件で明らかになったように、社会福祉実践現場は利用者への施設内虐待等厳しい荒廃の現実に曝されている。異なるタイプの施設に勤務する3人のクリスチャン障害福祉ソーシャルワーカーの語りが聴取、分析され、結果として仮説的ながら「バッファー」「深化」「規範提供」「エートスの実体化」の諸機能と「シフトワークとのジレンマ」の逆機能が抽出された。This paper attempts to explore functions of spirituality, especially Christian spirituality, in current social work practice. As was revealed in Sagamihara Knife Attack, the field of social work practice faces serious problems such as institutional abuse. The author interviewed three Christian social workers working at different types of facility for the mentally handicapped and analyzed their narratives. The results show hypothetical functions including "buffer," "making the profound,""providing norms," and "activating a professional and organizational ethos," as well as a "dilemma between shift work and observing spirituality" dysfunction.
著者
深谷 美枝 FUKAYA Mie 柴田 実 SHIBATA Minoru
出版者
明治学院大学社会学部付属研究所
雑誌
明治学院大学社会学部付属研究所研究所年報 = Bulletin of Institute of Sociology and Social Work, Meiji Gakuin University (ISSN:09114831)
巻号頁・発行日
vol.43, pp.45-54, 2013-03-14

本研究は継続研究として2009年度から2010年度にかけて全国のキリスト教系病院(10ヶ所)に勤務するチャプレン10名(全員、神学教育を受けた牧師職)を対象に主としてフィールドワークによるインタビュー調査を実施してきた。2011年度は九州地区二病院のフィールドワーク調査を行い、更にデーター収集を進めた。 本論においては九州地区のフィールドワーク調査のデーターに基づき、スピリチュアルケアの特徴を報告することを目的とする。