2 0 0 0 OA 栗氏千虫譜

著者
栗本瑞見<栗本丹州>//〔著〕
出版者

別掲の『千虫譜』(特7-159)解題で、「『千虫譜』の配列は雑然としていて、分類的配慮が無い」と記したが、例外がただ1点ある。それが本資料で、昆虫学者曲直瀬愛(1851-88)が幕医大膳亮(だいぜんのすけ)から入手したもの。分類や配置の仕方は不十分だが、次のような構成である―冊1:有用昆虫、冊2:チョウとガの幼虫・水生昆虫、冊3:カ・ハチ・セミ・トンボ、冊4:甲虫・水生昆虫、冊5:甲虫・ハエ・鳴虫、冊6:鳴虫・クモ・多足類、冊7:カエル・河童・イモリ・トカゲ、冊8:タツノオトシゴ・トカゲ・カタツムリ・コウモリ・ナマコ、冊9:ヒトデ・ウニ・貝類・クラゲ、冊10:カニ・エビ・タコ。栗本家には、流布している「雑然とした」『千虫譜』の原本(A)と、「順序を整頓した」原本(B)があったといわれ、本資料はそのBの姿を伝える唯一の写本ではないかと思われる。Bは明治15年(1882)以前に火災で、Aも関東大震災で失われてしまった。:『参考書誌研究』44号参照。(磯野直秀)

言及状況

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昔の図鑑で言ったら日本最初の昆虫図鑑ともいえる「栗氏千蟲譜」がここで読めるので、興味あるひとは見てみると良いです。 https://t.co/dysxS6ciN0
『千蟲譜』栗本丹洲著.本名は栗本昌臧.江戸期の代表的な昆虫に関する書物の一つである.http://t.co/1Xd3rH8nhe

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