著者
毛利,勝廣
出版者
情報文化学会
雑誌
情報文化学会誌
巻号頁・発行日
vol.8, no.1, 2001-12-10

名古屋市科学館で行った特別展「宇宙展2000」の中で, 10倍づつ視野を広げながら宇宙の広さを実感する展示,「パワーズ オブ テン」を制作した。展示物の前から出発して宇宙の果てまでを一度に体験できるこの展示は,教育的に大変効果が高いが,その制作は困難で,1977年にアメリカで映画として制作されて以来,本格的な制作は行われてこなかった。今回はその後の最新の宇宙の知見や観測データに基づき,さらに3次元コンピューターグラフィックス(3DCG)を用いることにより,当時はアニメーションによる想像図として制作せざるを得なかった部分についても,科学的に可視化を行った。パネルと動画を組み合わせた展示は,この種の学習に対しては新しい方法であり,大きな教育効果を上げることが出来た。本論では,その範囲の広さから旧来のメディアでは教育が困難であった,宇宙の広さを学ぶための天文教材の開発手法と,科学館特別展での社会教育への利用を通して,その有効性および意義について検証する

言及状況

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@ms20fun 当館はデジタルプラネタリウムが入るずっと前から、名古屋から宇宙へ的な映像を力技で作って活用してきました。もちろん宇宙が主役。この論文の後、2001年から学習投影で活用していて、名古屋のほとんどの子供が体験しています。2011年からはデジプラ化。展示室でも毎日。 https://t.co/FssIW2UTMp

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