著者
SEKI Masaharu
出版者
北海道情報大学
雑誌
北海道情報大学紀要 (ISSN:09156658)
巻号頁・発行日
pp.105-113, 1990-03

完全導体希薄プラズマを共なうフォース・フリー磁場によって閉じ込められた表面電流円柱状メイン・プラズマに対して,その磁場自身の不安定性を希薄プラズマの半径方向摂動の零点と特異点分布を詳しく計算することによって調べた。フォース・フリー摂動磁場が,メイン・プラズマと希薄プラズマ摂動第一特異点の間に少くとも一つの零点,あるいは二つの特異点の間に少くとも二つの零点,あるいは最後の特異点と外部体壁の間に少くとも二つの零点を持つならば,フォース・フリー磁場それ自身に不安定が起り得る。実際計算でのパラメータは,m=1, μγ_0=-1, αγ_0, αR_0とした。ここで,mはモード数,μ_0はメイン・プラズマ表面の磁力線の逆ピッチ,γ_0とR_0はメイン・プラズマの半径と外部完全導体壁半径,αはフォース・フリー磁場方程式∇×B=αBの定数である。|αR_0|=4, 6, 8, 10に対しては,フォース・フリー磁場はそれぞれ|αγ_0|>1.15, 3.10, 5.00, 7.00に対して安定で,安定磁場を与えるαR_0/αγ_0の最大値は,それぞれ3.48, 1.94, 1.60, 1.42となった。