著者
Amber Young Anna Davies Carmen Tsang Jamie Kirkham Tom Potokar Nicole Gibran Zephanie Tyack Jill Meirte Teruichi Harada Baljit Dheansa Jo Dumville Chris Metcalfe Rajeev Ahuja Fiona Wood Sarah Gaskell Sara Brookes Sarah Smailes Marc Jeschke Murat Ali Cinar Nukhba Zia Amr Moghazy Jonathan Mathers Sian Falder Dale Edgar Jane Mary Blazeby 訳者: 原田 輝一
出版者
一般社団法人 日本熱傷学会
雑誌
熱傷 (ISSN:0285113X)
巻号頁・発行日
vol.49, no.1, pp.1-20, 2023-03-15 (Released:2023-03-15)
参考文献数
52

【目的】国際的に使用可能な熱傷治療研究のためのコア・アウトカム・セット (Core Outcome Set: COS) の選定. 【デザイン】国際的コンセンサスの合意 (作成期間: 2017年4月~2019年11月). 【方法】システマティック・レビューおよび関連文献から, 検討候補となるアウトカム (臨床評価項目) を抽出した. デルファイ調査方法による共同意思決定作業を通じて, 各国の臨床家と研究者およびイギリス圏の患者と介護者が, アウトカムの優先順位決定作業に参加した. 匿名化されたフィードバック作業を通じて, コンセンサスの達成が目指された. まずアウトカム選定のための定義基準が事前に合意され, それに基づいた投票を行うためのコンセンサス会議が開催され, 最終的にCOSが決定された. 【結果】データソースの調査から1,021のアウトカムが抽出され, ついでその中から88のアウトカム候補が特定された. 1回目のデルファイ調査には, 77ヵ国の医療従事者668名 (18%が低・中低所得国) とイギリス圏の患者または介護者126名が参加した. 1回目終了後, 1つのアウトカムが破棄され, 13の新しいアウトカムが追加された. 2回目の調査では69項目が破棄され, 31項目のアウトカムが最終のコンセンサス会議へと残された. 最終会議では, 事前に設定した選択基準 (閾値) に基づいて2回の検討と投票が行われ, 最終的に7つのコア・アウトカムが合意された (死亡, 特定の合併症, 日常生活動作能力, 創傷治癒, 神経障害性疼痛および掻痒感, 心理的ウェルビーイング, 学校または職場への復帰). 【結論】このCOSには国際的に通用する普遍性があり, 熱傷領域で行われる介入試験において, プロトコル作成の前提になるものである. 今後の介入試験研究には, このCOSに準じた測定値または評価を含めることを推奨する.