著者
末次 信行 Nobuyuki Suetsugu 千里金蘭大学 教養教育センター
巻号頁・発行日
vol.13, pp.169-173,

殷代武丁期(前1250~前1192※)に突然出現する「卜辞」について、その出現の歴史的経緯を検討したものである。そのうえで、城郭が無いという、当時の都市としての殷墟の欠陥を、「卜辞」の「盟約的機能」が代替する役目を果たし、神聖封建王朝として、あるいは戦士国家として発展する基礎を築いたという仮説を提出する。※この年代については『中国歴史紀年手冊』(気象出版社、2002年)による。一応の目安で絶対的なものではない。