著者
Ishikawa Masao Takatsuka Toru Daibo Takaharu Shirasawa Kunio Aota Masaaki
出版者
北海道大学
雑誌
低温科学. 物理篇. 資料集 (ISSN:03853683)
巻号頁・発行日
vol.60, pp.13-40, 2002-03

北海道大学流氷観測用レーダー網により北海道オホーツク海岸沖の2001年1月5日から同年4月29日までの毎日午前9時における流氷分布を観測した(第1図)。流氷分布図の作成は、レーダー画像処理装置を利用して以下の手順にしたがって行われた。(1)枝幸、紋別、網走、3局の各レーダー映像を画像処理装置のブラウン管面上で重ね合わせ、3局合成レーダー画像を作る。(2)波浪や雲からくる妨害信号を人手によって除去する。(3)氷縁や氷湖などを線でなぞり流氷域を明確にする。(4)地図画像上に重ね合わせ、流氷域に斜線を施して流氷分布図を完成させる。氷野内には大小無数の氷湖が存在する場合もあるが、作図に当たっては、氷縁と比較的巨大な氷湖に主眼をおいた。レーダー映像写真およびレーダー画像データは、流氷期間中3時間毎に保存されている。詳細な流氷分布の変化を追跡する場合には利用できる。また、1969年から2001年までに観測された流氷レーダーの範囲内の流氷量の変動を第2図に示す。毎日午前9時の流氷分布図から、レーダーの範囲(海域のみ)を100として流氷が占める割合(密接度、%)を流氷期間中積算した量をその年の「流氷量(%d)」と定義した。1989年より流氷量が顕著に減少している傾向が見られる。