著者
東風谷 太一 Taichi Kochiya
出版者
同志社大学人文科学研究所
雑誌
社会科学 = The social sciences (ISSN:04196759)
巻号頁・発行日
vol.49, no.4, pp.161-189, 2020-02

1844年バイエルン王国の首都ミュンヒェンにおいて、ビール価格の高騰をきっかけに発生したビール騒擾は、その2年後にビール・ボイコットへと運動形態を変容させる。ドイツ地域では最初期の事例と考えられるボイコットへと、民衆運動が移行した歴史的要因を、18/19世紀転換期に頻発した職人蜂起・食糧騒擾との連続性、およびビールをめぐる都市の言説空間という視点から検討する。論説(Article)