著者
岩﨑 早穂 Saho Iwasaki
出版者
同志社大学政策学部・総合政策科学研究科政策学会
雑誌
同志社政策科学院生論集 = Doshisha policy and management review
巻号頁・発行日
vol.9, pp.21-30, 2020-02-25

本稿では柳田國男と宮本常一の旅概念を通して今後の観光政策の拠り所について考察する。従来型の観光は変化に直面している。明治から昭和にかけて日本全国を旅した柳田、宮本の旅概念を整理することは、今日まで続く観光の諸形態と観光政策とを考察するうえで重要な意味を持つ。彼らの旅に共通する、人々の暮らしに対する尊敬と共感、驚きに基づいた学びの獲得は、観光政策の今後の方針に大いに参考されるべきものである。