著者
CHANG C.J. YONCE C.E. GARDNER D.
出版者
日本植物病理学会
雑誌
日本植物病理學會報 (ISSN:00319473)
巻号頁・発行日
vol.53, no.3, pp.354-359, 1987-07-25

オキシテトラサイクリンの注入によるスモモ葉焼病 (仮称) のスモモの葉焼病はオキシテトラサイクリン (OTC) の樹幹注入により抑制された。作業にはコード無ドリル, 28/163cmドリル刃, 金ヅチおよび OTC カプセルを必要とした。4月下旬又は5月上旬に1回目, 10月中旬に2回目の注入が最も効果的であった。それぞれ 0.16g の OTC を含む 4ml の溶液の入ったカプセル2個分を各時期に各樹に注入し, 対照樹にはキャリア液のみをそれぞれ注入した。1984年4月, 1985年5月および1986年5月にそれぞれ1回目, 3回目および5回目の注入を行ない, 1984, 1985および1986年の各8月に調査した結果, OTC による発病抑制はそれぞれ61.5-100%, 73.3-100%および76.9-100%であった。1984年10月に2回目の注入を行なった樹では翌年5月には対照樹に比べて小枝の枯死が格段に少なかった。