著者
松永 幸子 Sachiko MATSUNAGA
出版者
埼玉学園大学
雑誌
埼玉学園大学紀要. 人間学部篇 = Bulletin of Saitama Gakuen University. Faculty of Humanities (ISSN:13470515)
巻号頁・発行日
vol.15, pp.67-76, 2015-12-01

実際にこれから教師を目指す学生たち―教師の卵―はどのような意識を持っているのか?アンケートを基に分析し、今後の教師の有り方を探究し、また、教師に対する社会の意識改革の一助とすることが本研究の目的である。本学の幼稚園・小学校教員免許取得希望学生141名を対象にアンケート調査を行った。その結果、明らかになったことを順次提示した。学生の教職意識により、学生は、教師は厳しいだけではなく、基本的には優しい教師を求めていることが明らかになった。親身になって子どもの相談に乗るなど、距離の近い教師を理想の教師像としていた。また、さまざまな体験により広い視野を持つため、民間企業等での研修には非常に前向きな意識が見られた。このような若者の意識を、古い既存の価値観の中に押し込めるのではなく、時代とともに変化する教師像に対応するため、教師についての社会の意識をあらためる必要性があることが提案できる。