著者
Singh Raghbir
出版者
The Anthropological Society of Nippon
雑誌
人類學雜誌 (ISSN:00035505)
巻号頁・発行日
vol.78, no.1, pp.18-21, 1970

パンジャブ人は地中海人種型を示す北インドの重要な集団の一つであるが,その内婚的カースト Khatri に属する11歳から18歳までの男児400名について手長および手幅の年齢変化が調べられた.<br>各年齢階級の手長(第1表,第1図)および手幅(第2表,第2図)の平均値,標準偏差,年間成長率から,両計測値とも12歳と13歳との間に最大増加が認められた.増加は16歳を過ぎると小さくなり,17歳で成長の停止を示した.手長の標準偏差は13歳において最大であったが,これは個体間の成長の遅速の現われによると思われる.<br>また手長,手幅,身長の間の相関係数(第3表)は,どの組合せについても各年齢階級とも有意の正相関があることを示した.