- 著者
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山路諧孝//〔作〕
- 巻号頁・発行日
- 1855
幕府暦局による東西両半球世界図。これより先、文化13年[1816]刊(推定)の、同じく暦官(天文方)であった高橋景保による「新訂万国全図」があり、約40年を経てその内容の改定が必要とされた。投影図法、副図を含む図の形式は旧図にならうが、1846年刊ゼルマニア(ドイツ)人ソルおよびハンドトゲの合作図を原拠とし、その他欧州諸図も参訂して、天文方山路諧孝の指揮下、その嫡男彰常と佐渡出身の地理学者柴田収蔵が改訂にあたった。例言に編集の次第を述べる。例言中、約100年前とする旧図(新訂…)の原拠図の年代については、今日の研究により、実際には18世紀末(約50年前)のものであることが知られている。旧図は銅版刷だが、本図は精細な木版、「合作図」にならって国境線に彩色を施す。