著者
進藤 康子 Yasuko Shintou 九州情報大学経営情報学部非常勤
出版者
九州情報大学
雑誌
九州情報大学研究論集 (ISSN:13492780)
巻号頁・発行日
vol.15, pp.134-126, 2013-03

万葉集の変(かえ)字法(じほう)から、対句を中心として、筆録者の言語意識に基づく、用字意識、表記意識を考察する。万葉集の表記法は、実に変化に富み、単に音声を形に写して表わすだけでなく、変字法による文字の可視的な領域での意味の拡充が、多種多様に意図されていることを論じ、万葉集のこの極めて特異な用字法の一端を明らかにした。