- 著者
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濱谷 尚志
Moustafa Elhamshary
内山 彰
東野 輝夫
- 雑誌
- マルチメディア,分散協調とモバイルシンポジウム2017論文集
- 巻号頁・発行日
- vol.2017, pp.1761-1771, 2017-06-21
人体の約60%を占める水分の摂取量と排出量のバランスを維持することは生命活動維持において重要である.本研究では日常生活で容易に装着可能な腕装着型センサを用いた飲水量の推定手法を提案する.腕の複雑な動きから飲水に関連するモーションおよび飲水中の細かいモーションを認識するため,本手法では時間的な認識スケールの異なる二種類の分類器(マクロ行動分類器・ミクロ行動分類器)を組み合わせる.さらに飲水中の細かいモーションにおける慣性センサの計測値を用いて飲水量推定モデルを構築し,毎回の飲水量を推定する.評価のため合計16人の学生から約22時間のマクロ行動,合計950回以上の飲水におけるデータを収集した結果,提案手法により日常生活における代表的な行動の中から適合率72.6%,再現率73.5%で飲水行動を認識可能であり,さらに実際に飲水を行っている区間を合率92.8%,再現率97.0%の精度で認識できることが分かった.また,飲水中の腕方向および親指方向の加速度の積分値を説明変数とした線形回帰モデルにより,毎回の飲水量を平均誤差1.5[g],標準偏差29.5[g]で推定できることを確認した.