著者
河原 達也 Lee Chin-Hui Juang Biing-Hwang
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NLC, 言語理解とコミュニケーション
巻号頁・発行日
vol.96, no.420, pp.61-68, 1996-12-13

対話環境における柔軟な音声理解を実現するために、キーフレーズの検出と検証の組合せに基づくアプローチを提案する。キーフレーズには意味タグが付与されており、その検出が直接的に頑健な理解を実現する。検出の湧出し誤りを抑制するために、サブワードベースの発話検証手法を導入する。これは、認識結果に信頼度を付与するものである。信頼度を定義するいくつかの関数について比較・検討を行った。複数の音声対話タスクのフィールドデータに適用した結果、本手法が、 (1)定型的な発話に対して精度を維持した上で、 (2)非定型な発話に対する理解率を向上し、 (3)タスク外発話の棄却率も改善することが示された。