著者
横倉 節夫 Yokokura Setsuo 三星 宗雄 Mitsuboshi Muneo 尹亭 仁 Yoon Jeong-In 浜田 弘明 Hamada Hiroaki
出版者
神奈川大学人文学会
雑誌
人文研究 : 神奈川大学人文学会誌
巻号頁・発行日
vol.178, pp.1-15, 2012-12-25

八久保先生へのお詫びと感謝八久保先生を偲んで八久保さんを悼む -フィールドワークの思い出
著者
三星 宗雄 Mitsuboshi Muneo
出版者
神奈川大学人文学研究所
雑誌
人文学研究所報 (ISSN:02877082)
巻号頁・発行日
no.46, pp.35-51, 2011-10

2004 年12 月17 日に景観法が施行された。それまでは景観保護を目的とする自治体条例に止まっていたのが,景観法の施行によってその実体化が促されることとなった。自治体の景観条例はこの10 年の間に約2 倍に増加した(2004 年12 月現在524,NHK 特報首都圏,2004)ことからも分かるように,景観への関心は着実に高まっている。今や景観は客を集めるためのビジネスチャンスとさえなりつつある。 長野県北部の小布施町は葛飾北斎が晩年を過ごした町として有名だが,その作品を集めた北斎美術館ができたのを契機として町の景観整備を進めた結果,観光客が年間120 万人に達したという(同番組放送)。筆者は景観法施行前に,北斎美術館を訪ねるために小布施の町を訪れた。実際町に入って,気がつくと立て看板や広告物がまったく視界から消え,驚くほどすっきりとした印象を受けた。京都や奈良などの古都に観光客が集まるのも,もちろん歴史的な建物の見学が第一の目的であろうが,二度目,三度目というリピーターを惹きつけるのは,それら歴史的建物などによって醸し出される景観のすばらしさがあるからに違いない。街並みの色彩を整えることは決して容易なことではないが,一度そうした街並みを体験すると虜になってしまうのも事実である。 景観に関しては,建物の高さなど物理的に測定できる要素は解決が容易だが,全体としての景観の美的な評価,とりわけその美的基準の確立は単純ではない。東京国立市の景観訴訟に関する東京地裁の判決(2002 年2 月14 日)で,藤山雅行裁判長は「良好な景観がどのようなものかは国民に共通の理解があるとは言い難い。」と指摘している。 美的な基準の確立がむずかしい理由の一つは,美が個人の感性によって異なることである。しかしながらすべてを個人的な感性に任せるなら,この種の問題に対する解決はおぼつかない。どこかで折り合いを付けていかなければならない。最終的にはそこに住む住民,行政および色彩の専門家などから構成される「街づくり協議会」のようなチームを設置し,そこで一つ一つ検討しながら決めていくというのが現実的な方法であろう。 本論文では景観を破壊する要因の1 つに挙げられる,いわゆる騒色公害と呼ばれる事件の歴史的な経緯について考察し,あわせてその解決法について考究することを目的とする。 ここで扱うのは主に建築物および移動物体(都バス)であるが,それ以外にもたとえば自販機の色彩なども騒色公害となりかねない(三星,2011b)。また全国に4 万店あると言われているコンビニの看板なども対象となるような動きが見られる。Several cases in noisy color public pollutions in Japan were described with pictures. There included were the cases of Tokyo municipal bus in 1981, neon signs of a McDonald, s in 1985 and a building of Bic Camera Company in 1986. The author called those three cases" The biggest three noisy color pollutions in Japan", since those three pollutions, the author says, made Japanese conscious to noisy color. The author suggested four possible solutions as below: a. Zoning, i.e. the buildings or the signs with very vivid colors should be restricted into a limited area. b. Vivid colors should be restricted in lower places, from which pedestrians can see only a part of it. c. Vivid colors should be decreased in size. d. Vivid colors should be decreased in saturation. Vivid red or orange colors can be replaced with brown or beige or something like low-saturated colors. Finally the difference found between Japan and European countries and the United States concerning the severeness for noisy colors was briefly discussed.
著者
三星 宗雄 Mitsuboshi Muneo
出版者
神奈川大学人文学研究所
雑誌
人文学研究所報 (ISSN:02877082)
巻号頁・発行日
no.47, pp.25-41, 2012-03

Photos were taken of the buildings, street furnitures, and various sorts of public signs in the City of Detroit and its suburbs. Their colors were analyzed in order to make sure whether achromatic colors arepredominant in the public colors in America. The results were not so clear-cut that no conclusion was drawn at this stage. It was necessary, the author said, to create an index to show" the achromaticness" in the environment.