著者
WANG Kai-Yun GUO Qing-Long XIA Xiao-Ming WANG Hong-Yan LIU Tong-Xian
出版者
日本農薬学会
雑誌
Journal of pesticide science
巻号頁・発行日
vol.32, no.4, pp.372-378, 2007

中国山東省の主要なワタ生産地4ヵ所および非生産地1ヵ所で,1985年,1999年および2004年に採集したワタアブラムシのフェンバレレート,オメトエート,イミダクロプリド,アセタミプリド,カルボスルファンおよびエンドスルファンに対する抵抗性を調べた.薬量応答曲線の比較から,ワタアブラムシのフェンバレレートに対する顕著な抵抗性が認められ,1985年に30~370倍であった抵抗性比は2004年には370~2150倍へと上昇した.イミダクロプリドおよびアセタミプリドに対しては,2004年に17倍から97倍の抵抗性比が見られた.オメトエートに対する抵抗性比は採集した地方によって大きく異なり,5倍から80倍であった.それに対して,すべての地方で1999年から2004年の間にはカルボスルファンに対する抵抗性比の上昇はなかった.この結果は,これらの地方におけるワタアブラムシの管理においての有用な情報であると考えられた.