著者
洗,幸夫
出版者
家屋害虫研究会
雑誌
家屋害虫
巻号頁・発行日
vol.26, no.2, 2004-12-15

超音波防鼠器の効力を確認するため,クマネズミとドブネズミを用いて室内試験を行った.慣らし飼育に比べ,20kHz±3kHz自動可変プラス衝撃波の超音波防鼠器を作動させた初日,ネズミの行動が活発となり,給餌ボックスへの進入回数は大幅に増加し,防鼠器のある給餌ボックスでの摂食量および排泄した糞量が減ったが,3〜4日後その行動と摂食状況が慣らし飼育期間とほぼ同様な状態に戻った.また,2つがいのクマネズミは超音波防鼠器で30日続けて処理を受けたが,異常な行動が見られず,体重が増え,1匹の雌が妊娠した.その結果から,超音波防鼠器はクマネズミとドブネズミに一定の影響を与えることが認められたが,一過性のもので,持続期間が短いことが判明した.

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