著者
上村,清
出版者
家屋害虫研究会
雑誌
家屋害虫
巻号頁・発行日
vol.26, no.1, 2004-05-31

蚊は,日本から100種余り記録されているが,衛生上重要な種は限られている.主な媒介蚊であるアカイエカは下水溝よどみ,雨水ますなど,チカイエカは地下の湧水槽など,コガタイエカとシナハマダラカは水田,湿地,ヒトスジシマカは放置タイヤ,花立,竹筒,空缶などから発生する.蚊に刺されて痒いのは即時型のアレルギー反応である.雌成虫は通常1ヶ月ほど生き,一生に3〜4回吸血して産卵するが,再吸血時にマラリア,フィラリア症,西ナイル熱,日本脳炎,デング熱,黄熱などの感染症を媒介する.これら感染症はいずれも日本でも流行することが危惧され,その早急なる対応が望まれる.蚊の感染症対策は,対象種が発生しないように発生源対策をするのが効果的で,また,国外から持ち込まないようにし,蚊に刺されないようにすることである.

言及状況

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https://t.co/8VB8M3lxzj 「蚊の吸血によって1型アレルギーによる即時型反応を生じ、刺された直後に痒みを伴った腫れを生じる」「水で冷やすのもよい」(35頁)など。毒素じゃなくてアレルギー反応の痒みと腫れなんですね。

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