- 著者
-
Miyamoto,Syoiti
- 出版者
- 東京昆蟲學會
- 雑誌
- 昆蟲
- 巻号頁・発行日
- vol.32, no.1, 1964-04-10
この報文は日米合同調査に基ずく採集品を主としたものである.従来琉球諸島から知られていた種類はMicrovelia douglasi Scottケシカタビロアメンボ(西表島), Rhagovelia esakii Lundbladエサキカタビロアメンボ(石垣島), Halovelia septentrionalis Esakiケシウミアメンボ(石垣島, 西表島)の3種にすぎなかつたがこれらの新産地が追加され, また東洋熱帯に分布するMicrovelia diluta Distantウスイロカタビロアメンボ(沖繩島), 本州・九州のみから知られていたM. kyushuensis Esaki et Miyamotoキュウシュウカタビロアメンボ(石垣島), 奄美大島特産であつたXiphovelia curvifemur Esaki et Miyamotoアマミオヨギカタビロアメンボ(沖繩本島)が新たに記録され, さらに次の4新種・1新亜種が記載された.キュウシュウカタビロアメンボに近縁のM. morimotoi Miyamotoモリモトカタビロアメンボ(西表島), ジャバ産genitalisの亜種M. genitalis iriomotensis Miyamotoシリブトカタビロアメンボ(西表島), 前者とともにケシカタビロアメンボに近いM. uenoi Miyamotoウエノカタビロアメンボ(西表島), ナガレカタビロアメンボの類縁種Pseudovelia takarai Miyamotoタカラカタビロアメンボ(石垣島, 西表島)とP. hirashimai Miyamotoヒラシマカタビロアメンボ(西表島)とである.島群によつて分布する種あるいは属が相異することは興味ある点である.