著者
Sarff John S.
出版者
社団法人プラズマ・核融合学会
雑誌
プラズマ・核融合学会誌 (ISSN:09187928)
巻号頁・発行日
vol.84, no.11, pp.800-803, 2008-11-25

RFP核融合炉にとってOscillating Field Current Drive (OFCD)を用いたプラズマ電流の定常維持は魅力的なシナリオである.OFCDは磁力線のストカスティシティを生じ得る磁気的自己組織化に依存する方法なので,核融合炉に要求される高い閉じ込め性能を達成できるかどうかは,閉じ込めスケーリングが磁気乱流(磁場揺動振幅)に対して望ましい依存性をもつかどうかによるが,このスケーリングは現在のところ確実性に欠ける.本稿では,定常電流維持とは異なる,「ほとんど定常的」な核融合炉のシナリオについて述べる.このシナリオではプラズマ電流の駆動にOFCDを用いるが,電流の定常維持ではなく自己相似的な減衰を適用して自己組織化を最低限に抑制し,高い閉じ込め性能への近接性を確保する.核融合出力パワーはパルス的であるが,プラズマ電流が途切れることはない.