著者
木村 光雄 国村 昇 MITSUO KIMURA NOBORU KUNIMURA
出版者
西京大学農学部
雑誌
西京大学学術報告 農学 (ISSN:03709329)
巻号頁・発行日
no.8, pp.64-73, 1956-09

1) ミツバカイドウの発根性は弱く, 緑枝・休眼枝共に殆んど実用的価値がないが, 緑枝の方が休眠枝に比較して稍発根性が強い。2) 緑枝の場合挿木の時期は7月上旬∿8月にかけて枝条の硬化直後がよく, その時期に於ける太い枝条の方が発根良好である。3) 休眠枝に対する予措としての低温処理或いは温湯浸漬による高温処理は発根に効果的でなく, 休眠の時期的な影響も殆んど認められない。4) hormone処理は発根率を高める効果は認められないが, 緑枝に対して濃度0.1%までの範囲内で濃度の高い方が発根の位置が上昇するし, 発根した個体の根数が無処理のものに比較して多くなる。hormone処理をした場合緑枝では発根する挿穂の基部が膨大となり次いで縦裂し, その裂開部よ発根する。hormone処理をすると緑枝の基部切口にcallusの形成が起らない。5) 発根に最も有利な操作は緑枝の基部が黄化処理されていることである。6) 緑枝挿に於いて用土は川砂よりも粘質的な赤土の方が発根に効果的である。7) ミツバカイドウの発根性は挿穂を取る母樹によつて差異を生じる可能性があり, 将来挿穂採収用の優良母樹の育成が望ましい。