著者
Naokatsu KANNARI Takumi UESUGI Keiichi KUBOTA Daichi MASUDA Kazuyoshi SATO Takayuki TAKARADA Tomohide WATANABE
出版者
The Japan Institute of Energy
雑誌
日本エネルギー学会誌 (ISSN:09168753)
巻号頁・発行日
vol.99, no.12, pp.236-242, 2020-12-20 (Released:2020-12-28)
参考文献数
16
被引用文献数
2

本研究では,食品廃棄物由来の消化汚泥を異なる温度で熱分解することでカルシウム(Ca)リッチバイオチャーを調製し,そのリン回収特性および肥料特性を評価した。バイオチャーのリン(P)回収量は熱分解温度の上昇とともに増加した。P回収後の 600℃処理バイオチャーの肥料特性を小松菜栽培試験により評価した。その結果,P回収後のバイオチャーは,化学肥料であるCa(H2PO4)2と同等以上の肥料効果を示すことがわかった。これらの結果より,Caリッチバイオチャーは,P回収に対して有用であり,環境負荷の小さい肥料として利用できることを明らかにした。