著者
Ejeatuluchukwu OBI Orish Ebere ORISAKWE Charles OKAFOR Anthony IGWEBE Joy EBENEBE Onyenmechi Johnson AFONNE Francis IFEDIATA Basu NILS Jerome NRIAGU
出版者
産業医科大学学会
雑誌
Journal of UOEH (ISSN:0387821X)
巻号頁・発行日
vol.36, no.3, pp.159-170, 2014
被引用文献数
15

この研究は,ナイジェリアにおいて,母体および臍帯血の血中鉛濃度(BLL)を測定し,他の地域と比較することを目的とする.我々は,母親の血液および臍帯血のBLLと,新生児の人類学的計測値との関連性の調査を行った.ナイジェリア南東部ンネウィの別の3病院で出産した119人の女性から採取した,臍帯血および母親の血液サンプルを用いてBLLを測定した(誘導結合プラズマ質量分析法(ICP-MS)を使用).新生児の人類学的計測(頭囲・腹囲・出生体重・出生身長・頭臀長)を行った.母親の血液サンプルの10.9%,臍帯血サンプルの3.4%から,10 μg/<i>l</i>より多い鉛が検出された.母体のBLLは6.19±2.77 μg/d<i>l</i> (平均±標準偏差),臍帯血BLLは4.75±2.59 μg/d<i>l</i> (平均±標準偏差)であった.臍帯血BLLと頭臀長の明確な関連性(R = 0.204,<i>P</i> = 0.026)を除けば,子どもたちの人類学的計測値と,母親の血液および臍帯血BLLには有意な関連性は見られなかった.