著者
碓井 健寛 Takehiro USUI
出版者
創価大学経済学会
雑誌
創価経済論集 (ISSN:03883027)
巻号頁・発行日
vol.46, no.1・2・3・4, pp.65-77, 2017-03-31

義務教育を受けられなかった人びとの学習の場として公立の夜間中学や、地域のボランティアによる自主夜間中学が存在してきた。夜間中学に行けなかった義務教育未修了者はどのような人びとなのだろうか。本研究は義務教育未修了者の都道府県における分布および福島県の市町村分布を示した。まず2010年国勢調査データを用いて都道府県別に未就学者数と比率を示した。次に福島県の小地域別データから市町村別に15歳以上未就学者数とその人口比率を示した。人口規模が多いほど未就学者数が多いのだが、県の平均よりも15 倍以上多い自治体が存在することがわかった。また男女別で示した場合に、各地域とも女性の方が未就学者の比率が高いことがわかった。