Crónica del rey pasmadoは、フェリペ4世が妻の裸を見るために突き当たった様々な障害を描いたものである。当時、教会や政府関係者は、国王が妻の裸をみるという行いによって、新大陸から戻る艦隊の損失と、フランドルでの軍事的敗北につながることを恐れられていた。この小説では、性的タブーを犯さない限り、神がトーテムのように自分たちを守ってくれるという原始的な考え方に支配された宮廷に出入りする面々を描き出している。つまり、ゴンサロ・トレンテは、スペインの不合理な文化的論理を面白おかしく批判するために、歴史的枠組を使ったのである。本論文ではCrónica del rey pasmadonにおけるパロディーを踏まえた心理臨床的なアプローチを実践し、タブー神話の崩壊、そしてアイロニーとの関係を考察する。