出版者
本問屋
巻号頁・発行日
1670

仮名草子『阿弥陀裸物語』2巻の下巻を独立させたもの。内容は小篠少将為忠の中陰に詣で花を手向けて、自らもがまことの道を願って、浄土宗の長老に尋ねると、長老は源空の「一枚起請文」を示して、その文言を釈し、さらに「善導大師発願の文」を示してこの釈も行い、最後に光明遍照の文と願以此功徳の文を示し、これを唱えれば臨終正念疑いなしと説く。当館本は寛文10年本問屋刊の江戸版で16行、寛文4年山本九左衛門刊の江戸版は13行本で別版。阿弥陀裸物語は明暦2年版が当館所蔵で、他に寛文6年松会版の江戸版が報告されているので松会版によったと見られる。(岡雅彦)

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