著者
ヴィゴ レジャン LAUNEY THOMAS 千村 崇彦 池田 時浩
出版者
独立行政法人理化学研究所
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

我々は分子や粒子をイオン化・加速して特定の神経細胞に穿通させるナノ電子スプレー微小管を設計、2本の同心の表面疎水処理ガラス管内部の溶液を電子スプレーにして標的に局所的に到達させた。液滴の安定噴射には管配置と電圧波形が重要で、20-250nAのパルスピーク電流が得られた。しかし陰イオン色素と蛍光顕微鏡で観察すると粒子は管先端-培養液面境界のほか外管内壁にも急速に蓄積、終には管内部への引水と溶液流出が生じ、菅形状の調整を重ねたが不可避だった。静電的性質のシミュレーションによる改良型を提示する。