88 0 0 0 OA 政治読本

著者
尾崎行雄 著
出版者
日本評論社
巻号頁・発行日
1925

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国家の使命目的ないし存在の理由が、その地域内に生活する人々の生命財産の安全を保証し、最大多数の幸福を増進するにあることだけは、殆んど疑うべき余地がない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 16.
我が国現在の選挙界を風靡する傾向は、道理に傾聴する立憲思想にあらずして、「力」に屈服する封建思想である。「道理はあっても少数ではだめだ」「金がなくてはだめだ」「政権を得なければだめだ」…是が我が選挙民多数の投票心理であるようだ。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, pp. 118-119.
僅か一票の選挙権がと、自らこれを軽視すれば、その瞬間からその人の生命財産は、無防備の危険に曝露せられる…我等が各自の一票を投じて選出した総代が、立法部に於て協賛すれば、法律は如何様にも創作せられ改廃せられて今日の保証も、明日は失われるかも知れない。 https://t.co/k0wnwMaYqM, p.86.
もし選挙が、一般人民に代って、その不利を除き、利益を与えるように、法律を作り、国費の用途を定める大切な総代を選むための一大行事であれば、これに要する費用は、世人が弁護士を頼む場合と同じく、当然人民側で負担せねばならない道理になる。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 104.
立憲政治は、平和と道理を経緯とした政治である。この憲政を愛護する心を世界に施せば平和主義となり、これを国家に致せば愛国心となり、これを己れの身に行えば自主人の本分を全うすることができる。然るにこの立憲政治を賊するが如き所行を敢えてして何の忠君愛国ぞや https://t.co/k0wnwMaYqM, p.31
他の生物は、いかに自己愛護の本能が盛んでも、より強力な外敵に対して、己れを守り通す組織と保証を持たない。実をいえば、此組織と保証の有無が人間と禽獣との分岐点であり、此組織と保証を自主的に決定するか、或は治者の専決に盲従するかが、自主人と奴隷人の相違である https://t.co/k0wnwMaYqM
僅か一票の選挙権がと、自らこれを軽視すれば、その瞬間からその人の生命財産は、無防備の危険に曝露せられる…我等が各自の一票を投じて選出した総代が、立法部に於て協賛すれば、法律は如何様にも創作せられ改廃せられて今日の保証も、明日は失われるかも知れない。 https://t.co/k0wnwMaYqM, p.86.
議員及び政党は、いやでも、その選挙費用の出資者のために働かねばならぬ。財閥から政治運動費を給与せられて居る政党及び政治家は、どんなに仮面を被っても、畢竟財閥の番頭に過ぎぬ。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 105.
国家組織の中に在る人民は、悉く皆有機的に結合せられた一箇の生活体なることを。「自分さえ善ければ他人はどうなっても構わぬ。否、他人の権利自由を蹂躙し侵害しなければ,自分の生長発展は遂げられない」というような考え方は…却って自ら殺し他を害する危険思想である https://t.co/k0wnwMaYqM, p23
善かれ悪かれ、政党は選挙の種板に映写せられた選挙人の写真である。選挙民が道理にかなった政治を欲求する心、不正不義を蛇蝎視する心を以て投票を行えば、政党もまた同じ心を以て、議院の内外に行動せざるを得ない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 119.
立憲政治の本旨は、最大多数の最大幸福を期するにあるに拘わらず、我が憲政の実際は、常に最大多数の幸福を犠牲として、一部少数階級の利権を擁護する嫌いがある。畢竟選挙に巨額の費用を要するから、知らず識らずこの結果を生ずるのだ。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 99.
立憲政治は、自己の生命財産を初め、生活に関する一切の規律を、自ら制定し、その制定した規律に依るに非ざれば、寸毫といえども侵さるることなきを原則とする制度である。ここに至って人類ははじめて、自分自身の主人公となることができたのである。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 19.
他の生物は、いかに自己愛護の本能が盛んでも、より強力な外敵に対して、己れを守り通す組織と保証を持たない。実をいえば、此組織と保証の有無が人間と禽獣との分岐点であり、此組織と保証を自主的に決定するか、或は治者の専決に盲従するかが、自主人と奴隷人の相違である https://t.co/k0wnwMaYqM
政党は選挙の種板に映写せられた選挙人の写真である。…選挙民が「道理」を愛し、不正不義を憎めば、政党は善事を為し、正道を踏むの公党となり、選挙民が無理でも通す「力」を愛すれば、政党は勢い悪事を為すところの朋党私党に堕せざるを得ない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, pp. 119-120.
立憲政治は、自己の生命財産を初め、生活に関する一切の規律を、自ら制定し、その制定した規律に依るに非ざれば、寸毫といえども侵さるることなきを原則とする制度である。ここに至って人類ははじめて、自分自身の主人公となることができたのである。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 19.
先ず個人が有って、然る後に国家が組織せられたのだ。即ち「人」が土台で「国」はその上に建てられた殿堂である。堅固な殿堂は、強固な土台の上にでなければ、建てることはできない。個人の発展を押えて、国家のみ独り繁栄する道理はない。 『政治読本』 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 9.
我国近来の選挙は、殆んど常に政府党が勝つにきまって居る。… 斯の如き現象は、選挙民に自主自立の自覚なく、依然「長いものには巻かれろ」「政府に反対しては損だ」という封建思想や奴隷根性に依って選挙権を行使した結果である。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, pp. 91-92.
我が領土は狭小で、資源は貧弱だ。故に苟も国家の隆昌、人民の幸福を希望するものは、移住地を世界に求め、原料を世界に得る方法を講究せねばならぬ。それには国家主義と国際主義とを調和せしめ、以て多寡相救い、有無互いに通ずるの道を開くより外はない。 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 146.
立憲政治は、自己の生命財産を初め、生活に関する一切の規律を、自ら制定し、その制定した規律に依るに非ざれば、寸毫といえども侵さるることなきを原則とする制度である。ここに至って人類ははじめて、自分自身の主人公となることができたのである。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 19.
生命財産の保証といっても、治者の専断によって、勝手に改廃せられるような保証では甚だ心細い。治者の気まぐれ次第で、今日は生かして置くが明日は殺してしまうというのでは、禽獣の生命と相去ること遠くない…かくの如き境遇に在るものは人は人でも奴隷である 政治読本https://t.co/k0wnwMaYqM, p12
読者は必ずや早く既に立憲政体に於ける立法部の地位職分が如何に優越なものであるかを、充分諒解せられたであろう。実に立法部は憲政運用の中枢神経である。司法・行政・立法の三権鼎立は、昔の事、今日の憲政は、立法部を中心機軸として回転する。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 66.
立憲政治の本旨は、最大多数の最大幸福を期するにあるに拘わらず、我が憲政の実際は、常に最大多数の幸福を犠牲として、一部少数階級の利権を擁護する嫌いがある。畢竟選挙に巨額の費用を要するから、知らず識らずこの結果を生ずるのだ。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 99.
政府党常勝の病弊よりも、更に一層憂うべき我が国選挙界の悪弊は、投票売買の咄々怪事である。しかして投票売買の行われるのも、また政府党が常に勝つ一大原因となるのである。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 98.
先ず個人が有って、然る後に国家が組織せられたのだ。即ち「人」が土台で「国」はその上に建てられた殿堂である。堅固な殿堂は、強固な土台の上にでなければ、建てることはできない。個人の発展を押えて、国家のみ独り繁栄する道理はない。 『政治読本』 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 9.
明るい灯火を要求する思想が、先ず起って、ランプ・ガス灯・電気灯の発明が、その後に従うのである。…思想が前で制度は後、立憲政治は西洋諸国に於ては、皆この経路を踏んで発達したのである。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 112-113.
世界大戦争[第一次世界大戦のこと]に於けるドイツ敗亡の主因は、経済力の不足にあった。我が国も経済力に於ては、遠く列強に及ばない。しかして租税を不生産的軍備に費せば、費すほど、我が経済力は劣弱になる。即ち自ら好んでドイツ敗亡の覆轍を践むわけになる。 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 145.
権利の自覚を遮って義務のみを教える一派の愛国教育は、奴隷を養成することはできても、断じてこの国を我がものと観じ、我が身を愛すると同様な、熱と感激とを以て、進んで国に尽し公に報ずる自主人の愛国心を涵養する途でない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 14.
選挙人が常に政府の施為を厳重に監視し、是非善悪の判断を、選挙の投票に依て示さなければ、到底憲政の常道に基いて、政権の授受を円満に、且つ合理的に行うことはできない。 「政治読本」https://t.co/k0wnwMaYqM, p.94.
我が領土は狭小で、資源は貧弱だ。故に苟も国家の隆昌、人民の幸福を希望するものは、移住地を世界に求め、原料を世界に得る方法を講究せねばならぬ。それには国家主義と国際主義とを調和せしめ、以て多寡相救い、有無互いに通ずるの道を開くより外はない。 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 146.
今や交通の便開け、通信の機関もほぼ行き渡って居るから、政府に誠意さえあれば、数日の中に議会を招集することは決して難事でない。然るに此可能事を避け…国民も亦強く之を咎めないのは、畢竟官民共に未だ政府万能時代の残夢から醒め切らないためであろう。 政治読本https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 58.
選挙権の行使は…一度やり損なったら最後四年間は、いやでもその過失の重荷を背負って苦しまねばならぬ。その四年間に、自分の総代が、どんな悪法を協賛して、その生命財産が脅かされても、身から出た錆で仕方がない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 89.
議員及び政党は、いやでも、その選挙費用の出資者のために働かねばならぬ。財閥から政治運動費を給与せられて居る政党及び政治家は、どんなに仮面を被っても、畢竟財閥の番頭に過ぎぬ。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 105.
今後文化益々進展して、人力益々強大に赴けば、人類は、無制限に私有慾と競争心を逞うしては、此小天地に共存共栄する能わざるに至るのは、必然の理勢である。知るべし、今後に於て、世界人類を救うは、唯々奉公共助の一途あるのみなる事を。 『政治読本』 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 197.
道理に従うことが最上の得である。道理が即ち最高の力である。斯の如き思想信念あって、始めて立憲政治は建設せられ、維持せられるのである。 …腕力を道理よりも貴しとする思想を以てしては、どうしても立憲政治を立派に運用することはできない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 111.
今や交通の便開け、通信の機関もほぼ行き渡って居るから、政府に誠意さえあれば、数日の中に議会を招集することは決して難事でない。然るに此可能事を避け…国民も亦強く之を咎めないのは、畢竟官民共に未だ政府万能時代の残夢から醒め切らないためであろう。 政治読本https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 58.
君主国であろうと、民主国であろうと、憲法制定の最大眼目に変りはない。即ちその人民の生命財産その他の権利自由は、苟もその持主たる人民の承諾した法律規則に依るにあらざれば、寸毫と雖も侵されないということを、国家の最高法典を以て、保証するためである。 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 44.
他の長を採って我が短を補うことは、我が国民の最も得意とする所である。我が国の歴史は、インド・支那・西洋の三大文明を採って、これを国民生活に織り込むたびごとに燦然たる光輝を放って居る。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 174.
明るい灯火を要求する思想が、先ず起って、ランプ・ガス灯・電気灯の発明が、その後に従うのである。…思想が前で制度は後、立憲政治は西洋諸国に於ては、皆この経路を踏んで発達したのである。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 112-113.
立憲国民の忠義は、国家的見地より、公明正大にその選挙権を使用するにある。富貴も淫する能わず、威武も屈する能わざるの気節を以て、その選挙権を行使するにある。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 41.
善かれ悪かれ、政党は選挙の種板に映写せられた選挙人の写真である。選挙民が道理にかなった政治を欲求する心、不正不義を蛇蝎視する心を以て投票を行えば、政党もまた同じ心を以て、議院の内外に行動せざるを得ない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 119.
他の長を採って我が短を補うことは、我が国民の最も得意とする所である。我が国の歴史は、インド・支那・西洋の三大文明を採って、これを国民生活に織り込むたびごとに燦然たる光輝を放って居る。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 174.
道理に従うことが最上の得である。道理が即ち最高の力である。斯の如き思想信念あって、始めて立憲政治は建設せられ、維持せられるのである。 …腕力を道理よりも貴しとする思想を以てしては、どうしても立憲政治を立派に運用することはできない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 111.
読者は必ずや早く既に立憲政体に於ける立法部の地位職分が如何に優越なものであるかを、充分諒解せられたであろう。実に立法部は憲政運用の中枢神経である。司法・行政・立法の三権鼎立は、昔の事、今日の憲政は、立法部を中心機軸として回転する。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 66.
ロンドン市民は,西暦1666年の大火災に懲り,百難を排して,焦土の上に,今日見る如き堂々たる「焼けない都」を建設した。然るに現在の我が国民は,安政の人と同じく,昔ながらの家屋を建て,薪木を積んで火を迎える様な事をするのを,[関東大震災からの]帝都の復興と称して居る https://t.co/k0wnwMaYqM p170
立憲政治は、自己の生命財産を初め、生活に関する一切の規律を、自ら制定し、その制定した規律に依るに非ざれば、寸毫といえども侵さるることなきを原則とする制度である。ここに至って人類ははじめて、自分自身の主人公となることができたのである。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 19.
読者は必ずや早く既に立憲政体に於ける立法部の地位職分が如何に優越なものであるかを、充分諒解せられたであろう。実に立法部は憲政運用の中枢神経である。司法・行政・立法の三権鼎立は、昔の事、今日の憲政は、立法部を中心機軸として回転する。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 66.
我が国現在の選挙界を風靡する傾向は、道理に傾聴する立憲思想にあらずして、「力」に屈服する封建思想である。「道理はあっても少数ではだめだ」「金がなくてはだめだ」「政権を得なければだめだ」…是が我が選挙民多数の投票心理であるようだ。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, pp. 118-119.
人誰れか自己を愛せざるものがあろう。自己を愛することは人のみではない、殆んどあらゆる生物に共通の本能である。かくの如き本能が、愛国心と一致するものなら、愛国心は余りに平凡、余りに容易なものである…私はその平凡その容易な所に無限の価値を認める 政治読本https://t.co/k0wnwMaYqM, p.9.
先ず個人が有って、然る後に国家が組織せられたのだ。即ち「人」が土台で「国」はその上に建てられた殿堂である。堅固な殿堂は、強固な土台の上にでなければ、建てることはできない。個人の発展を押えて、国家のみ独り繁栄する道理はない。 『政治読本』 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 9.
今や交通の便開け、通信の機関もほぼ行き渡って居るから、政府に誠意さえあれば、数日の中に議会を招集することは決して難事でない。然るに此可能事を避け…国民も亦強く之を咎めないのは、畢竟官民共に未だ政府万能時代の残夢から醒め切らないためであろう。 政治読本https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 58.
苟も立憲治下の自主人たるものは、政治の善悪は勿論、凡そ国家社会に存在する万種の害悪と不合理に対して、悉く責任を感じ、自ら進んで其改革の任に当る覚悟がなければならぬ。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 5-6.
善かれ悪かれ、政党は選挙の種板に映写せられた選挙人の写真である。選挙民が道理にかなった政治を欲求する心、不正不義を蛇蝎視する心を以て投票を行えば、政党もまた同じ心を以て、議院の内外に行動せざるを得ない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 119.
事ごとに政府に反対するのは、素より好ましい事ではないが、それでもなお、事ごとに政府に迎合するに比すれば害毒が少ない。何となれば若し事ごとに政府に迎合すれば、政府は自然に国費を浪費するようになり、議会は浪費を捻出する為の増税機関となるからである。 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 95.
立憲政治は救いを他力に求めず、自主自立、飽くまで自力に頼って活きる制度である。政府や政党に依頼し嘆願する位なら選挙権は要らぬ。自分でどうかする、自分が選んだ代表者にどうかさせる。それがための武器としてのみ選挙権に無限の威力と価値が認められるのである。 https://t.co/k0wnwMaYqM, p.91
自己の本体を究め、「我れは人なり禽獣に非ず。人も人、彼の生命と財産とを挙げて、他の生殺与奪に一任した専制治下の奴隷人ではなく、自己の生命財産は、己れ自ら支配する権利の所有者たる立憲治下の自主人である事」を、明白に自覚せられねばならぬ。 『政治読本』 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 2.
権利の自覚を遮って義務のみを教える一派の愛国教育は、奴隷を養成することはできても、断じてこの国を我がものと観じ、我が身を愛すると同様な、熱と感激とを以て、進んで国に尽し公に報ずる自主人の愛国心を涵養する途でない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 14.
今日の会議に於ける討論は全然無意議な蛙鳴蝉騒だ、その表決も全く無駄な時間潰しだ。…表決の数は、議案の如何に拘らず、在朝在野両軍の頭数できまって居る。これでは先ず死刑を宣告して置いて、然る後裁判を開くのと、何の異なるところもない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM p. 123.
国家本位の立憲政治は、本質上必ず立法部中心―特に衆議院中心―の政治となることは、既に説いた通りである。私は更に進んで衆議院中心の政治は、即ち選挙を中心とし、従て選挙人を中心とし、従って各自の一票々々を中心とする政治であることを説かねばならぬ。 https://t.co/k0wnwMaYqM, p.85-86.
今や交通の便開け、通信の機関もほぼ行き渡って居るから、政府に誠意さえあれば、数日の中に議会を招集することは決して難事でない。然るに此可能事を避け…国民も亦強く之を咎めないのは、畢竟官民共に未だ政府万能時代の残夢から醒め切らないためであろう。 政治読本https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 58.
苟も選挙権は自己の生命財産の自由安全を確保する貴重至極の権利であることを自覚した国民なら、常に政府党を勝たせるが如き愚劣な選挙はしない筈だ、現に欧米諸国に於ける選挙は、大抵の場合、常に在野党に有利で、政府党には不利である。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 92.
封建時代には、男子門を出づれば七人の敵ありと唱え、相手の有無強弱すら考えずに、武士は御苦労千万にも、大小刀を帯びていた。…今日敵国の有無強弱をも考えずに、無暗に軍備を必要とするのは、封建思想の遺伝―余波―ではなかろう乎。 『政治読本』 https://t.co/k0wnwMaYqM, pp. 144-145.
僅か一票の選挙権がと、自らこれを軽視すれば、その瞬間からその人の生命財産は、無防備の危険に曝露せられる…我等が各自の一票を投じて選出した総代が、立法部に於て協賛すれば、法律は如何様にも創作せられ改廃せられて今日の保証も、明日は失われるかも知れない。 https://t.co/k0wnwMaYqM, p.86.
立憲政治は、自己の生命財産を初め、生活に関する一切の規律を、自ら制定し、その制定した規律に依るに非ざれば、寸毫といえども侵さるることなきを原則とする制度である。ここに至って人類ははじめて、自分自身の主人公となることができたのである。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 19.
立憲政治の本旨は、最大多数の最大幸福を期するにあるに拘わらず、我が憲政の実際は、常に最大多数の幸福を犠牲として、一部少数階級の利権を擁護する嫌いがある。畢竟選挙に巨額の費用を要するから、知らず識らずこの結果を生ずるのだ。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 99.
我が国現在の選挙界を風靡する傾向は、道理に傾聴する立憲思想にあらずして、「力」に屈服する封建思想である。「道理はあっても少数ではだめだ」「金がなくてはだめだ」「政権を得なければだめだ」…是が我が選挙民多数の投票心理であるようだ。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, pp. 118-119.
我が領土は狭小で、資源は貧弱だ。故に苟も国家の隆昌、人民の幸福を希望するものは、移住地を世界に求め、原料を世界に得る方法を講究せねばならぬ。それには国家主義と国際主義とを調和せしめ、以て多寡相救い、有無互いに通ずるの道を開くより外はない。 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 146.
君主国であろうと、民主国であろうと、憲法制定の最大眼目に変りはない。即ちその人民の生命財産その他の権利自由は、苟もその持主たる人民の承諾した法律規則に依るにあらざれば、寸毫と雖も侵されないということを、国家の最高法典を以て、保証するためである。 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 44.
道理に従うことが最上の得である。道理が即ち最高の力である。斯の如き思想信念あって、始めて立憲政治は建設せられ、維持せられるのである。 …腕力を道理よりも貴しとする思想を以てしては、どうしても立憲政治を立派に運用することはできない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 111.
我が国人は、封建思想に依って、数の力を信条とするが故に、党議を以て、所属議員の自由意思を束縛し、以て軍隊的規律節制を誇るのである。我が国現時の政党組織は、疑いもなく自由の牢獄、良心の屠殺組合である。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM p. 122.
国防の目的は、他の襲撃に対する正当防禦でなければならぬ、他の弱者を呑噬割裂するためであってはならぬ。況や敵なきに強て敵を作り、以て人類の禍殃を醸成するが如きは、全く国防の本義に背戻する行動である。 『政治読本』 https://t.co/k0wnwMaYqM, pp. 140-141.
選挙権の行使は…一度やり損なったら最後四年間は、いやでもその過失の重荷を背負って苦しまねばならぬ。その四年間に、自分の総代が、どんな悪法を協賛して、その生命財産が脅かされても、身から出た錆で仕方がない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 89.
事ごとに政府に反対するのは、素より好ましい事ではないが、それでもなお、事ごとに政府に迎合するに比すれば害毒が少ない。何となれば若し事ごとに政府に迎合すれば、政府は自然に国費を浪費するようになり、議会は浪費を捻出する為の増税機関となるからである。 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 95.
我国近来の選挙は、殆んど常に政府党が勝つにきまって居る。大隈内閣の下で行われた総選挙に於ては其与党が大勝を博し、寺内内閣で選挙をやれば、又其与党が勝利を占め、原内閣が選挙の衝に当れば、矢張り其与党の勝ちとなる。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, pp. 91-92.
[第一次]世界大戦争に於けるドイツ敗亡の主因は、経済力の不足にあった。我が国も経済力に於ては、遠く列強に及ばない。しかして租税を不生産的軍備に費せば、費すほど、我が経済力は劣弱になる。即ち自ら好んでドイツ敗亡の覆轍を践むわけになる。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 146.
憲政の常道に基く政権の円滑な推移を期するには、先ず選挙民の多数が、どちらかといえば在野党に味方する心理的傾向をもたねばならぬ。 …憲政の常道が行われない最大原因は、多数選挙民が、政治の善悪を問わず、常に政府党に投票するにある。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 95.
生命財産の保証といっても、治者の専断によって、勝手に改廃せられるような保証では甚だ心細い。治者の気まぐれ次第で、今日は生かして置くが明日は殺してしまうというのでは、禽獣の生命と相去ること遠くない…かくの如き境遇に在るものは人は人でも奴隷である 政治読本https://t.co/k0wnwMaYqM, p12
国家の使命目的ないし存在の理由が、その地域内に生活する人々の生命財産の安全を保証し、最大多数の幸福を増進するにあることだけは、殆んど疑うべき余地がない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 16.
我国近来の選挙は、殆んど常に政府党が勝つにきまって居る。… 斯の如き現象は、選挙民に自主自立の自覚なく、依然「長いものには巻かれろ」「政府に反対しては損だ」という封建思想や奴隷根性に依って選挙権を行使した結果である。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, pp. 91-92.
立憲国民の忠義は、国家的見地より、公明正大にその選挙権を使用するにある。富貴も淫する能わず、威武も屈する能わざるの気節を以て、その選挙権を行使するにある。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 41.
選挙が公正に行わるれば、民心は常に総選挙の結果に現われるが、もし選挙が暴力・金力・縁故・情実等によって左右せらるれば、衆議院は勢い民心を正当に表現する事が出来なくなる。従って君国隆昌の最大原因たる君意民心の一致を計る事が困難になる。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 40.
明るい灯火を要求する思想が、先ず起って、ランプ・ガス灯・電気灯の発明が、その後に従うのである。…思想が前で制度は後、立憲政治は西洋諸国に於ては、皆この経路を踏んで発達したのである。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 112-113.
我国近来の選挙は、殆んど常に政府党が勝つにきまって居る。大隈内閣の下で行われた総選挙に於ては其与党が大勝を博し、寺内内閣で選挙をやれば、又其与党が勝利を占め、原内閣が選挙の衝に当れば、矢張り其与党の勝ちとなる。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, pp. 91-92.
道理に従うことが最上の得である。道理が即ち最高の力である。斯の如き思想信念あって、始めて立憲政治は建設せられ、維持せられるのである。 …腕力を道理よりも貴しとする思想を以てしては、どうしても立憲政治を立派に運用することはできない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 111.
立憲政治は、平和と道理を経緯とした政治である。この憲政を愛護する心を世界に施せば平和主義となり、これを国家に致せば愛国心となり、これを己れの身に行えば自主人の本分を全うすることができる。然るにこの立憲政治を賊するが如き所行を敢えてして何の忠君愛国ぞや https://t.co/k0wnwMaYqM, p.31
生命財産の保証といっても、治者の専断によって、勝手に改廃せられるような保証では甚だ心細い。治者の気まぐれ次第で、今日は生かして置くが明日は殺してしまうというのでは、禽獣の生命と相去ること遠くない…かくの如き境遇に在るものは人は人でも奴隷である 政治読本https://t.co/k0wnwMaYqM, p12
苟も選挙権は自己の生命財産の自由安全を確保する貴重至極の権利であることを自覚した国民なら、常に政府党を勝たせるが如き愚劣な選挙はしない筈だ、現に欧米諸国に於ける選挙は、大抵の場合、常に在野党に有利で、政府党には不利である。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 92.
苟も選挙権は自己の生命財産を活殺する唯一最後の自衛権であることを知れば、たとい万金を贈て叩頭百拝するも断じて之を斥け、自己の生命財産を安全にし向上せしむる最良の一途を択んで、自主的に之を行使すべき筈である。 「政治読本」https://t.co/k0wnwMaYqM, p.101.
封建時代には、男子門を出づれば七人の敵ありと唱え、相手の有無強弱すら考えずに、武士は御苦労千万にも、大小刀を帯びていた。…今日敵国の有無強弱をも考えずに、無暗に軍備を必要とするのは、封建思想の遺伝―余波―ではなかろう乎。 『政治読本』 https://t.co/k0wnwMaYqM, pp. 144-145.
国家の使命目的ないし存在の理由が、その地域内に生活する人々の生命財産の安全を保証し、最大多数の幸福を増進するにあることだけは、殆んど疑うべき余地がない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 16.
選挙が公正に行わるれば、民心は常に総選挙の結果に現われるが、もし選挙が暴力・金力・縁故・情実等によって左右せらるれば、衆議院は勢い民心を正当に表現する事が出来なくなる。従って君国隆昌の最大原因たる君意民心の一致を計る事が困難になる。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 40.
選挙権の行使は…一度やり損なったら最後四年間は、いやでもその過失の重荷を背負って苦しまねばならぬ。その四年間に、自分の総代が、どんな悪法を協賛して、その生命財産が脅かされても、身から出た錆で仕方がない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 89.
国家の使命目的ないし存在の理由が、その地域内に生活する人々の生命財産の安全を保証し、最大多数の幸福を増進するにあることだけは、殆んど疑うべき余地がない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 16.
「自分さえよければ他人はどうなっても構わぬ。否、他人の権利自由を蹂躙し侵害しなければ、自分の生長発展を遂げられない」というような考え方は、真に自己を愛する所以に非ず、却って自ら殺し他を害する危険思想である。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 23.
立憲政治は、平和と道理を経緯とした政治である。この憲政を愛護する心を世界に施せば平和主義となり、これを国家に致せば愛国心となり、これを己れの身に行えば自主人の本分を全うすることができる。然るにこの立憲政治を賊するが如き所行を敢えてして何の忠君愛国ぞや https://t.co/k0wnwMaYqM, p.31
思い一たび選挙が、我等の生命財産の自由と安全とに、如何に重大な関係を有するかに至れば、恐らく何人も襟を正して、選挙の神聖を期する気分にならざるを得まい。 「政治読本」https://t.co/k0wnwMaYqM, p.96.
今や交通の便開け、通信の機関もほぼ行き渡って居るから、政府に誠意さえあれば、数日の中に議会を招集することは決して難事でない。然るに此可能事を避け…国民も亦強く之を咎めないのは、畢竟官民共に未だ政府万能時代の残夢から醒め切らないためであろう。 政治読本https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 58.
立憲政治は、自己の生命財産を初め、生活に関する一切の規律を、自ら制定し、その制定した規律に依るに非ざれば、寸毫といえども侵さるることなきを原則とする制度である。ここに至って人類ははじめて、自分自身の主人公となることができたのである。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 19.
今や交通の便開け、通信の機関もほぼ行き渡って居るから、政府に誠意さえあれば、数日の中に議会を招集することは決して難事でない。然るに此可能事を避け…国民も亦強く之を咎めないのは、畢竟官民共に未だ政府万能時代の残夢から醒め切らないためであろう。 政治読本https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 58.
我が国現在の選挙界を風靡する傾向は、道理に傾聴する立憲思想にあらずして、「力」に屈服する封建思想である。「道理はあっても少数ではだめだ」「金がなくてはだめだ」「政権を得なければだめだ」…是が我が選挙民多数の投票心理であるようだ。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, pp. 118-119.
君主国であろうと、民主国であろうと、憲法制定の最大眼目に変りはない。即ちその人民の生命財産その他の権利自由は、苟もその持主たる人民の承諾した法律規則に依るにあらざれば、寸毫と雖も侵されないということを、国家の最高法典を以て、保証するためである。 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 44.
立憲政治の本旨は、最大多数の最大幸福を期するにあるに拘わらず、我が憲政の実際は、常に最大多数の幸福を犠牲として、一部少数階級の利権を擁護する嫌いがある。畢竟選挙に巨額の費用を要するから、知らず識らずこの結果を生ずるのだ。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 99.
善かれ悪かれ、政党は選挙の種板に映写せられた選挙人の写真である。選挙民が道理にかなった政治を欲求する心、不正不義を蛇蝎視する心を以て投票を行えば、政党もまた同じ心を以て、議院の内外に行動せざるを得ない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 119.
政府党常勝の病弊よりも、更に一層憂うべき我が国選挙界の悪弊は、投票売買の咄々怪事である。しかして投票売買の行われるのも、また政府党が常に勝つ一大原因となるのである。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMbwgk, p. 98.
我が国人は、封建思想に依って、数の力を信条とするが故に、党議を以て、所属議員の自由意思を束縛し、以て軍隊的規律節制を誇るのである。我が国現時の政党組織は、疑いもなく自由の牢獄、良心の屠殺組合である。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM p. 122.
ロンドン市民は,西暦1666年の大火災に懲り,百難を排して,焦土の上に,今日見る如き堂々たる「焼けない都」を建設した。然るに現在の我が国民は,安政の人と同じく,昔ながらの家屋を建て,薪木を積んで火を迎える様な事をするのを,[関東大震災からの]帝都の復興と称して居る https://t.co/k0wnwMaYqM p170
我国近来の選挙は、殆んど常に政府党が勝つにきまって居る。大隈内閣の下で行われた総選挙に於ては其与党が大勝を博し、寺内内閣で選挙をやれば、又其与党が勝利を占め、原内閣が選挙の衝に当れば、矢張り其与党の勝ちとなる。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, pp. 91-92.
道理に従うことが最上の得である。道理が即ち最高の力である。斯の如き思想信念あって、始めて立憲政治は建設せられ、維持せられるのである。 …腕力を道理よりも貴しとする思想を以てしては、どうしても立憲政治を立派に運用することはできない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 111.
行政部万能の時代は去った。国民の権利思想が発達して来れば、「政府が勝手に法律を作ったり、勝手に裁判を左右したり、勝手に税金を取り立てたり、又勝手にこれを使ったりするのは不都合だ」という思想の起って来るのは理の当然である。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 56.
立憲国民の忠義は、国家的見地より、公明正大にその選挙権を使用するにある。富貴も淫する能わず、威武も屈する能わざるの気節を以て、その選挙権を行使するにある。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 41.
国防の目的は、他の襲撃に対する正当防禦でなければならぬ、他の弱者を呑噬割裂するためであってはならぬ。況や敵なきに強て敵を作り、以て人類の禍殃を醸成するが如きは、全く国防の本義に背戻する行動である。 『政治読本』 https://t.co/k0wnwMaYqM, pp. 140-141.
思い一たび選挙が、我等の生命財産の自由と安全とに、如何に重大な関係を有するかに至れば、恐らく何人も襟を正して、選挙の神聖を期する気分にならざるを得まい。 「政治読本」https://t.co/k0wnwMaYqM, p.96.
先ず個人が有って、然る後に国家が組織せられたのだ。即ち「人」が土台で「国」はその上に建てられた殿堂である。堅固な殿堂は、強固な土台の上にでなければ、建てることはできない。個人の発展を押えて、国家のみ独り繁栄する道理はない。 『政治読本』 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 9.
今や交通の便開け、通信の機関もほぼ行き渡って居るから、政府に誠意さえあれば、数日の中に議会を招集することは決して難事でない。然るに此可能事を避け…国民も亦強く之を咎めないのは、畢竟官民共に未だ政府万能時代の残夢から醒め切らないためであろう。 政治読本https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 58.
世界大戦争[第一次世界大戦のこと]に於けるドイツ敗亡の主因は、経済力の不足にあった。我が国も経済力に於ては、遠く列強に及ばない。しかして租税を不生産的軍備に費せば、費すほど、我が経済力は劣弱になる。即ち自ら好んでドイツ敗亡の覆轍を践むわけになる。 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 145.
苟も選挙権は自己の生命財産の自由安全を確保する貴重至極の権利であることを自覚した国民なら、常に政府党を勝たせるが如き愚劣な選挙はしない筈だ、現に欧米諸国に於ける選挙は、大抵の場合、常に在野党に有利で、政府党には不利である。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 92.
選挙権の行使は…一度やり損なったら最後四年間は、いやでもその過失の重荷を背負って苦しまねばならぬ。その四年間に、自分の総代が、どんな悪法を協賛して、その生命財産が脅かされても、身から出た錆で仕方がない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 89.
明るい灯火を要求する思想が、先ず起って、ランプ・ガス灯・電気灯の発明が、その後に従うのである。…思想が前で制度は後、立憲政治は西洋諸国に於ては、皆この経路を踏んで発達したのである。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 112-113.
思い一たび選挙が、我等の生命財産の自由と安全とに、如何に重大な関係を有するかに至れば、恐らく何人も襟を正して、選挙の神聖を期する気分にならざるを得まい。 「政治読本」https://t.co/k0wnwMaYqM, p.96.
立憲政治は、自己の生命財産を初め、生活に関する一切の規律を、自ら制定し、その制定した規律に依るに非ざれば、寸毫といえども侵さるることなきを原則とする制度である。ここに至って人類ははじめて、自分自身の主人公となることができたのである。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 19.
政党は選挙の種板に映写せられた選挙人の写真である。…選挙民が「道理」を愛し、不正不義を憎めば、政党は善事を為し、正道を踏むの公党となり、選挙民が無理でも通す「力」を愛すれば、政党は勢い悪事を為すところの朋党私党に堕せざるを得ない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, pp. 119-120.
思い一たび選挙が、我等の生命財産の自由と安全とに、如何に重大な関係を有するかに至れば、恐らく何人も襟を正して、選挙の神聖を期する気分にならざるを得まい。 「政治読本」https://t.co/k0wnwMaYqM, p.96.
我国近来の選挙は、殆んど常に政府党が勝つにきまって居る。大隈内閣の下で行われた総選挙に於ては其与党が大勝を博し、寺内内閣で選挙をやれば、又其与党が勝利を占め、原内閣が選挙の衝に当れば、矢張り其与党の勝ちとなる。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, pp. 91-92.
選挙が公正に行わるれば、民心は常に総選挙の結果に現われるが、もし選挙が暴力・金力・縁故・情実等によって左右せらるれば、衆議院は勢い民心を正当に表現する事が出来なくなる。従って君国隆昌の最大原因たる君意民心の一致を計る事が困難になる。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 40.
憲政の常道に基く政権の円滑な推移を期するには、先ず選挙民の多数が、どちらかといえば在野党に味方する心理的傾向をもたねばならぬ。 …憲政の常道が行われない最大原因は、多数選挙民が、政治の善悪を問わず、常に政府党に投票するにある。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 95.
権利の自覚を遮って義務のみを教える一派の愛国教育は、奴隷を養成することはできても、断じてこの国を我がものと観じ、我が身を愛すると同様な、熱と感激とを以て、進んで国に尽し公に報ずる自主人の愛国心を涵養する途でない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 14.
立憲国民の忠義は、国家的見地より、公明正大にその選挙権を使用するにある。富貴も淫する能わず、威武も屈する能わざるの気節を以て、その選挙権を行使するにある。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 41.
国家本位の立憲政治は、本質上必ず立法部中心―特に衆議院中心―の政治となることは、既に説いた通りである。私は更に進んで衆議院中心の政治は、即ち選挙を中心とし、従て選挙人を中心とし、従って各自の一票々々を中心とする政治であることを説かねばならぬ。 https://t.co/k0wnwMaYqM, p.85-86.
行政部万能の時代は去った。国民の権利思想が発達して来れば、「政府が勝手に法律を作ったり、勝手に裁判を左右したり、勝手に税金を取り立てたり、又勝手にこれを使ったりするのは不都合だ」という思想の起って来るのは理の当然である。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMbwgk, p. 56.
ロンドン市民は,西暦1666年の大火災に懲り,百難を排して,焦土の上に,今日見る如き堂々たる「焼けない都」を建設した。然るに現在の我が国民は,安政の人と同じく,昔ながらの家屋を建て,薪木を積んで火を迎える様な事をするのを,[関東大震災からの]帝都の復興と称して居る https://t.co/k0wnwMaYqM p170
他の生物は、いかに自己愛護の本能が盛んでも、より強力な外敵に対して、己れを守り通す組織と保証を持たない。実をいえば、此組織と保証の有無が人間と禽獣との分岐点であり、此組織と保証を自主的に決定するか、或は治者の専決に盲従するかが、自主人と奴隷人の相違である https://t.co/k0wnwMaYqM
我国近来の選挙は、殆んど常に政府党が勝つにきまって居る。… 斯の如き現象は、選挙民に自主自立の自覚なく、依然「長いものには巻かれろ」「政府に反対しては損だ」という封建思想や奴隷根性に依って選挙権を行使した結果である。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, pp. 91-92.
行政部万能の時代は去った。国民の権利思想が発達して来れば、「政府が勝手に法律を作ったり、勝手に裁判を左右したり、勝手に税金を取り立てたり、又勝手にこれを使ったりするのは不都合だ」という思想の起って来るのは理の当然である。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 56.
選挙が公正に行わるれば、民心は常に総選挙の結果に現われるが、もし選挙が暴力・金力・縁故・情実等によって左右せらるれば、衆議院は勢い民心を正当に表現する事が出来なくなる。従って君国隆昌の最大原因たる君意民心の一致を計る事が困難になる。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 40.
明るい灯火を要求する思想が、先ず起って、ランプ・ガス灯・電気灯の発明が、その後に従うのである。…思想が前で制度は後、立憲政治は西洋諸国に於ては、皆この経路を踏んで発達したのである。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 112-113.
立憲国民の忠義は、国家的見地より、公明正大にその選挙権を使用するにある。富貴も淫する能わず、威武も屈する能わざるの気節を以て、その選挙権を行使するにある。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 41.
もし選挙が、一般人民に代って、その不利を除き、利益を与えるように、法律を作り、国費の用途を定める大切な総代を選むための一大行事であれば、これに要する費用は、世人が弁護士を頼む場合と同じく、当然人民側で負担せねばならない道理になる。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 104.
立憲国民の忠義は、国家的見地より、公明正大にその選挙権を使用するにある。富貴も淫する能わず、威武も屈する能わざるの気節を以て、その選挙権を行使するにある。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 41.
専制治下の奴隷に課せられた義務は、強制せられた義務で、そこに束縛の苦痛はあっても、自由の感激はあり得ない。これに反し、如何に分量は多くなっても、立憲治下の自主人が負担する義務は、自己の権利と自由を確保するために自ら定めた義務である。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p13
先ず個人が有って、然る後に国家が組織せられたのだ。即ち「人」が土台で「国」はその上に建てられた殿堂である。堅固な殿堂は、強固な土台の上にでなければ、建てることはできない。個人の発展を押えて、国家のみ独り繁栄する道理はない。 『政治読本』 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 9.
政党は選挙の種板に映写せられた選挙人の写真である。…選挙民が「道理」を愛し、不正不義を憎めば、政党は善事を為し、正道を踏むの公党となり、選挙民が無理でも通す「力」を愛すれば、政党は勢い悪事を為すところの朋党私党に堕せざるを得ない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, pp. 119-120.
今後文化益々進展して、人力益々強大に赴けば、人類は、無制限に私有慾と競争心を逞うしては、此小天地に共存共栄する能わざるに至るのは、必然の理勢である。知るべし、今後に於て、世界人類を救うは、唯々奉公共助の一途あるのみなる事を。 『政治読本』 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 197.
明るい灯火を要求する思想が、先ず起って、ランプ・ガス灯・電気灯の発明が、その後に従うのである。…思想が前で制度は後、立憲政治は西洋諸国に於ては、皆この経路を踏んで発達したのである。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 112-113.
国家の使命目的ないし存在の理由が、その地域内に生活する人々の生命財産の安全を保証し、最大多数の幸福を増進するにあることだけは、殆んど疑うべき余地がない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 16.
立憲政治は救いを他力に求めず、自主自立、飽くまで自力に頼って活きる制度である。政府や政党に依頼し嘆願する位なら選挙権は要らぬ。自分でどうかする、自分が選んだ代表者にどうかさせる。それがための武器としてのみ選挙権に無限の威力と価値が認められるのである。 https://t.co/k0wnwMaYqM, p.91
道理に従うことが最上の得である。道理が即ち最高の力である。斯の如き思想信念あって、始めて立憲政治は建設せられ、維持せられるのである。 …腕力を道理よりも貴しとする思想を以てしては、どうしても立憲政治を立派に運用することはできない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 111.
「自分さえよければ他人はどうなっても構わぬ。否、他人の権利自由を蹂躙し侵害しなければ、自分の生長発展を遂げられない」というような考え方は、真に自己を愛する所以に非ず、却って自ら殺し他を害する危険思想である。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 23.
世界大戦争[第一次世界大戦のこと]に於けるドイツ敗亡の主因は、経済力の不足にあった。我が国も経済力に於ては、遠く列強に及ばない。しかして租税を不生産的軍備に費せば、費すほど、我が経済力は劣弱になる。即ち自ら好んでドイツ敗亡の覆轍を践むわけになる。 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 145.
我国近来の選挙は、殆んど常に政府党が勝つにきまって居る。大隈内閣の下で行われた総選挙に於ては其与党が大勝を博し、寺内内閣で選挙をやれば、又其与党が勝利を占め、原内閣が選挙の衝に当れば、矢張り其与党の勝ちとなる。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, pp. 91-92.
我が国人は、封建思想に依って、数の力を信条とするが故に、党議を以て、所属議員の自由意思を束縛し、以て軍隊的規律節制を誇るのである。我が国現時の政党組織は、疑いもなく自由の牢獄、良心の屠殺組合である。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM p. 122.
選挙権の行使は…一度やり損なったら最後四年間は、いやでもその過失の重荷を背負って苦しまねばならぬ。その四年間に、自分の総代が、どんな悪法を協賛して、その生命財産が脅かされても、身から出た錆で仕方がない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 89.
我国近来の選挙は、殆んど常に政府党が勝つにきまって居る。大隈内閣の下で行われた総選挙に於ては其与党が大勝を博し、寺内内閣で選挙をやれば、又其与党が勝利を占め、原内閣が選挙の衝に当れば、矢張り其与党の勝ちとなる。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, pp. 91-92.
今日の会議に於ける討論は全然無意議な蛙鳴蝉騒だ、その表決も全く無駄な時間潰しだ。…表決の数は、議案の如何に拘らず、在朝在野両軍の頭数できまって居る。これでは先ず死刑を宣告して置いて、然る後裁判を開くのと、何の異なるところもない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM p. 123.
選挙人が常に政府の施為を厳重に監視し、是非善悪の判断を、選挙の投票に依て示さなければ、到底憲政の常道に基いて、政権の授受を円満に、且つ合理的に行うことはできない。 「政治読本」https://t.co/k0wnwMaYqM, p.94.
国家の使命目的ないし存在の理由が、その地域内に生活する人々の生命財産の安全を保証し、最大多数の幸福を増進するにあることだけは、殆んど疑うべき余地がない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 16.
政府党常勝の病弊よりも、更に一層憂うべき我が国選挙界の悪弊は、投票売買の咄々怪事である。しかして投票売買の行われるのも、また政府党が常に勝つ一大原因となるのである。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 98.
我が領土は狭小で、資源は貧弱だ。故に…移住地を世界に求め、原料を世界に得る方法を講究せねばあらぬ。…鎖国攘夷的思想を以て、国家主義国防主義を高調すれば、栄螺同様の国家となり、防禦だけは厳重にできても、一括して枯魚の市に上せられる患いがある。 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 146.
今後文化益々進展して、人力益々強大に赴けば、人類は、無制限に私有慾と競争心を逞うしては、此小天地に共存共栄する能わざるに至るのは、必然の理勢である。知るべし、今後に於て、世界人類を救うは、唯々奉公共助の一途あるのみなる事を。 『政治読本』 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 197.
我国近来の選挙は、殆んど常に政府党が勝つにきまって居る。大隈内閣の下で行われた総選挙に於ては其与党が大勝を博し、寺内内閣で選挙をやれば、又其与党が勝利を占め、原内閣が選挙の衝に当れば、矢張り其与党の勝ちとなる。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, pp. 91-92.
生命財産の保証といっても、治者の専断によって、勝手に改廃せられるような保証では甚だ心細い。治者の気まぐれ次第で、今日は生かして置くが明日は殺してしまうというのでは、禽獣の生命と相去ること遠くない…かくの如き境遇に在るものは人は人でも奴隷である 政治読本https://t.co/k0wnwMaYqM, p12
今日の会議に於ける討論は全然無意議な蛙鳴蝉騒だ、その表決も全く無駄な時間潰しだ。…表決の数は、議案の如何に拘らず、在朝在野両軍の頭数できまって居る。これでは先ず死刑を宣告して置いて、然る後裁判を開くのと、何の異なるところもない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM p. 123.
我国近来の選挙は、殆んど常に政府党が勝つにきまって居る。… 斯の如き現象は、選挙民に自主自立の自覚なく、依然「長いものには巻かれろ」「政府に反対しては損だ」という封建思想や奴隷根性に依って選挙権を行使した結果である。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, pp. 91-92.
読者は必ずや早く既に立憲政体に於ける立法部の地位職分が如何に優越なものであるかを、充分諒解せられたであろう。実に立法部は憲政運用の中枢神経である。司法・行政・立法の三権鼎立は、昔の事、今日の憲政は、立法部を中心機軸として回転する。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 66.
立憲国民の忠義は、国家的見地より、公明正大にその選挙権を使用するにある。富貴も淫する能わず、威武も屈する能わざるの気節を以て、その選挙権を行使するにある。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 41.
立憲政治は、平和と道理を経緯とした政治である。この憲政を愛護する心を世界に施せば平和主義となり、これを国家に致せば愛国心となり、これを己れの身に行えば自主人の本分を全うすることができる。然るにこの立憲政治を賊するが如き所行を敢えてして何の忠君愛国ぞや https://t.co/k0wnwMaYqM, p.31
憲政の常道に基く政権の円滑な推移を期するには、先ず選挙民の多数が、どちらかといえば在野党に味方する心理的傾向をもたねばならぬ。 …憲政の常道が行われない最大原因は、多数選挙民が、政治の善悪を問わず、常に政府党に投票するにある。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 95.
選挙人が常に政府の施為を厳重に監視し、是非善悪の判断を、選挙の投票に依て示さなければ、到底憲政の常道に基いて、政権の授受を円満に、且つ合理的に行うことはできない。 「政治読本」https://t.co/k0wnwMaYqM, p.94.
人誰れか自己を愛せざるものがあろう。自己を愛することは人のみではない、殆んどあらゆる生物に共通の本能である。かくの如き本能が、愛国心と一致するものなら、愛国心は余りに平凡、余りに容易なものである…私はその平凡その容易な所に無限の価値を認める 政治読本https://t.co/k0wnwMaYqM, p.9.
今日の会議に於ける討論は全然無意議な蛙鳴蝉騒だ、その表決も全く無駄な時間潰しだ。…表決の数は、議案の如何に拘らず、在朝在野両軍の頭数できまって居る。これでは先ず死刑を宣告して置いて、然る後裁判を開くのと、何の異なるところもない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM p. 123.
専制治下の奴隷に課せられた義務は、強制せられた義務で、そこに束縛の苦痛はあっても、自由の感激はあり得ない。これに反し、如何に分量は多くなっても、立憲治下の自主人が負担する義務は、自己の権利と自由を確保するために自ら定めた義務である。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p13
権利の自覚を遮って義務のみを教える一派の愛国教育は、奴隷を養成することはできても、断じてこの国を我がものと観じ、我が身を愛すると同様な、熱と感激とを以て、進んで国に尽し公に報ずる自主人の愛国心を涵養する途でない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 14.
封建時代には、男子門を出づれば七人の敵ありと唱え、相手の有無強弱すら考えずに、武士は御苦労千万にも、大小刀を帯びていた。…今日敵国の有無強弱をも考えずに、無暗に軍備を必要とするのは、封建思想の遺伝―余波―ではなかろう乎。 『政治読本』 https://t.co/k0wnwMaYqM, pp. 144-145.
もし選挙が、一般人民に代って、その不利を除き、利益を与えるように、法律を作り、国費の用途を定める大切な総代を選むための一大行事であれば、これに要する費用は、世人が弁護士を頼む場合と同じく、当然人民側で負担せねばならない道理になる。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 104.
権利の自覚を遮って義務のみを教える一派の愛国教育は、奴隷を養成することはできても、断じてこの国を我がものと観じ、我が身を愛すると同様な、熱と感激とを以て、進んで国に尽し公に報ずる自主人の愛国心を涵養する途でない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 14.
今後文化益々進展して、人力益々強大に赴けば、人類は、無制限に私有慾と競争心を逞うしては、此小天地に共存共栄する能わざるに至るのは、必然の理勢である。知るべし、今後に於て、世界人類を救うは、唯々奉公共助の一途あるのみなる事を。 『政治読本』 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 197.
国家組織の中に在る人民は、悉く皆有機的に結合せられた一箇の生活体なることを。「自分さえ善ければ他人はどうなっても構わぬ。否、他人の権利自由を蹂躙し侵害しなければ,自分の生長発展は遂げられない」というような考え方は…却って自ら殺し他を害する危険思想である https://t.co/k0wnwMaYqM, p23
[第一次]世界大戦争に於けるドイツ敗亡の主因は、経済力の不足にあった。我が国も経済力に於ては、遠く列強に及ばない。しかして租税を不生産的軍備に費せば、費すほど、我が経済力は劣弱になる。即ち自ら好んでドイツ敗亡の覆轍を践むわけになる。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 146.
苟も立憲治下の自主人たるものは、政治の善悪は勿論、凡そ国家社会に存在する万種の害悪と不合理に対して、悉く責任を感じ、自ら進んで其改革の任に当る覚悟がなければならぬ。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 5-6.
政党は選挙の種板に映写せられた選挙人の写真である。…選挙民が「道理」を愛し、不正不義を憎めば、政党は善事を為し、正道を踏むの公党となり、選挙民が無理でも通す「力」を愛すれば、政党は勢い悪事を為すところの朋党私党に堕せざるを得ない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, pp. 119-120.
明るい灯火を要求する思想が、先ず起って、ランプ・ガス灯・電気灯の発明が、その後に従うのである。…思想が前で制度は後、立憲政治は西洋諸国に於ては、皆この経路を踏んで発達したのである。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 112-113.
憲政の常道に基く政権の円滑な推移を期するには、先ず選挙民の多数が、どちらかといえば在野党に味方する心理的傾向をもたねばならぬ。 …憲政の常道が行われない最大原因は、多数選挙民が、政治の善悪を問わず、常に政府党に投票するにある。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMbwgk, p. 95.
専制治下の奴隷に課せられた義務は、強制せられた義務で、そこに束縛の苦痛はあっても、自由の感激はあり得ない。これに反し、如何に分量は多くなっても、立憲治下の自主人が負担する義務は、自己の権利と自由を確保するために自ら定めた義務である。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMbwgk, p13
他の生物は、いかに自己愛護の本能が盛んでも、より強力な外敵に対して、己れを守り通す組織と保証を持たない。実をいえば、此組織と保証の有無が人間と禽獣との分岐点であり、此組織と保証を自主的に決定するか、或は治者の専決に盲従するかが、自主人と奴隷人の相違である https://t.co/k0wnwMbwgk
「自国のためにさえなれば、他国はどうなっても構わぬ。否、他国の独立又は利益を侵害しても、自国の国利国権を増進するのが愛国心の本義である」というが如き思想は、決して国家を久遠に繁栄せしめる真の愛国心ではなく、却って国家を危地に陥れる危険思想である。 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 23.
思い一たび選挙が、我等の生命財産の自由と安全とに、如何に重大な関係を有するかに至れば、恐らく何人も襟を正して、選挙の神聖を期する気分にならざるを得まい。 「政治読本」https://t.co/k0wnwMaYqM, p.96.
僅か一票の選挙権がと、自らこれを軽視すれば、その瞬間からその人の生命財産は、無防備の危険に曝露せられる…我等が各自の一票を投じて選出した総代が、立法部に於て協賛すれば、法律は如何様にも創作せられ改廃せられて今日の保証も、明日は失われるかも知れない。 https://t.co/k0wnwMaYqM, p.86.
「自国のためにさえなれば、他国はどうなっても構わぬ。否、他国の独立又は利益を侵害しても、自国の国利国権を増進するのが愛国心の本義である」というが如き思想は、決して国家を久遠に繁栄せしめる真の愛国心ではなく、却って国家を危地に陥れる危険思想である。 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 23.
先ず個人が有って、然る後に国家が組織せられたのだ。即ち「人」が土台で「国」はその上に建てられた殿堂である。堅固な殿堂は、強固な土台の上にでなければ、建てることはできない。個人の発展を押えて、国家のみ独り繁栄する道理はない。 『政治読本』 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 9.
国防の目的は、他の襲撃に対する正当防禦でなければならぬ、他の弱者を呑噬割裂するためであってはならぬ。況や敵なきに強て敵を作り、以て人類の禍殃を醸成するが如きは、全く国防の本義に背戻する行動である。 『政治読本』 https://t.co/k0wnwMaYqM, pp. 140-141.
今日の会議に於ける討論は全然無意議な蛙鳴蝉騒だ、その表決も全く無駄な時間潰しだ。…表決の数は、議案の如何に拘らず、在朝在野両軍の頭数できまって居る。これでは先ず死刑を宣告して置いて、然る後裁判を開くのと、何の異なるところもない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM p. 123.
議員及び政党は、いやでも、その選挙費用の出資者のために働かねばならぬ。財閥から政治運動費を給与せられて居る政党及び政治家は、どんなに仮面を被っても、畢竟財閥の番頭に過ぎぬ。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 105.
善かれ悪かれ、政党は選挙の種板に映写せられた選挙人の写真である。選挙民が道理にかなった政治を欲求する心、不正不義を蛇蝎視する心を以て投票を行えば、政党もまた同じ心を以て、議院の内外に行動せざるを得ない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 119.
立憲政治は、平和と道理を経緯とした政治である。この憲政を愛護する心を世界に施せば平和主義となり、これを国家に致せば愛国心となり、これを己れの身に行えば自主人の本分を全うすることができる。然るにこの立憲政治を賊するが如き所行を敢えてして何の忠君愛国ぞや https://t.co/k0wnwMaYqM, p.31
人誰れか自己を愛せざるものがあろう。自己を愛することは人のみではない、殆んどあらゆる生物に共通の本能である。かくの如き本能が、愛国心と一致するものなら、愛国心は余りに平凡、余りに容易なものである…私はその平凡その容易な所に無限の価値を認める 政治読本https://t.co/k0wnwMaYqM, p.9.
立憲政治は、自己の生命財産を初め、生活に関する一切の規律を、自ら制定し、その制定した規律に依るに非ざれば、寸毫といえども侵さるることなきを原則とする制度である。ここに至って人類ははじめて、自分自身の主人公となることができたのである。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 19.
我が領土は狭小で、資源は貧弱だ。故に…移住地を世界に求め、原料を世界に得る方法を講究せねばあらぬ。…鎖国攘夷的思想を以て、国家主義国防主義を高調すれば、栄螺同様の国家となり、防禦だけは厳重にできても、一括して枯魚の市に上せられる患いがある。 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 146.
選挙権の行使は…一度やり損なったら最後四年間は、いやでもその過失の重荷を背負って苦しまねばならぬ。その四年間に、自分の総代が、どんな悪法を協賛して、その生命財産が脅かされても、身から出た錆で仕方がない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 89.
先ず個人が有って、然る後に国家が組織せられたのだ。即ち「人」が土台で「国」はその上に建てられた殿堂である。堅固な殿堂は、強固な土台の上にでなければ、建てることはできない。個人の発展を押えて、国家のみ独り繁栄する道理はない。 『政治読本』 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 9.
道理に従うことが最上の得である。道理が即ち最高の力である。斯の如き思想信念あって、始めて立憲政治は建設せられ、維持せられるのである。 …腕力を道理よりも貴しとする思想を以てしては、どうしても立憲政治を立派に運用することはできない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 111.
苟も選挙権は自己の生命財産を活殺する唯一最後の自衛権であることを知れば、たとい万金を贈て叩頭百拝するも断じて之を斥け、自己の生命財産を安全にし向上せしむる最良の一途を択んで、自主的に之を行使すべき筈である。 「政治読本」https://t.co/k0wnwMaYqM, p.101.
「自国のためにさえなれば、他国はどうなっても構わぬ。否、他国の独立又は利益を侵害しても、自国の国利国権を増進するのが愛国心の本義である」というが如き思想は、決して国家を久遠に繁栄せしめる真の愛国心ではなく、却って国家を危地に陥れる危険思想である。 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 23.
行政部万能の時代は去った。国民の権利思想が発達して来れば、「政府が勝手に法律を作ったり、勝手に裁判を左右したり、勝手に税金を取り立てたり、又勝手にこれを使ったりするのは不都合だ」という思想の起って来るのは理の当然である。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 56.
苟も立憲治下の自主人たるものは、政治の善悪は勿論、凡そ国家社会に存在する万種の害悪と不合理に対して、悉く責任を感じ、自ら進んで其改革の任に当る覚悟がなければならぬ。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 5-6.
[第一次]世界大戦争に於けるドイツ敗亡の主因は、経済力の不足にあった。我が国も経済力に於ては、遠く列強に及ばない。しかして租税を不生産的軍備に費せば、費すほど、我が経済力は劣弱になる。即ち自ら好んでドイツ敗亡の覆轍を践むわけになる。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 146.
政党は選挙の種板に映写せられた選挙人の写真である。…選挙民が「道理」を愛し、不正不義を憎めば、政党は善事を為し、正道を踏むの公党となり、選挙民が無理でも通す「力」を愛すれば、政党は勢い悪事を為すところの朋党私党に堕せざるを得ない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, pp. 119-120.
読者は必ずや早く既に立憲政体に於ける立法部の地位職分が如何に優越なものであるかを、充分諒解せられたであろう。実に立法部は憲政運用の中枢神経である。司法・行政・立法の三権鼎立は、昔の事、今日の憲政は、立法部を中心機軸として回転する。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 66.
道理に従うことが最上の得である。道理が即ち最高の力である。斯の如き思想信念あって、始めて立憲政治は建設せられ、維持せられるのである。 …腕力を道理よりも貴しとする思想を以てしては、どうしても立憲政治を立派に運用することはできない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 111.
善かれ悪かれ、政党は選挙の種板に映写せられた選挙人の写真である。選挙民が道理にかなった政治を欲求する心、不正不義を蛇蝎視する心を以て投票を行えば、政党もまた同じ心を以て、議院の内外に行動せざるを得ない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 119.
「自分さえよければ他人はどうなっても構わぬ。否、他人の権利自由を蹂躙し侵害しなければ、自分の生長発展を遂げられない」というような考え方は、真に自己を愛する所以に非ず、却って自ら殺し他を害する危険思想である。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMbwgk, p. 23.
国家の使命目的ないし存在の理由が、その地域内に生活する人々の生命財産の安全を保証し、最大多数の幸福を増進するにあることだけは、殆んど疑うべき余地がない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 16.
我が領土は狭小で、資源は貧弱だ。故に…移住地を世界に求め、原料を世界に得る方法を講究せねばあらぬ。…鎖国攘夷的思想を以て、国家主義国防主義を高調すれば、栄螺同様の国家となり、防禦だけは厳重にできても、一括して枯魚の市に上せられる患いがある。 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 146.
立憲政治は、平和と道理を経緯とした政治である。この憲政を愛護する心を世界に施せば平和主義となり、これを国家に致せば愛国心となり、これを己れの身に行えば自主人の本分を全うすることができる。然るにこの立憲政治を賊するが如き所行を敢えてして何の忠君愛国ぞや https://t.co/k0wnwMaYqM, p.31
権利の自覚を遮って義務のみを教える一派の愛国教育は、奴隷を養成することはできても、断じてこの国を我がものと観じ、我が身を愛すると同様な、熱と感激とを以て、進んで国に尽し公に報ずる自主人の愛国心を涵養する途でない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 14.
僅か一票の選挙権がと、自らこれを軽視すれば、その瞬間からその人の生命財産は、無防備の危険に曝露せられる…我等が各自の一票を投じて選出した総代が、立法部に於て協賛すれば、法律は如何様にも創作せられ改廃せられて今日の保証も、明日は失われるかも知れない。 https://t.co/k0wnwMaYqM, p.86.
苟も選挙権は自己の生命財産を活殺する唯一最後の自衛権であることを知れば、たとい万金を贈て叩頭百拝するも断じて之を斥け、自己の生命財産を安全にし向上せしむる最良の一途を択んで、自主的に之を行使すべき筈である。 「政治読本」https://t.co/k0wnwMaYqM, p.101.
国防の目的は、他の襲撃に対する正当防禦でなければならぬ、他の弱者を呑噬割裂するためであってはならぬ。況や敵なきに強て敵を作り、以て人類の禍殃を醸成するが如きは、全く国防の本義に背戻する行動である。 『政治読本』 https://t.co/k0wnwMaYqM, pp. 140-141.
国家の使命目的ないし存在の理由が、その地域内に生活する人々の生命財産の安全を保証し、最大多数の幸福を増進するにあることだけは、殆んど疑うべき余地がない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 16.
我国近来の選挙は、殆んど常に政府党が勝つにきまって居る。… 斯の如き現象は、選挙民に自主自立の自覚なく、依然「長いものには巻かれろ」「政府に反対しては損だ」という封建思想や奴隷根性に依って選挙権を行使した結果である。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, pp. 91-92.
読者は必ずや早く既に立憲政体に於ける立法部の地位職分が如何に優越なものであるかを、充分諒解せられたであろう。実に立法部は憲政運用の中枢神経である。司法・行政・立法の三権鼎立は、昔の事、今日の憲政は、立法部を中心機軸として回転する。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 66.
立憲政治の本旨は、最大多数の最大幸福を期するにあるに拘わらず、我が憲政の実際は、常に最大多数の幸福を犠牲として、一部少数階級の利権を擁護する嫌いがある。畢竟選挙に巨額の費用を要するから、知らず識らずこの結果を生ずるのだ。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 99.
読者は必ずや早く既に立憲政体に於ける立法部の地位職分が如何に優越なものであるかを、充分諒解せられたであろう。実に立法部は憲政運用の中枢神経である。司法・行政・立法の三権鼎立は、昔の事、今日の憲政は、立法部を中心機軸として回転する。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMbwgk, p. 66.
ロンドン市民は,西暦1666年の大火災に懲り,百難を排して,焦土の上に,今日見る如き堂々たる「焼けない都」を建設した。然るに現在の我が国民は,安政の人と同じく,昔ながらの家屋を建て,薪木を積んで火を迎える様な事をするのを,[関東大震災からの]帝都の復興と称して居る https://t.co/k0wnwMaYqM p170
我国近来の選挙は、殆んど常に政府党が勝つにきまって居る。大隈内閣の下で行われた総選挙に於ては其与党が大勝を博し、寺内内閣で選挙をやれば、又其与党が勝利を占め、原内閣が選挙の衝に当れば、矢張り其与党の勝ちとなる。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, pp. 91-92.
世界大戦争[第一次世界大戦のこと]に於けるドイツ敗亡の主因は、経済力の不足にあった。我が国も経済力に於ては、遠く列強に及ばない。しかして租税を不生産的軍備に費せば、費すほど、我が経済力は劣弱になる。即ち自ら好んでドイツ敗亡の覆轍を践むわけになる。 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 145.
苟も立憲治下の自主人たるものは、政治の善悪は勿論、凡そ国家社会に存在する万種の害悪と不合理に対して、悉く責任を感じ、自ら進んで其改革の任に当る覚悟がなければならぬ。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 5-6.
「自国のためにさえなれば、他国はどうなっても構わぬ。否、他国の独立又は利益を侵害しても、自国の国利国権を増進するのが愛国心の本義である」というが如き思想は、決して国家を久遠に繁栄せしめる真の愛国心ではなく、却って国家を危地に陥れる危険思想である。 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 23.
読者は必ずや早く既に立憲政体に於ける立法部の地位職分が如何に優越なものであるかを、充分諒解せられたであろう。実に立法部は憲政運用の中枢神経である。司法・行政・立法の三権鼎立は、昔の事、今日の憲政は、立法部を中心機軸として回転する。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 66.
道理に従うことが最上の得である。道理が即ち最高の力である。斯の如き思想信念あって、始めて立憲政治は建設せられ、維持せられるのである。 …腕力を道理よりも貴しとする思想を以てしては、どうしても立憲政治を立派に運用することはできない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 111.
今や交通の便開け、通信の機関もほぼ行き渡って居るから、政府に誠意さえあれば、数日の中に議会を招集することは決して難事でない。然るに此可能事を避け…国民も亦強く之を咎めないのは、畢竟官民共に未だ政府万能時代の残夢から醒め切らないためであろう。 政治読本https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 58.
他の生物は、いかに自己愛護の本能が盛んでも、より強力な外敵に対して、己れを守り通す組織と保証を持たない。実をいえば、此組織と保証の有無が人間と禽獣との分岐点であり、此組織と保証を自主的に決定するか、或は治者の専決に盲従するかが、自主人と奴隷人の相違である https://t.co/k0wnwMaYqM
思い一たび選挙が、我等の生命財産の自由と安全とに、如何に重大な関係を有するかに至れば、恐らく何人も襟を正して、選挙の神聖を期する気分にならざるを得まい。 「政治読本」https://t.co/k0wnwMaYqM, p.96.
「自国のためにさえなれば、他国はどうなっても構わぬ。否、他国の独立又は利益を侵害しても、自国の国利国権を増進するのが愛国心の本義である」というが如き思想は、決して国家を久遠に繁栄せしめる真の愛国心ではなく、却って国家を危地に陥れる危険思想である。 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 23.
立憲政治の本旨は、最大多数の最大幸福を期するにあるに拘わらず、我が憲政の実際は、常に最大多数の幸福を犠牲として、一部少数階級の利権を擁護する嫌いがある。畢竟選挙に巨額の費用を要するから、知らず識らずこの結果を生ずるのだ。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 99.
他の生物は、いかに自己愛護の本能が盛んでも、より強力な外敵に対して、己れを守り通す組織と保証を持たない。実をいえば、此組織と保証の有無が人間と禽獣との分岐点であり、此組織と保証を自主的に決定するか、或は治者の専決に盲従するかが、自主人と奴隷人の相違である https://t.co/k0wnwMaYqM
生命財産の保証といっても、治者の専断によって、勝手に改廃せられるような保証では甚だ心細い。治者の気まぐれ次第で、今日は生かして置くが明日は殺してしまうというのでは、禽獣の生命と相去ること遠くない…かくの如き境遇に在るものは人は人でも奴隷である 政治読本https://t.co/k0wnwMaYqM, p12
[第一次]世界大戦争に於けるドイツ敗亡の主因は、経済力の不足にあった。我が国も経済力に於ては、遠く列強に及ばない。しかして租税を不生産的軍備に費せば、費すほど、我が経済力は劣弱になる。即ち自ら好んでドイツ敗亡の覆轍を践むわけになる。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 146.
苟も立憲治下の自主人たるものは、政治の善悪は勿論、凡そ国家社会に存在する万種の害悪と不合理に対して、悉く責任を感じ、自ら進んで其改革の任に当る覚悟がなければならぬ。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 5-6.
僅か一票の選挙権がと、自らこれを軽視すれば、その瞬間からその人の生命財産は、無防備の危険に曝露せられる…我等が各自の一票を投じて選出した総代が、立法部に於て協賛すれば、法律は如何様にも創作せられ改廃せられて今日の保証も、明日は失われるかも知れない。 https://t.co/k0wnwMaYqM, p.86.
専制治下の奴隷に課せられた義務は、強制せられた義務で、そこに束縛の苦痛はあっても、自由の感激はあり得ない。これに反し、如何に分量は多くなっても、立憲治下の自主人が負担する義務は、自己の権利と自由を確保するために自ら定めた義務である。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p13
立憲政治の本旨は、最大多数の最大幸福を期するにあるに拘わらず、我が憲政の実際は、常に最大多数の幸福を犠牲として、一部少数階級の利権を擁護する嫌いがある。畢竟選挙に巨額の費用を要するから、知らず識らずこの結果を生ずるのだ。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 99.
我国近来の選挙は、殆んど常に政府党が勝つにきまって居る。… 斯の如き現象は、選挙民に自主自立の自覚なく、依然「長いものには巻かれろ」「政府に反対しては損だ」という封建思想や奴隷根性に依って選挙権を行使した結果である。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, pp. 91-92.
今日の会議に於ける討論は全然無意議な蛙鳴蝉騒だ、その表決も全く無駄な時間潰しだ。…表決の数は、議案の如何に拘らず、在朝在野両軍の頭数できまって居る。これでは先ず死刑を宣告して置いて、然る後裁判を開くのと、何の異なるところもない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM p. 123.
善かれ悪かれ、政党は選挙の種板に映写せられた選挙人の写真である。選挙民が道理にかなった政治を欲求する心、不正不義を蛇蝎視する心を以て投票を行えば、政党もまた同じ心を以て、議院の内外に行動せざるを得ない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 119.
苟も立憲治下の自主人たるものは、政治の善悪は勿論、凡そ国家社会に存在する万種の害悪と不合理に対して、悉く責任を感じ、自ら進んで其改革の任に当る覚悟がなければならぬ。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 5-6.
「自分さえよければ他人はどうなっても構わぬ。否、他人の権利自由を蹂躙し侵害しなければ、自分の生長発展を遂げられない」というような考え方は、真に自己を愛する所以に非ず、却って自ら殺し他を害する危険思想である。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 23.
苟も立憲治下の自主人たるものは、政治の善悪は勿論、凡そ国家社会に存在する万種の害悪と不合理に対して、悉く責任を感じ、自ら進んで其改革の任に当る覚悟がなければならぬ。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 5-6.
先ず個人が有って、然る後に国家が組織せられたのだ。即ち「人」が土台で「国」はその上に建てられた殿堂である。堅固な殿堂は、強固な土台の上にでなければ、建てることはできない。個人の発展を押えて、国家のみ独り繁栄する道理はない。 『政治読本』 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 9.
自己の本体を究め、「我れは人なり禽獣に非ず。人も人、彼の生命と財産とを挙げて、他の生殺与奪に一任した専制治下の奴隷人ではなく、自己の生命財産は、己れ自ら支配する権利の所有者たる立憲治下の自主人である事」を、明白に自覚せられねばならぬ。 『政治読本』 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 2.
今日の会議に於ける討論は全然無意議な蛙鳴蝉騒だ、その表決も全く無駄な時間潰しだ。…表決の数は、議案の如何に拘らず、在朝在野両軍の頭数できまって居る。これでは先ず死刑を宣告して置いて、然る後裁判を開くのと、何の異なるところもない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM p. 123.
世界大戦争[第一次世界大戦のこと]に於けるドイツ敗亡の主因は、経済力の不足にあった。我が国も経済力に於ては、遠く列強に及ばない。しかして租税を不生産的軍備に費せば、費すほど、我が経済力は劣弱になる。即ち自ら好んでドイツ敗亡の覆轍を践むわけになる。 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 145.
我が国人は、封建思想に依って、数の力を信条とするが故に、党議を以て、所属議員の自由意思を束縛し、以て軍隊的規律節制を誇るのである。我が国現時の政党組織は、疑いもなく自由の牢獄、良心の屠殺組合である。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM p. 122.
人誰れか自己を愛せざるものがあろう。自己を愛することは人のみではない、殆んどあらゆる生物に共通の本能である。かくの如き本能が、愛国心と一致するものなら、愛国心は余りに平凡、余りに容易なものである…私はその平凡その容易な所に無限の価値を認める 政治読本https://t.co/k0wnwMaYqM, p.9.
立憲政治は、自己の生命財産を初め、生活に関する一切の規律を、自ら制定し、その制定した規律に依るに非ざれば、寸毫といえども侵さるることなきを原則とする制度である。ここに至って人類ははじめて、自分自身の主人公となることができたのである。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 19.
行政部万能の時代は去った。国民の権利思想が発達して来れば、「政府が勝手に法律を作ったり、勝手に裁判を左右したり、勝手に税金を取り立てたり、又勝手にこれを使ったりするのは不都合だ」という思想の起って来るのは理の当然である。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 56.
生命財産の保証といっても、治者の専断によって、勝手に改廃せられるような保証では甚だ心細い。治者の気まぐれ次第で、今日は生かして置くが明日は殺してしまうというのでは、禽獣の生命と相去ること遠くない…かくの如き境遇に在るものは人は人でも奴隷である 政治読本https://t.co/k0wnwMaYqM, p12
今後文化益々進展して、人力益々強大に赴けば、人類は、無制限に私有慾と競争心を逞うしては、此小天地に共存共栄する能わざるに至るのは、必然の理勢である。知るべし、今後に於て、世界人類を救うは、唯々奉公共助の一途あるのみなる事を。 『政治読本』 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 197.
君主国であろうと、民主国であろうと、憲法制定の最大眼目に変りはない。即ちその人民の生命財産その他の権利自由は、苟もその持主たる人民の承諾した法律規則に依るにあらざれば、寸毫と雖も侵されないということを、国家の最高法典を以て、保証するためである。 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 44.
読者は必ずや早く既に立憲政体に於ける立法部の地位職分が如何に優越なものであるかを、充分諒解せられたであろう。実に立法部は憲政運用の中枢神経である。司法・行政・立法の三権鼎立は、昔の事、今日の憲政は、立法部を中心機軸として回転する。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 66.
道理に従うことが最上の得である。道理が即ち最高の力である。斯の如き思想信念あって、始めて立憲政治は建設せられ、維持せられるのである。 …腕力を道理よりも貴しとする思想を以てしては、どうしても立憲政治を立派に運用することはできない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 111.
我が領土は狭小で、資源は貧弱だ。故に苟も国家の隆昌、人民の幸福を希望するものは、移住地を世界に求め、原料を世界に得る方法を講究せねばならぬ。それには国家主義と国際主義とを調和せしめ、以て多寡相救い、有無互いに通ずるの道を開くより外はない。 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 146.
思い一たび選挙が、我等の生命財産の自由と安全とに、如何に重大な関係を有するかに至れば、恐らく何人も襟を正して、選挙の神聖を期する気分にならざるを得まい。 「政治読本」https://t.co/k0wnwMaYqM, p.96.
我が国人は、封建思想に依って、数の力を信条とするが故に、党議を以て、所属議員の自由意思を束縛し、以て軍隊的規律節制を誇るのである。我が国現時の政党組織は、疑いもなく自由の牢獄、良心の屠殺組合である。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM p. 122.
立憲政治は救いを他力に求めず、自主自立、飽くまで自力に頼って活きる制度である。政府や政党に依頼し嘆願する位なら選挙権は要らぬ。自分でどうかする、自分が選んだ代表者にどうかさせる。それがための武器としてのみ選挙権に無限の威力と価値が認められるのである。 https://t.co/k0wnwMaYqM, p.91
今後文化益々進展して、人力益々強大に赴けば、人類は、無制限に私有慾と競争心を逞うしては、此小天地に共存共栄する能わざるに至るのは、必然の理勢である。知るべし、今後に於て、世界人類を救うは、唯々奉公共助の一途あるのみなる事を。 『政治読本』 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 197.
我が領土は狭小で、資源は貧弱だ。故に…移住地を世界に求め、原料を世界に得る方法を講究せねばあらぬ。…鎖国攘夷的思想を以て、国家主義国防主義を高調すれば、栄螺同様の国家となり、防禦だけは厳重にできても、一括して枯魚の市に上せられる患いがある。 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 146.
「自分さえよければ他人はどうなっても構わぬ。否、他人の権利自由を蹂躙し侵害しなければ、自分の生長発展を遂げられない」というような考え方は、真に自己を愛する所以に非ず、却って自ら殺し他を害する危険思想である。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 23.
国防の目的は、他の襲撃に対する正当防禦でなければならぬ、他の弱者を呑噬割裂するためであってはならぬ。況や敵なきに強て敵を作り、以て人類の禍殃を醸成するが如きは、全く国防の本義に背戻する行動である。 『政治読本』 https://t.co/k0wnwMaYqM, pp. 140-141.
国家組織の中に在る人民は、悉く皆有機的に結合せられた一箇の生活体なることを。「自分さえ善ければ他人はどうなっても構わぬ。否、他人の権利自由を蹂躙し侵害しなければ,自分の生長発展は遂げられない」というような考え方は…却って自ら殺し他を害する危険思想である https://t.co/k0wnwMaYqM, p23
議員及び政党は、いやでも、その選挙費用の出資者のために働かねばならぬ。財閥から政治運動費を給与せられて居る政党及び政治家は、どんなに仮面を被っても、畢竟財閥の番頭に過ぎぬ。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 105.
我が国人は、封建思想に依って、数の力を信条とするが故に、党議を以て、所属議員の自由意思を束縛し、以て軍隊的規律節制を誇るのである。我が国現時の政党組織は、疑いもなく自由の牢獄、良心の屠殺組合である。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM p. 122.
「自分さえよければ他人はどうなっても構わぬ。否、他人の権利自由を蹂躙し侵害しなければ、自分の生長発展を遂げられない」というような考え方は、真に自己を愛する所以に非ず、却って自ら殺し他を害する危険思想である。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 23.
先ず個人が有って、然る後に国家が組織せられたのだ。即ち「人」が土台で「国」はその上に建てられた殿堂である。堅固な殿堂は、強固な土台の上にでなければ、建てることはできない。個人の発展を押えて、国家のみ独り繁栄する道理はない。 『政治読本』 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 9.
世界大戦争[第一次世界大戦のこと]に於けるドイツ敗亡の主因は、経済力の不足にあった。我が国も経済力に於ては、遠く列強に及ばない。しかして租税を不生産的軍備に費せば、費すほど、我が経済力は劣弱になる。即ち自ら好んでドイツ敗亡の覆轍を践むわけになる。 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 145.
我国近来の選挙は、殆んど常に政府党が勝つにきまって居る。大隈内閣の下で行われた総選挙に於ては其与党が大勝を博し、寺内内閣で選挙をやれば、又其与党が勝利を占め、原内閣が選挙の衝に当れば、矢張り其与党の勝ちとなる。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, pp. 91-92.
「自国のためにさえなれば、他国はどうなっても構わぬ。否、他国の独立又は利益を侵害しても、自国の国利国権を増進するのが愛国心の本義である」というが如き思想は、決して国家を久遠に繁栄せしめる真の愛国心ではなく、却って国家を危地に陥れる危険思想である。 https://t.co/k0wnwMbwgk, p. 23.
立憲政治は救いを他力に求めず、自主自立、飽くまで自力に頼って活きる制度である。政府や政党に依頼し嘆願する位なら選挙権は要らぬ。自分でどうかする、自分が選んだ代表者にどうかさせる。それがための武器としてのみ選挙権に無限の威力と価値が認められるのである。 https://t.co/k0wnwMaYqM, p.91
行政部万能の時代は去った。国民の権利思想が発達して来れば、「政府が勝手に法律を作ったり、勝手に裁判を左右したり、勝手に税金を取り立てたり、又勝手にこれを使ったりするのは不都合だ」という思想の起って来るのは理の当然である。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 56.
選挙人が常に政府の施為を厳重に監視し、是非善悪の判断を、選挙の投票に依て示さなければ、到底憲政の常道に基いて、政権の授受を円満に、且つ合理的に行うことはできない。 「政治読本」https://t.co/k0wnwMaYqM, p.94.
明るい灯火を要求する思想が、先ず起って、ランプ・ガス灯・電気灯の発明が、その後に従うのである。…思想が前で制度は後、立憲政治は西洋諸国に於ては、皆この経路を踏んで発達したのである。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 112-113.
「自国のためにさえなれば、他国はどうなっても構わぬ。否、他国の独立又は利益を侵害しても、自国の国利国権を増進するのが愛国心の本義である」というが如き思想は、決して国家を久遠に繁栄せしめる真の愛国心ではなく、却って国家を危地に陥れる危険思想である。 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 23.
議員及び政党は、いやでも、その選挙費用の出資者のために働かねばならぬ。財閥から政治運動費を給与せられて居る政党及び政治家は、どんなに仮面を被っても、畢竟財閥の番頭に過ぎぬ。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 105.
善かれ悪かれ、政党は選挙の種板に映写せられた選挙人の写真である。選挙民が道理にかなった政治を欲求する心、不正不義を蛇蝎視する心を以て投票を行えば、政党もまた同じ心を以て、議院の内外に行動せざるを得ない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 119.
国家の使命目的ないし存在の理由が、その地域内に生活する人々の生命財産の安全を保証し、最大多数の幸福を増進するにあることだけは、殆んど疑うべき余地がない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 16.
「自分さえよければ他人はどうなっても構わぬ。否、他人の権利自由を蹂躙し侵害しなければ、自分の生長発展を遂げられない」というような考え方は、真に自己を愛する所以に非ず、却って自ら殺し他を害する危険思想である。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 23.
思い一たび選挙が、我等の生命財産の自由と安全とに、如何に重大な関係を有するかに至れば、恐らく何人も襟を正して、選挙の神聖を期する気分にならざるを得まい。 「政治読本」https://t.co/k0wnwMaYqM, p.96.
立憲国民の忠義は、国家的見地より、公明正大にその選挙権を使用するにある。富貴も淫する能わず、威武も屈する能わざるの気節を以て、その選挙権を行使するにある。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 41.
立憲政治は、自己の生命財産を初め、生活に関する一切の規律を、自ら制定し、その制定した規律に依るに非ざれば、寸毫といえども侵さるることなきを原則とする制度である。ここに至って人類ははじめて、自分自身の主人公となることができたのである。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 19.
我国近来の選挙は、殆んど常に政府党が勝つにきまって居る。大隈内閣の下で行われた総選挙に於ては其与党が大勝を博し、寺内内閣で選挙をやれば、又其与党が勝利を占め、原内閣が選挙の衝に当れば、矢張り其与党の勝ちとなる。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, pp. 91-92.
「自分さえよければ他人はどうなっても構わぬ。否、他人の権利自由を蹂躙し侵害しなければ、自分の生長発展を遂げられない」というような考え方は、真に自己を愛する所以に非ず、却って自ら殺し他を害する危険思想である。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 23.
立憲国民の忠義は、国家的見地より、公明正大にその選挙権を使用するにある。富貴も淫する能わず、威武も屈する能わざるの気節を以て、その選挙権を行使するにある。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 41.
政党は選挙の種板に映写せられた選挙人の写真である。…選挙民が「道理」を愛し、不正不義を憎めば、政党は善事を為し、正道を踏むの公党となり、選挙民が無理でも通す「力」を愛すれば、政党は勢い悪事を為すところの朋党私党に堕せざるを得ない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, pp. 119-120.
善かれ悪かれ、政党は選挙の種板に映写せられた選挙人の写真である。選挙民が道理にかなった政治を欲求する心、不正不義を蛇蝎視する心を以て投票を行えば、政党もまた同じ心を以て、議院の内外に行動せざるを得ない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 119.
先ず個人が有って、然る後に国家が組織せられたのだ。即ち「人」が土台で「国」はその上に建てられた殿堂である。堅固な殿堂は、強固な土台の上にでなければ、建てることはできない。個人の発展を押えて、国家のみ独り繁栄する道理はない。 『政治読本』 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 9.
[第一次]世界大戦争に於けるドイツ敗亡の主因は、経済力の不足にあった。我が国も経済力に於ては、遠く列強に及ばない。しかして租税を不生産的軍備に費せば、費すほど、我が経済力は劣弱になる。即ち自ら好んでドイツ敗亡の覆轍を践むわけになる。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 146.
我が領土は狭小で、資源は貧弱だ。故に苟も国家の隆昌、人民の幸福を希望するものは、移住地を世界に求め、原料を世界に得る方法を講究せねばならぬ。それには国家主義と国際主義とを調和せしめ、以て多寡相救い、有無互いに通ずるの道を開くより外はない。 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 146.
他の生物は、いかに自己愛護の本能が盛んでも、より強力な外敵に対して、己れを守り通す組織と保証を持たない。実をいえば、此組織と保証の有無が人間と禽獣との分岐点であり、此組織と保証を自主的に決定するか、或は治者の専決に盲従するかが、自主人と奴隷人の相違である https://t.co/k0wnwMaYqM
国家組織の中に在る人民は、悉く皆有機的に結合せられた一箇の生活体なることを。「自分さえ善ければ他人はどうなっても構わぬ。否、他人の権利自由を蹂躙し侵害しなければ,自分の生長発展は遂げられない」というような考え方は…却って自ら殺し他を害する危険思想である https://t.co/k0wnwMaYqM, p23
我国近来の選挙は、殆んど常に政府党が勝つにきまって居る。大隈内閣の下で行われた総選挙に於ては其与党が大勝を博し、寺内内閣で選挙をやれば、又其与党が勝利を占め、原内閣が選挙の衝に当れば、矢張り其与党の勝ちとなる。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, pp. 91-92.
明るい灯火を要求する思想が、先ず起って、ランプ・ガス灯・電気灯の発明が、その後に従うのである。…思想が前で制度は後、立憲政治は西洋諸国に於ては、皆この経路を踏んで発達したのである。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 112-113.
我国近来の選挙は、殆んど常に政府党が勝つにきまって居る。大隈内閣の下で行われた総選挙に於ては其与党が大勝を博し、寺内内閣で選挙をやれば、又其与党が勝利を占め、原内閣が選挙の衝に当れば、矢張り其与党の勝ちとなる。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMbwgk, pp. 91-92.
世界大戦争[第一次世界大戦のこと]に於けるドイツ敗亡の主因は、経済力の不足にあった。我が国も経済力に於ては、遠く列強に及ばない。しかして租税を不生産的軍備に費せば、費すほど、我が経済力は劣弱になる。即ち自ら好んでドイツ敗亡の覆轍を践むわけになる。 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 145.
道理に従うことが最上の得である。道理が即ち最高の力である。斯の如き思想信念あって、始めて立憲政治は建設せられ、維持せられるのである。 …腕力を道理よりも貴しとする思想を以てしては、どうしても立憲政治を立派に運用することはできない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 111.
他の長を採って我が短を補うことは、我が国民の最も得意とする所である。我が国の歴史は、インド・支那・西洋の三大文明を採って、これを国民生活に織り込むたびごとに燦然たる光輝を放って居る。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 174.
人誰れか自己を愛せざるものがあろう。自己を愛することは人のみではない、殆んどあらゆる生物に共通の本能である。かくの如き本能が、愛国心と一致するものなら、愛国心は余りに平凡、余りに容易なものである…私はその平凡その容易な所に無限の価値を認める 政治読本https://t.co/k0wnwMaYqM, p.9.
僅か一票の選挙権がと、自らこれを軽視すれば、その瞬間からその人の生命財産は、無防備の危険に曝露せられる…我等が各自の一票を投じて選出した総代が、立法部に於て協賛すれば、法律は如何様にも創作せられ改廃せられて今日の保証も、明日は失われるかも知れない。 https://t.co/k0wnwMaYqM, p.86.
国家組織の中に在る人民は、悉く皆有機的に結合せられた一箇の生活体なることを。「自分さえ善ければ他人はどうなっても構わぬ。否、他人の権利自由を蹂躙し侵害しなければ,自分の生長発展は遂げられない」というような考え方は…却って自ら殺し他を害する危険思想である https://t.co/k0wnwMaYqM, p23
封建時代には、男子門を出づれば七人の敵ありと唱え、相手の有無強弱すら考えずに、武士は御苦労千万にも、大小刀を帯びていた。…今日敵国の有無強弱をも考えずに、無暗に軍備を必要とするのは、封建思想の遺伝―余波―ではなかろう乎。 『政治読本』 https://t.co/k0wnwMaYqM, pp. 144-145.
我が領土は狭小で、資源は貧弱だ。故に…移住地を世界に求め、原料を世界に得る方法を講究せねばあらぬ。…鎖国攘夷的思想を以て、国家主義国防主義を高調すれば、栄螺同様の国家となり、防禦だけは厳重にできても、一括して枯魚の市に上せられる患いがある。 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 146.
善かれ悪かれ、政党は選挙の種板に映写せられた選挙人の写真である。選挙民が道理にかなった政治を欲求する心、不正不義を蛇蝎視する心を以て投票を行えば、政党もまた同じ心を以て、議院の内外に行動せざるを得ない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 119.
立憲政治の本旨は、最大多数の最大幸福を期するにあるに拘わらず、我が憲政の実際は、常に最大多数の幸福を犠牲として、一部少数階級の利権を擁護する嫌いがある。畢竟選挙に巨額の費用を要するから、知らず識らずこの結果を生ずるのだ。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 99.
自己の本体を究め、「我れは人なり禽獣に非ず。人も人、彼の生命と財産とを挙げて、他の生殺与奪に一任した専制治下の奴隷人ではなく、自己の生命財産は、己れ自ら支配する権利の所有者たる立憲治下の自主人である事」を、明白に自覚せられねばならぬ。 『政治読本』 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 2.
立憲政治の本旨は、最大多数の最大幸福を期するにあるに拘わらず、我が憲政の実際は、常に最大多数の幸福を犠牲として、一部少数階級の利権を擁護する嫌いがある。畢竟選挙に巨額の費用を要するから、知らず識らずこの結果を生ずるのだ。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 99.
我国近来の選挙は、殆んど常に政府党が勝つにきまって居る。… 斯の如き現象は、選挙民に自主自立の自覚なく、依然「長いものには巻かれろ」「政府に反対しては損だ」という封建思想や奴隷根性に依って選挙権を行使した結果である。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, pp. 91-92.
権利の自覚を遮って義務のみを教える一派の愛国教育は、奴隷を養成することはできても、断じてこの国を我がものと観じ、我が身を愛すると同様な、熱と感激とを以て、進んで国に尽し公に報ずる自主人の愛国心を涵養する途でない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 14.
権利の自覚を遮って義務のみを教える一派の愛国教育は、奴隷を養成することはできても、断じてこの国を我がものと観じ、我が身を愛すると同様な、熱と感激とを以て、進んで国に尽し公に報ずる自主人の愛国心を涵養する途でない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 14.
専制治下の奴隷に課せられた義務は、強制せられた義務で、そこに束縛の苦痛はあっても、自由の感激はあり得ない。これに反し、如何に分量は多くなっても、立憲治下の自主人が負担する義務は、自己の権利と自由を確保するために自ら定めた義務である。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p13
我が国現在の選挙界を風靡する傾向は、道理に傾聴する立憲思想にあらずして、「力」に屈服する封建思想である。「道理はあっても少数ではだめだ」「金がなくてはだめだ」「政権を得なければだめだ」…是が我が選挙民多数の投票心理であるようだ。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, pp. 118-119.
権利の自覚を遮って義務のみを教える一派の愛国教育は、奴隷を養成することはできても、断じてこの国を我がものと観じ、我が身を愛すると同様な、熱と感激とを以て、進んで国に尽し公に報ずる自主人の愛国心を涵養する途でない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 14.
君主国であろうと、民主国であろうと、憲法制定の最大眼目に変りはない。即ちその人民の生命財産その他の権利自由は、苟もその持主たる人民の承諾した法律規則に依るにあらざれば、寸毫と雖も侵されないということを、国家の最高法典を以て、保証するためである。 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 44.
立憲政治は、平和と道理を経緯とした政治である。この憲政を愛護する心を世界に施せば平和主義となり、これを国家に致せば愛国心となり、これを己れの身に行えば自主人の本分を全うすることができる。然るにこの立憲政治を賊するが如き所行を敢えてして何の忠君愛国ぞや https://t.co/k0wnwMaYqM, p.31
立憲政治の本旨は、最大多数の最大幸福を期するにあるに拘わらず、我が憲政の実際は、常に最大多数の幸福を犠牲として、一部少数階級の利権を擁護する嫌いがある。畢竟選挙に巨額の費用を要するから、知らず識らずこの結果を生ずるのだ。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 99.
[第一次]世界大戦争に於けるドイツ敗亡の主因は、経済力の不足にあった。我が国も経済力に於ては、遠く列強に及ばない。しかして租税を不生産的軍備に費せば、費すほど、我が経済力は劣弱になる。即ち自ら好んでドイツ敗亡の覆轍を践むわけになる。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 146.
立憲国民の忠義は、国家的見地より、公明正大にその選挙権を使用するにある。富貴も淫する能わず、威武も屈する能わざるの気節を以て、その選挙権を行使するにある。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 41.
苟も立憲治下の自主人たるものは、政治の善悪は勿論、凡そ国家社会に存在する万種の害悪と不合理に対して、悉く責任を感じ、自ら進んで其改革の任に当る覚悟がなければならぬ。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 5-6.
我が国人は、封建思想に依って、数の力を信条とするが故に、党議を以て、所属議員の自由意思を束縛し、以て軍隊的規律節制を誇るのである。我が国現時の政党組織は、疑いもなく自由の牢獄、良心の屠殺組合である。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM p. 122.
ロンドン市民は,西暦1666年の大火災に懲り,百難を排して,焦土の上に,今日見る如き堂々たる「焼けない都」を建設した。然るに現在の我が国民は,安政の人と同じく,昔ながらの家屋を建て,薪木を積んで火を迎える様な事をするのを,[関東大震災からの]帝都の復興と称して居る https://t.co/k0wnwMaYqM p170
生命財産の保証といっても、治者の専断によって、勝手に改廃せられるような保証では甚だ心細い。治者の気まぐれ次第で、今日は生かして置くが明日は殺してしまうというのでは、禽獣の生命と相去ること遠くない…かくの如き境遇に在るものは人は人でも奴隷である 政治読本https://t.co/k0wnwMaYqM, p12
人誰れか自己を愛せざるものがあろう。自己を愛することは人のみではない、殆んどあらゆる生物に共通の本能である。かくの如き本能が、愛国心と一致するものなら、愛国心は余りに平凡、余りに容易なものである…私はその平凡その容易な所に無限の価値を認める 政治読本https://t.co/k0wnwMaYqM, p.9.
行政部万能の時代は去った。国民の権利思想が発達して来れば、「政府が勝手に法律を作ったり、勝手に裁判を左右したり、勝手に税金を取り立てたり、又勝手にこれを使ったりするのは不都合だ」という思想の起って来るのは理の当然である。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 56.
政府党常勝の病弊よりも、更に一層憂うべき我が国選挙界の悪弊は、投票売買の咄々怪事である。しかして投票売買の行われるのも、また政府党が常に勝つ一大原因となるのである。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 98.
行政部万能の時代は去った。国民の権利思想が発達して来れば、「政府が勝手に法律を作ったり、勝手に裁判を左右したり、勝手に税金を取り立てたり、又勝手にこれを使ったりするのは不都合だ」という思想の起って来るのは理の当然である。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 56.
国防の目的は、他の襲撃に対する正当防禦でなければならぬ、他の弱者を呑噬割裂するためであってはならぬ。況や敵なきに強て敵を作り、以て人類の禍殃を醸成するが如きは、全く国防の本義に背戻する行動である。 『政治読本』 https://t.co/k0wnwMaYqM, pp. 140-141.
「自分さえよければ他人はどうなっても構わぬ。否、他人の権利自由を蹂躙し侵害しなければ、自分の生長発展を遂げられない」というような考え方は、真に自己を愛する所以に非ず、却って自ら殺し他を害する危険思想である。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 23.
憲政の常道に基く政権の円滑な推移を期するには、先ず選挙民の多数が、どちらかといえば在野党に味方する心理的傾向をもたねばならぬ。 …憲政の常道が行われない最大原因は、多数選挙民が、政治の善悪を問わず、常に政府党に投票するにある。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 95.
道理に従うことが最上の得である。道理が即ち最高の力である。斯の如き思想信念あって、始めて立憲政治は建設せられ、維持せられるのである。 …腕力を道理よりも貴しとする思想を以てしては、どうしても立憲政治を立派に運用することはできない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 111.
苟も選挙権は自己の生命財産を活殺する唯一最後の自衛権であることを知れば、たとい万金を贈て叩頭百拝するも断じて之を斥け、自己の生命財産を安全にし向上せしむる最良の一途を択んで、自主的に之を行使すべき筈である。 「政治読本」https://t.co/k0wnwMaYqM, p.101.
「自分さえよければ他人はどうなっても構わぬ。否、他人の権利自由を蹂躙し侵害しなければ、自分の生長発展を遂げられない」というような考え方は、真に自己を愛する所以に非ず、却って自ら殺し他を害する危険思想である。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 23.
明るい灯火を要求する思想が、先ず起って、ランプ・ガス灯・電気灯の発明が、その後に従うのである。…思想が前で制度は後、立憲政治は西洋諸国に於ては、皆この経路を踏んで発達したのである。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 112-113.
事ごとに政府に反対するのは、素より好ましい事ではないが、それでもなお、事ごとに政府に迎合するに比すれば害毒が少ない。何となれば若し事ごとに政府に迎合すれば、政府は自然に国費を浪費するようになり、議会は浪費を捻出する為の増税機関となるからである。 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 95.
もし選挙が、一般人民に代って、その不利を除き、利益を与えるように、法律を作り、国費の用途を定める大切な総代を選むための一大行事であれば、これに要する費用は、世人が弁護士を頼む場合と同じく、当然人民側で負担せねばならない道理になる。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 104.
我国近来の選挙は、殆んど常に政府党が勝つにきまって居る。大隈内閣の下で行われた総選挙に於ては其与党が大勝を博し、寺内内閣で選挙をやれば、又其与党が勝利を占め、原内閣が選挙の衝に当れば、矢張り其与党の勝ちとなる。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, pp. 91-92.
今日の会議に於ける討論は全然無意議な蛙鳴蝉騒だ、その表決も全く無駄な時間潰しだ。…表決の数は、議案の如何に拘らず、在朝在野両軍の頭数できまって居る。これでは先ず死刑を宣告して置いて、然る後裁判を開くのと、何の異なるところもない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM p. 123.
我国近来の選挙は、殆んど常に政府党が勝つにきまって居る。大隈内閣の下で行われた総選挙に於ては其与党が大勝を博し、寺内内閣で選挙をやれば、又其与党が勝利を占め、原内閣が選挙の衝に当れば、矢張り其与党の勝ちとなる。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, pp. 91-92.
道理に従うことが最上の得である。道理が即ち最高の力である。斯の如き思想信念あって、始めて立憲政治は建設せられ、維持せられるのである。 …腕力を道理よりも貴しとする思想を以てしては、どうしても立憲政治を立派に運用することはできない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMbwgk, p. 111.
先ず個人が有って、然る後に国家が組織せられたのだ。即ち「人」が土台で「国」はその上に建てられた殿堂である。堅固な殿堂は、強固な土台の上にでなければ、建てることはできない。個人の発展を押えて、国家のみ独り繁栄する道理はない。 『政治読本』 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 9.
行政部万能の時代は去った。国民の権利思想が発達して来れば、「政府が勝手に法律を作ったり、勝手に裁判を左右したり、勝手に税金を取り立てたり、又勝手にこれを使ったりするのは不都合だ」という思想の起って来るのは理の当然である。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 56.
我が領土は狭小で、資源は貧弱だ。故に…移住地を世界に求め、原料を世界に得る方法を講究せねばあらぬ。…鎖国攘夷的思想を以て、国家主義国防主義を高調すれば、栄螺同様の国家となり、防禦だけは厳重にできても、一括して枯魚の市に上せられる患いがある。 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 146.
我が領土は狭小で、資源は貧弱だ。故に苟も国家の隆昌、人民の幸福を希望するものは、移住地を世界に求め、原料を世界に得る方法を講究せねばならぬ。それには国家主義と国際主義とを調和せしめ、以て多寡相救い、有無互いに通ずるの道を開くより外はない。 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 146.
我国近来の選挙は、殆んど常に政府党が勝つにきまって居る。大隈内閣の下で行われた総選挙に於ては其与党が大勝を博し、寺内内閣で選挙をやれば、又其与党が勝利を占め、原内閣が選挙の衝に当れば、矢張り其与党の勝ちとなる。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, pp. 91-92.
僅か一票の選挙権がと、自らこれを軽視すれば、その瞬間からその人の生命財産は、無防備の危険に曝露せられる…我等が各自の一票を投じて選出した総代が、立法部に於て協賛すれば、法律は如何様にも創作せられ改廃せられて今日の保証も、明日は失われるかも知れない。 https://t.co/k0wnwMaYqM, p.86.
我が国現在の選挙界を風靡する傾向は、道理に傾聴する立憲思想にあらずして、「力」に屈服する封建思想である。「道理はあっても少数ではだめだ」「金がなくてはだめだ」「政権を得なければだめだ」…是が我が選挙民多数の投票心理であるようだ。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, pp. 118-119.
我が領土は狭小で、資源は貧弱だ。故に苟も国家の隆昌、人民の幸福を希望するものは、移住地を世界に求め、原料を世界に得る方法を講究せねばならぬ。それには国家主義と国際主義とを調和せしめ、以て多寡相救い、有無互いに通ずるの道を開くより外はない。 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 146.
立憲政治は救いを他力に求めず、自主自立、飽くまで自力に頼って活きる制度である。政府や政党に依頼し嘆願する位なら選挙権は要らぬ。自分でどうかする、自分が選んだ代表者にどうかさせる。それがための武器としてのみ選挙権に無限の威力と価値が認められるのである。 https://t.co/k0wnwMaYqM, p.91
行政部万能の時代は去った。国民の権利思想が発達して来れば、「政府が勝手に法律を作ったり、勝手に裁判を左右したり、勝手に税金を取り立てたり、又勝手にこれを使ったりするのは不都合だ」という思想の起って来るのは理の当然である。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 56.
我国近来の選挙は、殆んど常に政府党が勝つにきまって居る。… 斯の如き現象は、選挙民に自主自立の自覚なく、依然「長いものには巻かれろ」「政府に反対しては損だ」という封建思想や奴隷根性に依って選挙権を行使した結果である。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, pp. 91-92.
先ず個人が有って、然る後に国家が組織せられたのだ。即ち「人」が土台で「国」はその上に建てられた殿堂である。堅固な殿堂は、強固な土台の上にでなければ、建てることはできない。個人の発展を押えて、国家のみ独り繁栄する道理はない。 『政治読本』 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 9.
専制治下の奴隷に課せられた義務は、強制せられた義務で、そこに束縛の苦痛はあっても、自由の感激はあり得ない。これに反し、如何に分量は多くなっても、立憲治下の自主人が負担する義務は、自己の権利と自由を確保するために自ら定めた義務である。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p13
我が国人は、封建思想に依って、数の力を信条とするが故に、党議を以て、所属議員の自由意思を束縛し、以て軍隊的規律節制を誇るのである。我が国現時の政党組織は、疑いもなく自由の牢獄、良心の屠殺組合である。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM p. 122.
自己の本体を究め、「我れは人なり禽獣に非ず。人も人、彼の生命と財産とを挙げて、他の生殺与奪に一任した専制治下の奴隷人ではなく、自己の生命財産は、己れ自ら支配する権利の所有者たる立憲治下の自主人である事」を、明白に自覚せられねばならぬ。 『政治読本』 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 2.
封建時代には、男子門を出づれば七人の敵ありと唱え、相手の有無強弱すら考えずに、武士は御苦労千万にも、大小刀を帯びていた。…今日敵国の有無強弱をも考えずに、無暗に軍備を必要とするのは、封建思想の遺伝―余波―ではなかろう乎。 『政治読本』 https://t.co/k0wnwMaYqM, pp. 144-145.
世界大戦争[第一次世界大戦のこと]に於けるドイツ敗亡の主因は、経済力の不足にあった。我が国も経済力に於ては、遠く列強に及ばない。しかして租税を不生産的軍備に費せば、費すほど、我が経済力は劣弱になる。即ち自ら好んでドイツ敗亡の覆轍を践むわけになる。 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 145.
生命財産の保証といっても、治者の専断によって、勝手に改廃せられるような保証では甚だ心細い。治者の気まぐれ次第で、今日は生かして置くが明日は殺してしまうというのでは、禽獣の生命と相去ること遠くない…かくの如き境遇に在るものは人は人でも奴隷である 政治読本https://t.co/k0wnwMaYqM, p12
他の生物は、いかに自己愛護の本能が盛んでも、より強力な外敵に対して、己れを守り通す組織と保証を持たない。実をいえば、此組織と保証の有無が人間と禽獣との分岐点であり、此組織と保証を自主的に決定するか、或は治者の専決に盲従するかが、自主人と奴隷人の相違である https://t.co/k0wnwMaYqM
今後文化益々進展して、人力益々強大に赴けば、人類は、無制限に私有慾と競争心を逞うしては、此小天地に共存共栄する能わざるに至るのは、必然の理勢である。知るべし、今後に於て、世界人類を救うは、唯々奉公共助の一途あるのみなる事を。 『政治読本』 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 197.
道理に従うことが最上の得である。道理が即ち最高の力である。斯の如き思想信念あって、始めて立憲政治は建設せられ、維持せられるのである。 …腕力を道理よりも貴しとする思想を以てしては、どうしても立憲政治を立派に運用することはできない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 111.
道理に従うことが最上の得である。道理が即ち最高の力である。斯の如き思想信念あって、始めて立憲政治は建設せられ、維持せられるのである。 …腕力を道理よりも貴しとする思想を以てしては、どうしても立憲政治を立派に運用することはできない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 111.
「自分さえよければ他人はどうなっても構わぬ。否、他人の権利自由を蹂躙し侵害しなければ、自分の生長発展を遂げられない」というような考え方は、真に自己を愛する所以に非ず、却って自ら殺し他を害する危険思想である。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 23.
我が領土は狭小で、資源は貧弱だ。故に苟も国家の隆昌、人民の幸福を希望するものは、移住地を世界に求め、原料を世界に得る方法を講究せねばならぬ。それには国家主義と国際主義とを調和せしめ、以て多寡相救い、有無互いに通ずるの道を開くより外はない。 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 146.
議員及び政党は、いやでも、その選挙費用の出資者のために働かねばならぬ。財閥から政治運動費を給与せられて居る政党及び政治家は、どんなに仮面を被っても、畢竟財閥の番頭に過ぎぬ。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 105.
憲政の常道に基く政権の円滑な推移を期するには、先ず選挙民の多数が、どちらかといえば在野党に味方する心理的傾向をもたねばならぬ。 …憲政の常道が行われない最大原因は、多数選挙民が、政治の善悪を問わず、常に政府党に投票するにある。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 95.
立憲政治の本旨は、最大多数の最大幸福を期するにあるに拘わらず、我が憲政の実際は、常に最大多数の幸福を犠牲として、一部少数階級の利権を擁護する嫌いがある。畢竟選挙に巨額の費用を要するから、知らず識らずこの結果を生ずるのだ。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 99.
苟も立憲治下の自主人たるものは、政治の善悪は勿論、凡そ国家社会に存在する万種の害悪と不合理に対して、悉く責任を感じ、自ら進んで其改革の任に当る覚悟がなければならぬ。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 5-6.
君主国であろうと、民主国であろうと、憲法制定の最大眼目に変りはない。即ちその人民の生命財産その他の権利自由は、苟もその持主たる人民の承諾した法律規則に依るにあらざれば、寸毫と雖も侵されないということを、国家の最高法典を以て、保証するためである。 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 44.
[第一次]世界大戦争に於けるドイツ敗亡の主因は、経済力の不足にあった。我が国も経済力に於ては、遠く列強に及ばない。しかして租税を不生産的軍備に費せば、費すほど、我が経済力は劣弱になる。即ち自ら好んでドイツ敗亡の覆轍を践むわけになる。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 146.
今や交通の便開け、通信の機関もほぼ行き渡って居るから、政府に誠意さえあれば、数日の中に議会を招集することは決して難事でない。然るに此可能事を避け…国民も亦強く之を咎めないのは、畢竟官民共に未だ政府万能時代の残夢から醒め切らないためであろう。 政治読本https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 58.
自己の本体を究め、「我れは人なり禽獣に非ず。人も人、彼の生命と財産とを挙げて、他の生殺与奪に一任した専制治下の奴隷人ではなく、自己の生命財産は、己れ自ら支配する権利の所有者たる立憲治下の自主人である事」を、明白に自覚せられねばならぬ。 『政治読本』 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 2.
我国近来の選挙は、殆んど常に政府党が勝つにきまって居る。大隈内閣の下で行われた総選挙に於ては其与党が大勝を博し、寺内内閣で選挙をやれば、又其与党が勝利を占め、原内閣が選挙の衝に当れば、矢張り其与党の勝ちとなる。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, pp. 91-92.
苟も選挙権は自己の生命財産を活殺する唯一最後の自衛権であることを知れば、たとい万金を贈て叩頭百拝するも断じて之を斥け、自己の生命財産を安全にし向上せしむる最良の一途を択んで、自主的に之を行使すべき筈である。 「政治読本」https://t.co/k0wnwMaYqM, p.101.
選挙人が常に政府の施為を厳重に監視し、是非善悪の判断を、選挙の投票に依て示さなければ、到底憲政の常道に基いて、政権の授受を円満に、且つ合理的に行うことはできない。 「政治読本」https://t.co/k0wnwMaYqM, p.94.
専制治下の奴隷に課せられた義務は、強制せられた義務で、そこに束縛の苦痛はあっても、自由の感激はあり得ない。これに反し、如何に分量は多くなっても、立憲治下の自主人が負担する義務は、自己の権利と自由を確保するために自ら定めた義務である。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p13
国家組織の中に在る人民は、悉く皆有機的に結合せられた一箇の生活体なることを。「自分さえ善ければ他人はどうなっても構わぬ。否、他人の権利自由を蹂躙し侵害しなければ,自分の生長発展は遂げられない」というような考え方は…却って自ら殺し他を害する危険思想である https://t.co/k0wnwMaYqM, p23
選挙権の行使は…一度やり損なったら最後四年間は、いやでもその過失の重荷を背負って苦しまねばならぬ。その四年間に、自分の総代が、どんな悪法を協賛して、その生命財産が脅かされても、身から出た錆で仕方がない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 89.
立憲国民の忠義は、国家的見地より、公明正大にその選挙権を使用するにある。富貴も淫する能わず、威武も屈する能わざるの気節を以て、その選挙権を行使するにある。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 41.
善かれ悪かれ、政党は選挙の種板に映写せられた選挙人の写真である。選挙民が道理にかなった政治を欲求する心、不正不義を蛇蝎視する心を以て投票を行えば、政党もまた同じ心を以て、議院の内外に行動せざるを得ない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 119.
国家本位の立憲政治は、本質上必ず立法部中心―特に衆議院中心―の政治となることは、既に説いた通りである。私は更に進んで衆議院中心の政治は、即ち選挙を中心とし、従て選挙人を中心とし、従って各自の一票々々を中心とする政治であることを説かねばならぬ。 https://t.co/k0wnwMaYqM, p.85-86.
「自国のためにさえなれば、他国はどうなっても構わぬ。否、他国の独立又は利益を侵害しても、自国の国利国権を増進するのが愛国心の本義である」というが如き思想は、決して国家を久遠に繁栄せしめる真の愛国心ではなく、却って国家を危地に陥れる危険思想である。 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 23.
君主国であろうと、民主国であろうと、憲法制定の最大眼目に変りはない。即ちその人民の生命財産その他の権利自由は、苟もその持主たる人民の承諾した法律規則に依るにあらざれば、寸毫と雖も侵されないということを、国家の最高法典を以て、保証するためである。 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 44.
今後文化益々進展して、人力益々強大に赴けば、人類は、無制限に私有慾と競争心を逞うしては、此小天地に共存共栄する能わざるに至るのは、必然の理勢である。知るべし、今後に於て、世界人類を救うは、唯々奉公共助の一途あるのみなる事を。 『政治読本』 https://t.co/k0wnwMbwgk, p. 197.
読者は必ずや早く既に立憲政体に於ける立法部の地位職分が如何に優越なものであるかを、充分諒解せられたであろう。実に立法部は憲政運用の中枢神経である。司法・行政・立法の三権鼎立は、昔の事、今日の憲政は、立法部を中心機軸として回転する。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMbwgk, p. 66.
僅か一票の選挙権がと、自らこれを軽視すれば、その瞬間からその人の生命財産は、無防備の危険に曝露せられる…我等が各自の一票を投じて選出した総代が、立法部に於て協賛すれば、法律は如何様にも創作せられ改廃せられて今日の保証も、明日は失われるかも知れない。 https://t.co/k0wnwMbwgk, p.86.
善かれ悪かれ、政党は選挙の種板に映写せられた選挙人の写真である。選挙民が道理にかなった政治を欲求する心、不正不義を蛇蝎視する心を以て投票を行えば、政党もまた同じ心を以て、議院の内外に行動せざるを得ない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMbwgk, p. 119.
明るい灯火を要求する思想が、先ず起って、ランプ・ガス灯・電気灯の発明が、その後に従うのである。…思想が前で制度は後、立憲政治は西洋諸国に於ては、皆この経路を踏んで発達したのである。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMbwgk, p. 112-113.
政府党常勝の病弊よりも、更に一層憂うべき我が国選挙界の悪弊は、投票売買の咄々怪事である。しかして投票売買の行われるのも、また政府党が常に勝つ一大原因となるのである。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMbwgk, p. 98.
生命財産の保証といっても、治者の専断によって、勝手に改廃せられるような保証では甚だ心細い。治者の気まぐれ次第で、今日は生かして置くが明日は殺してしまうというのでは、禽獣の生命と相去ること遠くない…かくの如き境遇に在るものは人は人でも奴隷である 政治読本https://t.co/k0wnwMaYqM, p12
読者は必ずや早く既に立憲政体に於ける立法部の地位職分が如何に優越なものであるかを、充分諒解せられたであろう。実に立法部は憲政運用の中枢神経である。司法・行政・立法の三権鼎立は、昔の事、今日の憲政は、立法部を中心機軸として回転する。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 66.
世界大戦争[第一次世界大戦のこと]に於けるドイツ敗亡の主因は、経済力の不足にあった。我が国も経済力に於ては、遠く列強に及ばない。しかして租税を不生産的軍備に費せば、費すほど、我が経済力は劣弱になる。即ち自ら好んでドイツ敗亡の覆轍を践むわけになる。 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 145.
読者は必ずや早く既に立憲政体に於ける立法部の地位職分が如何に優越なものであるかを、充分諒解せられたであろう。実に立法部は憲政運用の中枢神経である。司法・行政・立法の三権鼎立は、昔の事、今日の憲政は、立法部を中心機軸として回転する。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 66.
立憲政治は、自己の生命財産を初め、生活に関する一切の規律を、自ら制定し、その制定した規律に依るに非ざれば、寸毫といえども侵さるることなきを原則とする制度である。ここに至って人類ははじめて、自分自身の主人公となることができたのである。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 19.
僅か一票の選挙権がと、自らこれを軽視すれば、その瞬間からその人の生命財産は、無防備の危険に曝露せられる…我等が各自の一票を投じて選出した総代が、立法部に於て協賛すれば、法律は如何様にも創作せられ改廃せられて今日の保証も、明日は失われるかも知れない。 https://t.co/k0wnwMaYqM, p.86.
「自分さえよければ他人はどうなっても構わぬ。否、他人の権利自由を蹂躙し侵害しなければ、自分の生長発展を遂げられない」というような考え方は、真に自己を愛する所以に非ず、却って自ら殺し他を害する危険思想である。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 23.
政党は選挙の種板に映写せられた選挙人の写真である。…選挙民が「道理」を愛し、不正不義を憎めば、政党は善事を為し、正道を踏むの公党となり、選挙民が無理でも通す「力」を愛すれば、政党は勢い悪事を為すところの朋党私党に堕せざるを得ない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, pp. 119-120.
もし選挙が、一般人民に代って、その不利を除き、利益を与えるように、法律を作り、国費の用途を定める大切な総代を選むための一大行事であれば、これに要する費用は、世人が弁護士を頼む場合と同じく、当然人民側で負担せねばならない道理になる。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 104.
憲政の常道に基く政権の円滑な推移を期するには、先ず選挙民の多数が、どちらかといえば在野党に味方する心理的傾向をもたねばならぬ。 …憲政の常道が行われない最大原因は、多数選挙民が、政治の善悪を問わず、常に政府党に投票するにある。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 95.
国家の使命目的ないし存在の理由が、その地域内に生活する人々の生命財産の安全を保証し、最大多数の幸福を増進するにあることだけは、殆んど疑うべき余地がない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 16.
苟も選挙権は自己の生命財産を活殺する唯一最後の自衛権であることを知れば、たとい万金を贈て叩頭百拝するも断じて之を斥け、自己の生命財産を安全にし向上せしむる最良の一途を択んで、自主的に之を行使すべき筈である。 「政治読本」https://t.co/k0wnwMaYqM, p.101.
もし選挙が、一般人民に代って、その不利を除き、利益を与えるように、法律を作り、国費の用途を定める大切な総代を選むための一大行事であれば、これに要する費用は、世人が弁護士を頼む場合と同じく、当然人民側で負担せねばならない道理になる。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMbwgk, p. 104.
立憲政治は救いを他力に求めず、自主自立、飽くまで自力に頼って活きる制度である。政府や政党に依頼し嘆願する位なら選挙権は要らぬ。自分でどうかする、自分が選んだ代表者にどうかさせる。それがための武器としてのみ選挙権に無限の威力と価値が認められるのである。 https://t.co/k0wnwMbwgk, p.91
権利の自覚を遮って義務のみを教える一派の愛国教育は、奴隷を養成することはできても、断じてこの国を我がものと観じ、我が身を愛すると同様な、熱と感激とを以て、進んで国に尽し公に報ずる自主人の愛国心を涵養する途でない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 14.
我が国人は、封建思想に依って、数の力を信条とするが故に、党議を以て、所属議員の自由意思を束縛し、以て軍隊的規律節制を誇るのである。我が国現時の政党組織は、疑いもなく自由の牢獄、良心の屠殺組合である。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM p. 122.
我国近来の選挙は、殆んど常に政府党が勝つにきまって居る。… 斯の如き現象は、選挙民に自主自立の自覚なく、依然「長いものには巻かれろ」「政府に反対しては損だ」という封建思想や奴隷根性に依って選挙権を行使した結果である。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, pp. 91-92.
国防の目的は、他の襲撃に対する正当防禦でなければならぬ、他の弱者を呑噬割裂するためであってはならぬ。況や敵なきに強て敵を作り、以て人類の禍殃を醸成するが如きは、全く国防の本義に背戻する行動である。 『政治読本』 https://t.co/k0wnwMaYqM, pp. 140-141.
読者は必ずや早く既に立憲政体に於ける立法部の地位職分が如何に優越なものであるかを、充分諒解せられたであろう。実に立法部は憲政運用の中枢神経である。司法・行政・立法の三権鼎立は、昔の事、今日の憲政は、立法部を中心機軸として回転する。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 66.
苟も選挙権は自己の生命財産の自由安全を確保する貴重至極の権利であることを自覚した国民なら、常に政府党を勝たせるが如き愚劣な選挙はしない筈だ、現に欧米諸国に於ける選挙は、大抵の場合、常に在野党に有利で、政府党には不利である。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 92.
世界大戦争[第一次世界大戦のこと]に於けるドイツ敗亡の主因は、経済力の不足にあった。我が国も経済力に於ては、遠く列強に及ばない。しかして租税を不生産的軍備に費せば、費すほど、我が経済力は劣弱になる。即ち自ら好んでドイツ敗亡の覆轍を践むわけになる。 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 145.
今日の会議に於ける討論は全然無意議な蛙鳴蝉騒だ、その表決も全く無駄な時間潰しだ。…表決の数は、議案の如何に拘らず、在朝在野両軍の頭数できまって居る。これでは先ず死刑を宣告して置いて、然る後裁判を開くのと、何の異なるところもない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM p. 123.
我国近来の選挙は、殆んど常に政府党が勝つにきまって居る。… 斯の如き現象は、選挙民に自主自立の自覚なく、依然「長いものには巻かれろ」「政府に反対しては損だ」という封建思想や奴隷根性に依って選挙権を行使した結果である。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, pp. 91-92.
ロンドン市民は,西暦1666年の大火災に懲り,百難を排して,焦土の上に,今日見る如き堂々たる「焼けない都」を建設した。然るに現在の我が国民は,安政の人と同じく,昔ながらの家屋を建て,薪木を積んで火を迎える様な事をするのを,[関東大震災からの]帝都の復興と称して居る https://t.co/k0wnwMbwgk p170
我が国人は、封建思想に依って、数の力を信条とするが故に、党議を以て、所属議員の自由意思を束縛し、以て軍隊的規律節制を誇るのである。我が国現時の政党組織は、疑いもなく自由の牢獄、良心の屠殺組合である。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM p. 122.
政府党常勝の病弊よりも、更に一層憂うべき我が国選挙界の悪弊は、投票売買の咄々怪事である。しかして投票売買の行われるのも、また政府党が常に勝つ一大原因となるのである。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 98.
選挙権の行使は…一度やり損なったら最後四年間は、いやでもその過失の重荷を背負って苦しまねばならぬ。その四年間に、自分の総代が、どんな悪法を協賛して、その生命財産が脅かされても、身から出た錆で仕方がない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMbwgk, p. 89.
僅か一票の選挙権がと、自らこれを軽視すれば、その瞬間からその人の生命財産は、無防備の危険に曝露せられる…我等が各自の一票を投じて選出した総代が、立法部に於て協賛すれば、法律は如何様にも創作せられ改廃せられて今日の保証も、明日は失われるかも知れない。 https://t.co/k0wnwMaYqM, p.86.
政党は選挙の種板に映写せられた選挙人の写真である。…選挙民が「道理」を愛し、不正不義を憎めば、政党は善事を為し、正道を踏むの公党となり、選挙民が無理でも通す「力」を愛すれば、政党は勢い悪事を為すところの朋党私党に堕せざるを得ない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, pp. 119-120.
人誰れか自己を愛せざるものがあろう。自己を愛することは人のみではない、殆んどあらゆる生物に共通の本能である。かくの如き本能が、愛国心と一致するものなら、愛国心は余りに平凡、余りに容易なものである…私はその平凡その容易な所に無限の価値を認める 政治読本https://t.co/k0wnwMaYqM, p.9.
今や交通の便開け、通信の機関もほぼ行き渡って居るから、政府に誠意さえあれば、数日の中に議会を招集することは決して難事でない。然るに此可能事を避け…国民も亦強く之を咎めないのは、畢竟官民共に未だ政府万能時代の残夢から醒め切らないためであろう。 政治読本https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 58.
政府党常勝の病弊よりも、更に一層憂うべき我が国選挙界の悪弊は、投票売買の咄々怪事である。しかして投票売買の行われるのも、また政府党が常に勝つ一大原因となるのである。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 98.
我が領土は狭小で、資源は貧弱だ。故に苟も国家の隆昌、人民の幸福を希望するものは、移住地を世界に求め、原料を世界に得る方法を講究せねばならぬ。それには国家主義と国際主義とを調和せしめ、以て多寡相救い、有無互いに通ずるの道を開くより外はない。 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 146.
立憲政治は救いを他力に求めず、自主自立、飽くまで自力に頼って活きる制度である。政府や政党に依頼し嘆願する位なら選挙権は要らぬ。自分でどうかする、自分が選んだ代表者にどうかさせる。それがための武器としてのみ選挙権に無限の威力と価値が認められるのである。 https://t.co/k0wnwMaYqM, p.91
政党は選挙の種板に映写せられた選挙人の写真である。…選挙民が「道理」を愛し、不正不義を憎めば、政党は善事を為し、正道を踏むの公党となり、選挙民が無理でも通す「力」を愛すれば、政党は勢い悪事を為すところの朋党私党に堕せざるを得ない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, pp. 119-120.
生命財産の保証といっても、治者の専断によって、勝手に改廃せられるような保証では甚だ心細い。治者の気まぐれ次第で、今日は生かして置くが明日は殺してしまうというのでは、禽獣の生命と相去ること遠くない…かくの如き境遇に在るものは人は人でも奴隷である 政治読本https://t.co/k0wnwMaYqM, p12
我が領土は狭小で、資源は貧弱だ。故に苟も国家の隆昌、人民の幸福を希望するものは、移住地を世界に求め、原料を世界に得る方法を講究せねばならぬ。それには国家主義と国際主義とを調和せしめ、以て多寡相救い、有無互いに通ずるの道を開くより外はない。 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 146.
[第一次]世界大戦争に於けるドイツ敗亡の主因は、経済力の不足にあった。我が国も経済力に於ては、遠く列強に及ばない。しかして租税を不生産的軍備に費せば、費すほど、我が経済力は劣弱になる。即ち自ら好んでドイツ敗亡の覆轍を践むわけになる。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 146.
議員及び政党は、いやでも、その選挙費用の出資者のために働かねばならぬ。財閥から政治運動費を給与せられて居る政党及び政治家は、どんなに仮面を被っても、畢竟財閥の番頭に過ぎぬ。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 105.
政府党常勝の病弊よりも、更に一層憂うべき我が国選挙界の悪弊は、投票売買の咄々怪事である。しかして投票売買の行われるのも、また政府党が常に勝つ一大原因となるのである。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 98.
我国近来の選挙は、殆んど常に政府党が勝つにきまって居る。… 斯の如き現象は、選挙民に自主自立の自覚なく、依然「長いものには巻かれろ」「政府に反対しては損だ」という封建思想や奴隷根性に依って選挙権を行使した結果である。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, pp. 91-92.
自己の本体を究め、「我れは人なり禽獣に非ず。人も人、彼の生命と財産とを挙げて、他の生殺与奪に一任した専制治下の奴隷人ではなく、自己の生命財産は、己れ自ら支配する権利の所有者たる立憲治下の自主人である事」を、明白に自覚せられねばならぬ。 『政治読本』 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 2.
我が国人は、封建思想に依って、数の力を信条とするが故に、党議を以て、所属議員の自由意思を束縛し、以て軍隊的規律節制を誇るのである。我が国現時の政党組織は、疑いもなく自由の牢獄、良心の屠殺組合である。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM p. 122.
善かれ悪かれ、政党は選挙の種板に映写せられた選挙人の写真である。選挙民が道理にかなった政治を欲求する心、不正不義を蛇蝎視する心を以て投票を行えば、政党もまた同じ心を以て、議院の内外に行動せざるを得ない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 119.
善かれ悪かれ、政党は選挙の種板に映写せられた選挙人の写真である。選挙民が道理にかなった政治を欲求する心、不正不義を蛇蝎視する心を以て投票を行えば、政党もまた同じ心を以て、議院の内外に行動せざるを得ない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 119.
国防の目的は、他の襲撃に対する正当防禦でなければならぬ、他の弱者を呑噬割裂するためであってはならぬ。況や敵なきに強て敵を作り、以て人類の禍殃を醸成するが如きは、全く国防の本義に背戻する行動である。 『政治読本』 https://t.co/k0wnwMaYqM, pp. 140-141.
選挙人が常に政府の施為を厳重に監視し、是非善悪の判断を、選挙の投票に依て示さなければ、到底憲政の常道に基いて、政権の授受を円満に、且つ合理的に行うことはできない。 「政治読本」https://t.co/k0wnwMaYqM, p.94.
思い一たび選挙が、我等の生命財産の自由と安全とに、如何に重大な関係を有するかに至れば、恐らく何人も襟を正して、選挙の神聖を期する気分にならざるを得まい。 「政治読本」https://t.co/k0wnwMbwgk, p.96.
善かれ悪かれ、政党は選挙の種板に映写せられた選挙人の写真である。選挙民が道理にかなった政治を欲求する心、不正不義を蛇蝎視する心を以て投票を行えば、政党もまた同じ心を以て、議院の内外に行動せざるを得ない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMbwgk, p. 119.
善かれ悪かれ、政党は選挙の種板に映写せられた選挙人の写真である。選挙民が道理にかなった政治を欲求する心、不正不義を蛇蝎視する心を以て投票を行えば、政党もまた同じ心を以て、議院の内外に行動せざるを得ない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 119.
選挙権の行使は…一度やり損なったら最後四年間は、いやでもその過失の重荷を背負って苦しまねばならぬ。その四年間に、自分の総代が、どんな悪法を協賛して、その生命財産が脅かされても、身から出た錆で仕方がない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMbwgk, p. 89.
我国近来の選挙は、殆んど常に政府党が勝つにきまって居る。大隈内閣の下で行われた総選挙に於ては其与党が大勝を博し、寺内内閣で選挙をやれば、又其与党が勝利を占め、原内閣が選挙の衝に当れば、矢張り其与党の勝ちとなる。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, pp. 91-92.
我が国人は、封建思想に依って、数の力を信条とするが故に、党議を以て、所属議員の自由意思を束縛し、以て軍隊的規律節制を誇るのである。我が国現時の政党組織は、疑いもなく自由の牢獄、良心の屠殺組合である。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM p. 122.
政党は選挙の種板に映写せられた選挙人の写真である。…選挙民が「道理」を愛し、不正不義を憎めば、政党は善事を為し、正道を踏むの公党となり、選挙民が無理でも通す「力」を愛すれば、政党は勢い悪事を為すところの朋党私党に堕せざるを得ない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, pp. 119-120.
もし選挙が、一般人民に代って、その不利を除き、利益を与えるように、法律を作り、国費の用途を定める大切な総代を選むための一大行事であれば、これに要する費用は、世人が弁護士を頼む場合と同じく、当然人民側で負担せねばならない道理になる。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 104.
自己の本体を究め、「我れは人なり禽獣に非ず。人も人、彼の生命と財産とを挙げて、他の生殺与奪に一任した専制治下の奴隷人ではなく、自己の生命財産は、己れ自ら支配する権利の所有者たる立憲治下の自主人である事」を、明白に自覚せられねばならぬ。 『政治読本』 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 2.
生命財産の保証といっても、治者の専断によって、勝手に改廃せられるような保証では甚だ心細い。治者の気まぐれ次第で、今日は生かして置くが明日は殺してしまうというのでは、禽獣の生命と相去ること遠くない…かくの如き境遇に在るものは人は人でも奴隷である 政治読本https://t.co/k0wnwMaYqM, p12
自己の本体を究め、「我れは人なり禽獣に非ず。人も人、彼の生命と財産とを挙げて、他の生殺与奪に一任した専制治下の奴隷人ではなく、自己の生命財産は、己れ自ら支配する権利の所有者たる立憲治下の自主人である事」を、明白に自覚せられねばならぬ。 『政治読本』 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 2.
事ごとに政府に反対するのは、素より好ましい事ではないが、それでもなお、事ごとに政府に迎合するに比すれば害毒が少ない。何となれば若し事ごとに政府に迎合すれば、政府は自然に国費を浪費するようになり、議会は浪費を捻出する為の増税機関となるからである。 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 95.
他の長を採って我が短を補うことは、我が国民の最も得意とする所である。我が国の歴史は、インド・支那・西洋の三大文明を採って、これを国民生活に織り込むたびごとに燦然たる光輝を放って居る。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 174.
憲政の常道に基く政権の円滑な推移を期するには、先ず選挙民の多数が、どちらかといえば在野党に味方する心理的傾向をもたねばならぬ。 …憲政の常道が行われない最大原因は、多数選挙民が、政治の善悪を問わず、常に政府党に投票するにある。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 95.
僅か一票の選挙権がと、自らこれを軽視すれば、その瞬間からその人の生命財産は、無防備の危険に曝露せられる…我等が各自の一票を投じて選出した総代が、立法部に於て協賛すれば、法律は如何様にも創作せられ改廃せられて今日の保証も、明日は失われるかも知れない。 https://t.co/k0wnwMaYqM, p.86.
世界大戦争[第一次世界大戦のこと]に於けるドイツ敗亡の主因は、経済力の不足にあった。我が国も経済力に於ては、遠く列強に及ばない。しかして租税を不生産的軍備に費せば、費すほど、我が経済力は劣弱になる。即ち自ら好んでドイツ敗亡の覆轍を践むわけになる。 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 145.
道理に従うことが最上の得である。道理が即ち最高の力である。斯の如き思想信念あって、始めて立憲政治は建設せられ、維持せられるのである。 …腕力を道理よりも貴しとする思想を以てしては、どうしても立憲政治を立派に運用することはできない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 111.
事ごとに政府に反対するのは、素より好ましい事ではないが、それでもなお、事ごとに政府に迎合するに比すれば害毒が少ない。何となれば若し事ごとに政府に迎合すれば、政府は自然に国費を浪費するようになり、議会は浪費を捻出する為の増税機関となるからである。 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 95.
我国近来の選挙は、殆んど常に政府党が勝つにきまって居る。… 斯の如き現象は、選挙民に自主自立の自覚なく、依然「長いものには巻かれろ」「政府に反対しては損だ」という封建思想や奴隷根性に依って選挙権を行使した結果である。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, pp. 91-92.
我が領土は狭小で、資源は貧弱だ。故に苟も国家の隆昌、人民の幸福を希望するものは、移住地を世界に求め、原料を世界に得る方法を講究せねばならぬ。それには国家主義と国際主義とを調和せしめ、以て多寡相救い、有無互いに通ずるの道を開くより外はない。 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 146.
今日の会議に於ける討論は全然無意議な蛙鳴蝉騒だ、その表決も全く無駄な時間潰しだ。…表決の数は、議案の如何に拘らず、在朝在野両軍の頭数できまって居る。これでは先ず死刑を宣告して置いて、然る後裁判を開くのと、何の異なるところもない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM p. 123.
議員及び政党は、いやでも、その選挙費用の出資者のために働かねばならぬ。財閥から政治運動費を給与せられて居る政党及び政治家は、どんなに仮面を被っても、畢竟財閥の番頭に過ぎぬ。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 105.
立憲政治は、平和と道理を経緯とした政治である。この憲政を愛護する心を世界に施せば平和主義となり、これを国家に致せば愛国心となり、これを己れの身に行えば自主人の本分を全うすることができる。然るにこの立憲政治を賊するが如き所行を敢えてして何の忠君愛国ぞや https://t.co/k0wnwMaYqM, p.31
今日の会議に於ける討論は全然無意議な蛙鳴蝉騒だ、その表決も全く無駄な時間潰しだ。…表決の数は、議案の如何に拘らず、在朝在野両軍の頭数できまって居る。これでは先ず死刑を宣告して置いて、然る後裁判を開くのと、何の異なるところもない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM p. 123.
政党は選挙の種板に映写せられた選挙人の写真である。…選挙民が「道理」を愛し、不正不義を憎めば、政党は善事を為し、正道を踏むの公党となり、選挙民が無理でも通す「力」を愛すれば、政党は勢い悪事を為すところの朋党私党に堕せざるを得ない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, pp. 119-120.
今日の会議に於ける討論は全然無意議な蛙鳴蝉騒だ、その表決も全く無駄な時間潰しだ。…表決の数は、議案の如何に拘らず、在朝在野両軍の頭数できまって居る。これでは先ず死刑を宣告して置いて、然る後裁判を開くのと、何の異なるところもない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM p. 123.
人誰れか自己を愛せざるものがあろう。自己を愛することは人のみではない、殆んどあらゆる生物に共通の本能である。かくの如き本能が、愛国心と一致するものなら、愛国心は余りに平凡、余りに容易なものである…私はその平凡その容易な所に無限の価値を認める 政治読本https://t.co/k0wnwMbwgk, p.9.
明るい灯火を要求する思想が、先ず起って、ランプ・ガス灯・電気灯の発明が、その後に従うのである。…思想が前で制度は後、立憲政治は西洋諸国に於ては、皆この経路を踏んで発達したのである。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 112-113.
憲政の常道に基く政権の円滑な推移を期するには、先ず選挙民の多数が、どちらかといえば在野党に味方する心理的傾向をもたねばならぬ。 …憲政の常道が行われない最大原因は、多数選挙民が、政治の善悪を問わず、常に政府党に投票するにある。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 95.
我が国人は、封建思想に依って、数の力を信条とするが故に、党議を以て、所属議員の自由意思を束縛し、以て軍隊的規律節制を誇るのである。我が国現時の政党組織は、疑いもなく自由の牢獄、良心の屠殺組合である。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM p. 122.
我国近来の選挙は、殆んど常に政府党が勝つにきまって居る。大隈内閣の下で行われた総選挙に於ては其与党が大勝を博し、寺内内閣で選挙をやれば、又其与党が勝利を占め、原内閣が選挙の衝に当れば、矢張り其与党の勝ちとなる。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, pp. 91-92.
自己の本体を究め、「我れは人なり禽獣に非ず。人も人、彼の生命と財産とを挙げて、他の生殺与奪に一任した専制治下の奴隷人ではなく、自己の生命財産は、己れ自ら支配する権利の所有者たる立憲治下の自主人である事」を、明白に自覚せられねばならぬ。 『政治読本』 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 2.
苟も選挙権は自己の生命財産の自由安全を確保する貴重至極の権利であることを自覚した国民なら、常に政府党を勝たせるが如き愚劣な選挙はしない筈だ、現に欧米諸国に於ける選挙は、大抵の場合、常に在野党に有利で、政府党には不利である。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 92.
国家の使命目的ないし存在の理由が、その地域内に生活する人々の生命財産の安全を保証し、最大多数の幸福を増進するにあることだけは、殆んど疑うべき余地がない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 16.
今や交通の便開け、通信の機関もほぼ行き渡って居るから、政府に誠意さえあれば、数日の中に議会を招集することは決して難事でない。然るに此可能事を避け…国民も亦強く之を咎めないのは、畢竟官民共に未だ政府万能時代の残夢から醒め切らないためであろう。 政治読本https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 58.
権利の自覚を遮って義務のみを教える一派の愛国教育は、奴隷を養成することはできても、断じてこの国を我がものと観じ、我が身を愛すると同様な、熱と感激とを以て、進んで国に尽し公に報ずる自主人の愛国心を涵養する途でない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 14.
ロンドン市民は,西暦1666年の大火災に懲り,百難を排して,焦土の上に,今日見る如き堂々たる「焼けない都」を建設した。然るに現在の我が国民は,安政の人と同じく,昔ながらの家屋を建て,薪木を積んで火を迎える様な事をするのを,[関東大震災からの]帝都の復興と称して居る https://t.co/k0wnwMaYqM p170
世界大戦争[第一次世界大戦のこと]に於けるドイツ敗亡の主因は、経済力の不足にあった。我が国も経済力に於ては、遠く列強に及ばない。しかして租税を不生産的軍備に費せば、費すほど、我が経済力は劣弱になる。即ち自ら好んでドイツ敗亡の覆轍を践むわけになる。 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 145.
政党は選挙の種板に映写せられた選挙人の写真である。…選挙民が「道理」を愛し、不正不義を憎めば、政党は善事を為し、正道を踏むの公党となり、選挙民が無理でも通す「力」を愛すれば、政党は勢い悪事を為すところの朋党私党に堕せざるを得ない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, pp. 119-120.
もし選挙が、一般人民に代って、その不利を除き、利益を与えるように、法律を作り、国費の用途を定める大切な総代を選むための一大行事であれば、これに要する費用は、世人が弁護士を頼む場合と同じく、当然人民側で負担せねばならない道理になる。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 104.
立憲政治は、平和と道理を経緯とした政治である。この憲政を愛護する心を世界に施せば平和主義となり、これを国家に致せば愛国心となり、これを己れの身に行えば自主人の本分を全うすることができる。然るにこの立憲政治を賊するが如き所行を敢えてして何の忠君愛国ぞや https://t.co/k0wnwMaYqM, p.31
政党は選挙の種板に映写せられた選挙人の写真である。…選挙民が「道理」を愛し、不正不義を憎めば、政党は善事を為し、正道を踏むの公党となり、選挙民が無理でも通す「力」を愛すれば、政党は勢い悪事を為すところの朋党私党に堕せざるを得ない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, pp. 119-120.
我が領土は狭小で、資源は貧弱だ。故に…移住地を世界に求め、原料を世界に得る方法を講究せねばあらぬ。…鎖国攘夷的思想を以て、国家主義国防主義を高調すれば、栄螺同様の国家となり、防禦だけは厳重にできても、一括して枯魚の市に上せられる患いがある。 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 146.
立憲政治は救いを他力に求めず、自主自立、飽くまで自力に頼って活きる制度である。政府や政党に依頼し嘆願する位なら選挙権は要らぬ。自分でどうかする、自分が選んだ代表者にどうかさせる。それがための武器としてのみ選挙権に無限の威力と価値が認められるのである。 https://t.co/k0wnwMaYqM, p.91
今後文化益々進展して、人力益々強大に赴けば、人類は、無制限に私有慾と競争心を逞うしては、此小天地に共存共栄する能わざるに至るのは、必然の理勢である。知るべし、今後に於て、世界人類を救うは、唯々奉公共助の一途あるのみなる事を。 『政治読本』 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 197.
思い一たび選挙が、我等の生命財産の自由と安全とに、如何に重大な関係を有するかに至れば、恐らく何人も襟を正して、選挙の神聖を期する気分にならざるを得まい。 「政治読本」https://t.co/k0wnwMbwgk, p.96.
立憲国民の忠義は、国家的見地より、公明正大にその選挙権を使用するにある。富貴も淫する能わず、威武も屈する能わざるの気節を以て、その選挙権を行使するにある。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 41.
専制治下の奴隷に課せられた義務は、強制せられた義務で、そこに束縛の苦痛はあっても、自由の感激はあり得ない。これに反し、如何に分量は多くなっても、立憲治下の自主人が負担する義務は、自己の権利と自由を確保するために自ら定めた義務である。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p13
善かれ悪かれ、政党は選挙の種板に映写せられた選挙人の写真である。選挙民が道理にかなった政治を欲求する心、不正不義を蛇蝎視する心を以て投票を行えば、政党もまた同じ心を以て、議院の内外に行動せざるを得ない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 119.
苟も選挙権は自己の生命財産の自由安全を確保する貴重至極の権利であることを自覚した国民なら、常に政府党を勝たせるが如き愚劣な選挙はしない筈だ、現に欧米諸国に於ける選挙は、大抵の場合、常に在野党に有利で、政府党には不利である。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 92.
僅か一票の選挙権がと、自らこれを軽視すれば、その瞬間からその人の生命財産は、無防備の危険に曝露せられる…我等が各自の一票を投じて選出した総代が、立法部に於て協賛すれば、法律は如何様にも創作せられ改廃せられて今日の保証も、明日は失われるかも知れない。 https://t.co/k0wnwMaYqM, p.86.
国家組織の中に在る人民は、悉く皆有機的に結合せられた一箇の生活体なることを。「自分さえ善ければ他人はどうなっても構わぬ。否、他人の権利自由を蹂躙し侵害しなければ,自分の生長発展は遂げられない」というような考え方は…却って自ら殺し他を害する危険思想である https://t.co/k0wnwMaYqM, p23
選挙権の行使は…一度やり損なったら最後四年間は、いやでもその過失の重荷を背負って苦しまねばならぬ。その四年間に、自分の総代が、どんな悪法を協賛して、その生命財産が脅かされても、身から出た錆で仕方がない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 89.
先ず個人が有って、然る後に国家が組織せられたのだ。即ち「人」が土台で「国」はその上に建てられた殿堂である。堅固な殿堂は、強固な土台の上にでなければ、建てることはできない。個人の発展を押えて、国家のみ独り繁栄する道理はない。 『政治読本』 https://t.co/k0wnwMbwgk, p. 9.
生命財産の保証といっても、治者の専断によって、勝手に改廃せられるような保証では甚だ心細い。治者の気まぐれ次第で、今日は生かして置くが明日は殺してしまうというのでは、禽獣の生命と相去ること遠くない…かくの如き境遇に在るものは人は人でも奴隷である 政治読本https://t.co/k0wnwMaYqM, p12
世界大戦争[第一次世界大戦のこと]に於けるドイツ敗亡の主因は、経済力の不足にあった。我が国も経済力に於ては、遠く列強に及ばない。しかして租税を不生産的軍備に費せば、費すほど、我が経済力は劣弱になる。即ち自ら好んでドイツ敗亡の覆轍を践むわけになる。 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 145.
道理に従うことが最上の得である。道理が即ち最高の力である。斯の如き思想信念あって、始めて立憲政治は建設せられ、維持せられるのである。 …腕力を道理よりも貴しとする思想を以てしては、どうしても立憲政治を立派に運用することはできない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 111.
世界大戦争[第一次世界大戦のこと]に於けるドイツ敗亡の主因は、経済力の不足にあった。我が国も経済力に於ては、遠く列強に及ばない。しかして租税を不生産的軍備に費せば、費すほど、我が経済力は劣弱になる。即ち自ら好んでドイツ敗亡の覆轍を践むわけになる。 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 145.
我が国現在の選挙界を風靡する傾向は、道理に傾聴する立憲思想にあらずして、「力」に屈服する封建思想である。「道理はあっても少数ではだめだ」「金がなくてはだめだ」「政権を得なければだめだ」…是が我が選挙民多数の投票心理であるようだ。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, pp. 118-119.
明るい灯火を要求する思想が、先ず起って、ランプ・ガス灯・電気灯の発明が、その後に従うのである。…思想が前で制度は後、立憲政治は西洋諸国に於ては、皆この経路を踏んで発達したのである。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 112-113.
生命財産の保証といっても、治者の専断によって、勝手に改廃せられるような保証では甚だ心細い。治者の気まぐれ次第で、今日は生かして置くが明日は殺してしまうというのでは、禽獣の生命と相去ること遠くない…かくの如き境遇に在るものは人は人でも奴隷である 政治読本https://t.co/k0wnwMaYqM, p12
行政部万能の時代は去った。国民の権利思想が発達して来れば、「政府が勝手に法律を作ったり、勝手に裁判を左右したり、勝手に税金を取り立てたり、又勝手にこれを使ったりするのは不都合だ」という思想の起って来るのは理の当然である。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 56.
君主国であろうと、民主国であろうと、憲法制定の最大眼目に変りはない。即ちその人民の生命財産その他の権利自由は、苟もその持主たる人民の承諾した法律規則に依るにあらざれば、寸毫と雖も侵されないということを、国家の最高法典を以て、保証するためである。 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 44.
我が領土は狭小で、資源は貧弱だ。故に…移住地を世界に求め、原料を世界に得る方法を講究せねばあらぬ。…鎖国攘夷的思想を以て、国家主義国防主義を高調すれば、栄螺同様の国家となり、防禦だけは厳重にできても、一括して枯魚の市に上せられる患いがある。 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 146.
国家組織の中に在る人民は、悉く皆有機的に結合せられた一箇の生活体なることを。「自分さえ善ければ他人はどうなっても構わぬ。否、他人の権利自由を蹂躙し侵害しなければ,自分の生長発展は遂げられない」というような考え方は…却って自ら殺し他を害する危険思想である https://t.co/k0wnwMaYqM, p23
専制治下の奴隷に課せられた義務は、強制せられた義務で、そこに束縛の苦痛はあっても、自由の感激はあり得ない。これに反し、如何に分量は多くなっても、立憲治下の自主人が負担する義務は、自己の権利と自由を確保するために自ら定めた義務である。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p13
人誰れか自己を愛せざるものがあろう。自己を愛することは人のみではない、殆んどあらゆる生物に共通の本能である。かくの如き本能が、愛国心と一致するものなら、愛国心は余りに平凡、余りに容易なものである…私はその平凡その容易な所に無限の価値を認める 政治読本https://t.co/k0wnwMaYqM, p.9.
今日の会議に於ける討論は全然無意議な蛙鳴蝉騒だ、その表決も全く無駄な時間潰しだ。…表決の数は、議案の如何に拘らず、在朝在野両軍の頭数できまって居る。これでは先ず死刑を宣告して置いて、然る後裁判を開くのと、何の異なるところもない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM p. 123.
読者は必ずや早く既に立憲政体に於ける立法部の地位職分が如何に優越なものであるかを、充分諒解せられたであろう。実に立法部は憲政運用の中枢神経である。司法・行政・立法の三権鼎立は、昔の事、今日の憲政は、立法部を中心機軸として回転する。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 66.
権利の自覚を遮って義務のみを教える一派の愛国教育は、奴隷を養成することはできても、断じてこの国を我がものと観じ、我が身を愛すると同様な、熱と感激とを以て、進んで国に尽し公に報ずる自主人の愛国心を涵養する途でない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 14.
事ごとに政府に反対するのは、素より好ましい事ではないが、それでもなお、事ごとに政府に迎合するに比すれば害毒が少ない。何となれば若し事ごとに政府に迎合すれば、政府は自然に国費を浪費するようになり、議会は浪費を捻出する為の増税機関となるからである。 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 95.
読者は必ずや早く既に立憲政体に於ける立法部の地位職分が如何に優越なものであるかを、充分諒解せられたであろう。実に立法部は憲政運用の中枢神経である。司法・行政・立法の三権鼎立は、昔の事、今日の憲政は、立法部を中心機軸として回転する。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 66.
人誰れか自己を愛せざるものがあろう。自己を愛することは人のみではない、殆んどあらゆる生物に共通の本能である。かくの如き本能が、愛国心と一致するものなら、愛国心は余りに平凡、余りに容易なものである…私はその平凡その容易な所に無限の価値を認める 政治読本https://t.co/k0wnwMaYqM, p.9.
苟も選挙権は自己の生命財産を活殺する唯一最後の自衛権であることを知れば、たとい万金を贈て叩頭百拝するも断じて之を斥け、自己の生命財産を安全にし向上せしむる最良の一途を択んで、自主的に之を行使すべき筈である。 「政治読本」https://t.co/k0wnwMaYqM, p.101.
自己の本体を究め、「我れは人なり禽獣に非ず。人も人、彼の生命と財産とを挙げて、他の生殺与奪に一任した専制治下の奴隷人ではなく、自己の生命財産は、己れ自ら支配する権利の所有者たる立憲治下の自主人である事」を、明白に自覚せられねばならぬ。 『政治読本』 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 2.
明るい灯火を要求する思想が、先ず起って、ランプ・ガス灯・電気灯の発明が、その後に従うのである。…思想が前で制度は後、立憲政治は西洋諸国に於ては、皆この経路を踏んで発達したのである。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 112-113.
我が領土は狭小で、資源は貧弱だ。故に…移住地を世界に求め、原料を世界に得る方法を講究せねばあらぬ。…鎖国攘夷的思想を以て、国家主義国防主義を高調すれば、栄螺同様の国家となり、防禦だけは厳重にできても、一括して枯魚の市に上せられる患いがある。 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 146.
今後文化益々進展して、人力益々強大に赴けば、人類は、無制限に私有慾と競争心を逞うしては、此小天地に共存共栄する能わざるに至るのは、必然の理勢である。知るべし、今後に於て、世界人類を救うは、唯々奉公共助の一途あるのみなる事を。 『政治読本』 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 197.
選挙が公正に行わるれば、民心は常に総選挙の結果に現われるが、もし選挙が暴力・金力・縁故・情実等によって左右せらるれば、衆議院は勢い民心を正当に表現する事が出来なくなる。従って君国隆昌の最大原因たる君意民心の一致を計る事が困難になる。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 40.
「自分さえよければ他人はどうなっても構わぬ。否、他人の権利自由を蹂躙し侵害しなければ、自分の生長発展を遂げられない」というような考え方は、真に自己を愛する所以に非ず、却って自ら殺し他を害する危険思想である。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 23.
他の生物は、いかに自己愛護の本能が盛んでも、より強力な外敵に対して、己れを守り通す組織と保証を持たない。実をいえば、此組織と保証の有無が人間と禽獣との分岐点であり、此組織と保証を自主的に決定するか、或は治者の専決に盲従するかが、自主人と奴隷人の相違である https://t.co/k0wnwMaYqM
政党は選挙の種板に映写せられた選挙人の写真である。…選挙民が「道理」を愛し、不正不義を憎めば、政党は善事を為し、正道を踏むの公党となり、選挙民が無理でも通す「力」を愛すれば、政党は勢い悪事を為すところの朋党私党に堕せざるを得ない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, pp. 119-120.
国防の目的は、他の襲撃に対する正当防禦でなければならぬ、他の弱者を呑噬割裂するためであってはならぬ。況や敵なきに強て敵を作り、以て人類の禍殃を醸成するが如きは、全く国防の本義に背戻する行動である。 『政治読本』 https://t.co/k0wnwMaYqM, pp. 140-141.
立憲政治は、自己の生命財産を初め、生活に関する一切の規律を、自ら制定し、その制定した規律に依るに非ざれば、寸毫といえども侵さるることなきを原則とする制度である。ここに至って人類ははじめて、自分自身の主人公となることができたのである。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 19.
国家組織の中に在る人民は、悉く皆有機的に結合せられた一箇の生活体なることを。「自分さえ善ければ他人はどうなっても構わぬ。否、他人の権利自由を蹂躙し侵害しなければ,自分の生長発展は遂げられない」というような考え方は…却って自ら殺し他を害する危険思想である https://t.co/k0wnwMaYqM, p23
人誰れか自己を愛せざるものがあろう。自己を愛することは人のみではない、殆んどあらゆる生物に共通の本能である。かくの如き本能が、愛国心と一致するものなら、愛国心は余りに平凡、余りに容易なものである…私はその平凡その容易な所に無限の価値を認める 政治読本https://t.co/k0wnwMaYqM, p.9.
僅か一票の選挙権がと、自らこれを軽視すれば、その瞬間からその人の生命財産は、無防備の危険に曝露せられる…我等が各自の一票を投じて選出した総代が、立法部に於て協賛すれば、法律は如何様にも創作せられ改廃せられて今日の保証も、明日は失われるかも知れない。 https://t.co/k0wnwMaYqM, p.86.
苟も選挙権は自己の生命財産の自由安全を確保する貴重至極の権利であることを自覚した国民なら、常に政府党を勝たせるが如き愚劣な選挙はしない筈だ、現に欧米諸国に於ける選挙は、大抵の場合、常に在野党に有利で、政府党には不利である。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMbwgk, p. 92.
思い一たび選挙が、我等の生命財産の自由と安全とに、如何に重大な関係を有するかに至れば、恐らく何人も襟を正して、選挙の神聖を期する気分にならざるを得まい。 「政治読本」https://t.co/k0wnwMaYqM, p.96.
議員及び政党は、いやでも、その選挙費用の出資者のために働かねばならぬ。財閥から政治運動費を給与せられて居る政党及び政治家は、どんなに仮面を被っても、畢竟財閥の番頭に過ぎぬ。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 105.
今後文化益々進展して、人力益々強大に赴けば、人類は、無制限に私有慾と競争心を逞うしては、此小天地に共存共栄する能わざるに至るのは、必然の理勢である。知るべし、今後に於て、世界人類を救うは、唯々奉公共助の一途あるのみなる事を。 『政治読本』 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 197.
立憲政治は、平和と道理を経緯とした政治である。この憲政を愛護する心を世界に施せば平和主義となり、これを国家に致せば愛国心となり、これを己れの身に行えば自主人の本分を全うすることができる。然るにこの立憲政治を賊するが如き所行を敢えてして何の忠君愛国ぞや https://t.co/k0wnwMaYqM, p.31
僅か一票の選挙権がと、自らこれを軽視すれば、その瞬間からその人の生命財産は、無防備の危険に曝露せられる…我等が各自の一票を投じて選出した総代が、立法部に於て協賛すれば、法律は如何様にも創作せられ改廃せられて今日の保証も、明日は失われるかも知れない。 https://t.co/k0wnwMaYqM, p.86.
選挙権の行使は…一度やり損なったら最後四年間は、いやでもその過失の重荷を背負って苦しまねばならぬ。その四年間に、自分の総代が、どんな悪法を協賛して、その生命財産が脅かされても、身から出た錆で仕方がない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 89.
他の生物は、いかに自己愛護の本能が盛んでも、より強力な外敵に対して、己れを守り通す組織と保証を持たない。実をいえば、此組織と保証の有無が人間と禽獣との分岐点であり、此組織と保証を自主的に決定するか、或は治者の専決に盲従するかが、自主人と奴隷人の相違である https://t.co/k0wnwMszik
選挙人が常に政府の施為を厳重に監視し、是非善悪の判断を、選挙の投票に依て示さなければ、到底憲政の常道に基いて、政権の授受を円満に、且つ合理的に行うことはできない。 「政治読本」https://t.co/k0wnwMaYqM, p.94.
先ず個人が有って、然る後に国家が組織せられたのだ。即ち「人」が土台で「国」はその上に建てられた殿堂である。堅固な殿堂は、強固な土台の上にでなければ、建てることはできない。個人の発展を押えて、国家のみ独り繁栄する道理はない。 『政治読本』 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 9.
選挙が公正に行わるれば、民心は常に総選挙の結果に現われるが、もし選挙が暴力・金力・縁故・情実等によって左右せらるれば、衆議院は勢い民心を正当に表現する事が出来なくなる。従って君国隆昌の最大原因たる君意民心の一致を計る事が困難になる。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 40.
道理に従うことが最上の得である。道理が即ち最高の力である。斯の如き思想信念あって、始めて立憲政治は建設せられ、維持せられるのである。 …腕力を道理よりも貴しとする思想を以てしては、どうしても立憲政治を立派に運用することはできない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 111.
ロンドン市民は,西暦1666年の大火災に懲り,百難を排して,焦土の上に,今日見る如き堂々たる「焼けない都」を建設した。然るに現在の我が国民は,安政の人と同じく,昔ながらの家屋を建て,薪木を積んで火を迎える様な事をするのを,[関東大震災からの]帝都の復興と称して居る https://t.co/k0wnwMaYqM p170
国防の目的は、他の襲撃に対する正当防禦でなければならぬ、他の弱者を呑噬割裂するためであってはならぬ。況や敵なきに強て敵を作り、以て人類の禍殃を醸成するが如きは、全く国防の本義に背戻する行動である。 『政治読本』 https://t.co/k0wnwMaYqM, pp. 140-141.
選挙が公正に行わるれば、民心は常に総選挙の結果に現われるが、もし選挙が暴力・金力・縁故・情実等によって左右せらるれば、衆議院は勢い民心を正当に表現する事が出来なくなる。従って君国隆昌の最大原因たる君意民心の一致を計る事が困難になる。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 40.
立憲政治は、自己の生命財産を初め、生活に関する一切の規律を、自ら制定し、その制定した規律に依るに非ざれば、寸毫といえども侵さるることなきを原則とする制度である。ここに至って人類ははじめて、自分自身の主人公となることができたのである。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 19.
今や交通の便開け、通信の機関もほぼ行き渡って居るから、政府に誠意さえあれば、数日の中に議会を招集することは決して難事でない。然るに此可能事を避け…国民も亦強く之を咎めないのは、畢竟官民共に未だ政府万能時代の残夢から醒め切らないためであろう。 政治読本https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 58.
今日の会議に於ける討論は全然無意議な蛙鳴蝉騒だ、その表決も全く無駄な時間潰しだ。…表決の数は、議案の如何に拘らず、在朝在野両軍の頭数できまって居る。これでは先ず死刑を宣告して置いて、然る後裁判を開くのと、何の異なるところもない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM p. 123.
人誰れか自己を愛せざるものがあろう。自己を愛することは人のみではない、殆んどあらゆる生物に共通の本能である。かくの如き本能が、愛国心と一致するものなら、愛国心は余りに平凡、余りに容易なものである…私はその平凡その容易な所に無限の価値を認める 政治読本https://t.co/k0wnwMaYqM, p.9.
他の生物は、いかに自己愛護の本能が盛んでも、より強力な外敵に対して、己れを守り通す組織と保証を持たない。実をいえば、此組織と保証の有無が人間と禽獣との分岐点であり、此組織と保証を自主的に決定するか、或は治者の専決に盲従するかが、自主人と奴隷人の相違である https://t.co/k0wnwMaYqM
我が国人は、封建思想に依って、数の力を信条とするが故に、党議を以て、所属議員の自由意思を束縛し、以て軍隊的規律節制を誇るのである。我が国現時の政党組織は、疑いもなく自由の牢獄、良心の屠殺組合である。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM p. 122.
明るい灯火を要求する思想が、先ず起って、ランプ・ガス灯・電気灯の発明が、その後に従うのである。…思想が前で制度は後、立憲政治は西洋諸国に於ては、皆この経路を踏んで発達したのである。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 112-113.
苟も立憲治下の自主人たるものは、政治の善悪は勿論、凡そ国家社会に存在する万種の害悪と不合理に対して、悉く責任を感じ、自ら進んで其改革の任に当る覚悟がなければならぬ。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 5-6.
政党は選挙の種板に映写せられた選挙人の写真である。…選挙民が「道理」を愛し、不正不義を憎めば、政党は善事を為し、正道を踏むの公党となり、選挙民が無理でも通す「力」を愛すれば、政党は勢い悪事を為すところの朋党私党に堕せざるを得ない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, pp. 119-120.
苟も選挙権は自己の生命財産の自由安全を確保する貴重至極の権利であることを自覚した国民なら、常に政府党を勝たせるが如き愚劣な選挙はしない筈だ、現に欧米諸国に於ける選挙は、大抵の場合、常に在野党に有利で、政府党には不利である。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 92.
立憲国民の忠義は、国家的見地より、公明正大にその選挙権を使用するにある。富貴も淫する能わず、威武も屈する能わざるの気節を以て、その選挙権を行使するにある。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 41.
苟も選挙権は自己の生命財産を活殺する唯一最後の自衛権であることを知れば、たとい万金を贈て叩頭百拝するも断じて之を斥け、自己の生命財産を安全にし向上せしむる最良の一途を択んで、自主的に之を行使すべき筈である。 「政治読本」https://t.co/k0wnwMaYqM, p.101.
思い一たび選挙が、我等の生命財産の自由と安全とに、如何に重大な関係を有するかに至れば、恐らく何人も襟を正して、選挙の神聖を期する気分にならざるを得まい。 「政治読本」https://t.co/k0wnwMaYqM, p.96.
行政部万能の時代は去った。国民の権利思想が発達して来れば、「政府が勝手に法律を作ったり、勝手に裁判を左右したり、勝手に税金を取り立てたり、又勝手にこれを使ったりするのは不都合だ」という思想の起って来るのは理の当然である。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 56.
我国近来の選挙は、殆んど常に政府党が勝つにきまって居る。… 斯の如き現象は、選挙民に自主自立の自覚なく、依然「長いものには巻かれろ」「政府に反対しては損だ」という封建思想や奴隷根性に依って選挙権を行使した結果である。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMszik, pp. 91-92.
我が国現在の選挙界を風靡する傾向は、道理に傾聴する立憲思想にあらずして、「力」に屈服する封建思想である。「道理はあっても少数ではだめだ」「金がなくてはだめだ」「政権を得なければだめだ」…是が我が選挙民多数の投票心理であるようだ。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, pp. 118-119.
立憲政治は救いを他力に求めず、自主自立、飽くまで自力に頼って活きる制度である。政府や政党に依頼し嘆願する位なら選挙権は要らぬ。自分でどうかする、自分が選んだ代表者にどうかさせる。それがための武器としてのみ選挙権に無限の威力と価値が認められるのである。 https://t.co/k0wnwMaYqM, p.91
苟も選挙権は自己の生命財産の自由安全を確保する貴重至極の権利であることを自覚した国民なら、常に政府党を勝たせるが如き愚劣な選挙はしない筈だ、現に欧米諸国に於ける選挙は、大抵の場合、常に在野党に有利で、政府党には不利である。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 92.
善かれ悪かれ、政党は選挙の種板に映写せられた選挙人の写真である。選挙民が道理にかなった政治を欲求する心、不正不義を蛇蝎視する心を以て投票を行えば、政党もまた同じ心を以て、議院の内外に行動せざるを得ない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 119.
封建時代には、男子門を出づれば七人の敵ありと唱え、相手の有無強弱すら考えずに、武士は御苦労千万にも、大小刀を帯びていた。…今日敵国の有無強弱をも考えずに、無暗に軍備を必要とするのは、封建思想の遺伝―余波―ではなかろう乎。 『政治読本』 https://t.co/k0wnwMaYqM, pp. 144-145.
立憲政治は、平和と道理を経緯とした政治である。この憲政を愛護する心を世界に施せば平和主義となり、これを国家に致せば愛国心となり、これを己れの身に行えば自主人の本分を全うすることができる。然るにこの立憲政治を賊するが如き所行を敢えてして何の忠君愛国ぞや https://t.co/k0wnwMaYqM, p.31
選挙権の行使は…一度やり損なったら最後四年間は、いやでもその過失の重荷を背負って苦しまねばならぬ。その四年間に、自分の総代が、どんな悪法を協賛して、その生命財産が脅かされても、身から出た錆で仕方がない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 89.
我が領土は狭小で、資源は貧弱だ。故に苟も国家の隆昌、人民の幸福を希望するものは、移住地を世界に求め、原料を世界に得る方法を講究せねばならぬ。それには国家主義と国際主義とを調和せしめ、以て多寡相救い、有無互いに通ずるの道を開くより外はない。 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 146.
[第一次]世界大戦争に於けるドイツ敗亡の主因は、経済力の不足にあった。我が国も経済力に於ては、遠く列強に及ばない。しかして租税を不生産的軍備に費せば、費すほど、我が経済力は劣弱になる。即ち自ら好んでドイツ敗亡の覆轍を践むわけになる。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 146.
立憲政治の本旨は、最大多数の最大幸福を期するにあるに拘わらず、我が憲政の実際は、常に最大多数の幸福を犠牲として、一部少数階級の利権を擁護する嫌いがある。畢竟選挙に巨額の費用を要するから、知らず識らずこの結果を生ずるのだ。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 99.
自己の本体を究め、「我れは人なり禽獣に非ず。人も人、彼の生命と財産とを挙げて、他の生殺与奪に一任した専制治下の奴隷人ではなく、自己の生命財産は、己れ自ら支配する権利の所有者たる立憲治下の自主人である事」を、明白に自覚せられねばならぬ。 『政治読本』 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 2.
善かれ悪かれ、政党は選挙の種板に映写せられた選挙人の写真である。選挙民が道理にかなった政治を欲求する心、不正不義を蛇蝎視する心を以て投票を行えば、政党もまた同じ心を以て、議院の内外に行動せざるを得ない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 119.
苟も立憲治下の自主人たるものは、政治の善悪は勿論、凡そ国家社会に存在する万種の害悪と不合理に対して、悉く責任を感じ、自ら進んで其改革の任に当る覚悟がなければならぬ。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 5-6.
我が国人は、封建思想に依って、数の力を信条とするが故に、党議を以て、所属議員の自由意思を束縛し、以て軍隊的規律節制を誇るのである。我が国現時の政党組織は、疑いもなく自由の牢獄、良心の屠殺組合である。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM p. 122.
我が領土は狭小で、資源は貧弱だ。故に…移住地を世界に求め、原料を世界に得る方法を講究せねばあらぬ。…鎖国攘夷的思想を以て、国家主義国防主義を高調すれば、栄螺同様の国家となり、防禦だけは厳重にできても、一括して枯魚の市に上せられる患いがある。 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 146.
立憲政治は、平和と道理を経緯とした政治である。この憲政を愛護する心を世界に施せば平和主義となり、これを国家に致せば愛国心となり、これを己れの身に行えば自主人の本分を全うすることができる。然るにこの立憲政治を賊するが如き所行を敢えてして何の忠君愛国ぞや https://t.co/k0wnwMaYqM, p.31
国家組織の中に在る人民は、悉く皆有機的に結合せられた一箇の生活体なることを。「自分さえ善ければ他人はどうなっても構わぬ。否、他人の権利自由を蹂躙し侵害しなければ,自分の生長発展は遂げられない」というような考え方は…却って自ら殺し他を害する危険思想である https://t.co/k0wnwMaYqM, p23
思い一たび選挙が、我等の生命財産の自由と安全とに、如何に重大な関係を有するかに至れば、恐らく何人も襟を正して、選挙の神聖を期する気分にならざるを得まい。 「政治読本」https://t.co/k0wnwMaYqM, p.96.
生命財産の保証といっても、治者の専断によって、勝手に改廃せられるような保証では甚だ心細い。治者の気まぐれ次第で、今日は生かして置くが明日は殺してしまうというのでは、禽獣の生命と相去ること遠くない…かくの如き境遇に在るものは人は人でも奴隷である 政治読本https://t.co/k0wnwMaYqM, p12
選挙権の行使は…一度やり損なったら最後四年間は、いやでもその過失の重荷を背負って苦しまねばならぬ。その四年間に、自分の総代が、どんな悪法を協賛して、その生命財産が脅かされても、身から出た錆で仕方がない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 89.
権利の自覚を遮って義務のみを教える一派の愛国教育は、奴隷を養成することはできても、断じてこの国を我がものと観じ、我が身を愛すると同様な、熱と感激とを以て、進んで国に尽し公に報ずる自主人の愛国心を涵養する途でない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 14.
我が領土は狭小で、資源は貧弱だ。故に苟も国家の隆昌、人民の幸福を希望するものは、移住地を世界に求め、原料を世界に得る方法を講究せねばならぬ。それには国家主義と国際主義とを調和せしめ、以て多寡相救い、有無互いに通ずるの道を開くより外はない。 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 146.
政府党常勝の病弊よりも、更に一層憂うべき我が国選挙界の悪弊は、投票売買の咄々怪事である。しかして投票売買の行われるのも、また政府党が常に勝つ一大原因となるのである。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 98.
我国近来の選挙は、殆んど常に政府党が勝つにきまって居る。… 斯の如き現象は、選挙民に自主自立の自覚なく、依然「長いものには巻かれろ」「政府に反対しては損だ」という封建思想や奴隷根性に依って選挙権を行使した結果である。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, pp. 91-92.
ロンドン市民は,西暦1666年の大火災に懲り,百難を排して,焦土の上に,今日見る如き堂々たる「焼けない都」を建設した。然るに現在の我が国民は,安政の人と同じく,昔ながらの家屋を建て,薪木を積んで火を迎える様な事をするのを,[関東大震災からの]帝都の復興と称して居る https://t.co/k0wnwMaYqM p170
立憲政治は、自己の生命財産を初め、生活に関する一切の規律を、自ら制定し、その制定した規律に依るに非ざれば、寸毫といえども侵さるることなきを原則とする制度である。ここに至って人類ははじめて、自分自身の主人公となることができたのである。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 19.
道理に従うことが最上の得である。道理が即ち最高の力である。斯の如き思想信念あって、始めて立憲政治は建設せられ、維持せられるのである。 …腕力を道理よりも貴しとする思想を以てしては、どうしても立憲政治を立派に運用することはできない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMbwgk, p. 111.
国家本位の立憲政治は、本質上必ず立法部中心―特に衆議院中心―の政治となることは、既に説いた通りである。私は更に進んで衆議院中心の政治は、即ち選挙を中心とし、従て選挙人を中心とし、従って各自の一票々々を中心とする政治であることを説かねばならぬ。 https://t.co/k0wnwMaYqM, p.85-86.
権利の自覚を遮って義務のみを教える一派の愛国教育は、奴隷を養成することはできても、断じてこの国を我がものと観じ、我が身を愛すると同様な、熱と感激とを以て、進んで国に尽し公に報ずる自主人の愛国心を涵養する途でない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMbwgk, p. 14.
生命財産の保証といっても、治者の専断によって、勝手に改廃せられるような保証では甚だ心細い。治者の気まぐれ次第で、今日は生かして置くが明日は殺してしまうというのでは、禽獣の生命と相去ること遠くない…かくの如き境遇に在るものは人は人でも奴隷である 政治読本https://t.co/k0wnwMszik, p12
苟も立憲治下の自主人たるものは、政治の善悪は勿論、凡そ国家社会に存在する万種の害悪と不合理に対して、悉く責任を感じ、自ら進んで其改革の任に当る覚悟がなければならぬ。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 5-6.
国家組織の中に在る人民は、悉く皆有機的に結合せられた一箇の生活体なることを。「自分さえ善ければ他人はどうなっても構わぬ。否、他人の権利自由を蹂躙し侵害しなければ,自分の生長発展は遂げられない」というような考え方は…却って自ら殺し他を害する危険思想である https://t.co/k0wnwMaYqM, p23
苟も選挙権は自己の生命財産を活殺する唯一最後の自衛権であることを知れば、たとい万金を贈て叩頭百拝するも断じて之を斥け、自己の生命財産を安全にし向上せしむる最良の一途を択んで、自主的に之を行使すべき筈である。 「政治読本」https://t.co/k0wnwMaYqM, p.101.
我が領土は狭小で、資源は貧弱だ。故に…移住地を世界に求め、原料を世界に得る方法を講究せねばあらぬ。…鎖国攘夷的思想を以て、国家主義国防主義を高調すれば、栄螺同様の国家となり、防禦だけは厳重にできても、一括して枯魚の市に上せられる患いがある。 https://t.co/k0wnwMbwgk, p. 146.
明るい灯火を要求する思想が、先ず起って、ランプ・ガス灯・電気灯の発明が、その後に従うのである。…思想が前で制度は後、立憲政治は西洋諸国に於ては、皆この経路を踏んで発達したのである。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 112-113.
立憲政治の本旨は、最大多数の最大幸福を期するにあるに拘わらず、我が憲政の実際は、常に最大多数の幸福を犠牲として、一部少数階級の利権を擁護する嫌いがある。畢竟選挙に巨額の費用を要するから、知らず識らずこの結果を生ずるのだ。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMszik, p. 99.
国防の目的は、他の襲撃に対する正当防禦でなければならぬ、他の弱者を呑噬割裂するためであってはならぬ。況や敵なきに強て敵を作り、以て人類の禍殃を醸成するが如きは、全く国防の本義に背戻する行動である。 『政治読本』 https://t.co/k0wnwMaYqM, pp. 140-141.
立憲政治の本旨は、最大多数の最大幸福を期するにあるに拘わらず、我が憲政の実際は、常に最大多数の幸福を犠牲として、一部少数階級の利権を擁護する嫌いがある。畢竟選挙に巨額の費用を要するから、知らず識らずこの結果を生ずるのだ。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 99.
国家の使命目的ないし存在の理由が、その地域内に生活する人々の生命財産の安全を保証し、最大多数の幸福を増進するにあることだけは、殆んど疑うべき余地がない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 16.
他の生物は、いかに自己愛護の本能が盛んでも、より強力な外敵に対して、己れを守り通す組織と保証を持たない。実をいえば、此組織と保証の有無が人間と禽獣との分岐点であり、此組織と保証を自主的に決定するか、或は治者の専決に盲従するかが、自主人と奴隷人の相違である https://t.co/k0wnwMaYqM
権利の自覚を遮って義務のみを教える一派の愛国教育は、奴隷を養成することはできても、断じてこの国を我がものと観じ、我が身を愛すると同様な、熱と感激とを以て、進んで国に尽し公に報ずる自主人の愛国心を涵養する途でない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMbwgk, p. 14.
今や交通の便開け、通信の機関もほぼ行き渡って居るから、政府に誠意さえあれば、数日の中に議会を招集することは決して難事でない。然るに此可能事を避け…国民も亦強く之を咎めないのは、畢竟官民共に未だ政府万能時代の残夢から醒め切らないためであろう。 政治読本https://t.co/k0wnwMszik, p. 58.
世界大戦争[第一次世界大戦のこと]に於けるドイツ敗亡の主因は、経済力の不足にあった。我が国も経済力に於ては、遠く列強に及ばない。しかして租税を不生産的軍備に費せば、費すほど、我が経済力は劣弱になる。即ち自ら好んでドイツ敗亡の覆轍を践むわけになる。 https://t.co/k0wnwMszik, p. 145.
生命財産の保証といっても、治者の専断によって、勝手に改廃せられるような保証では甚だ心細い。治者の気まぐれ次第で、今日は生かして置くが明日は殺してしまうというのでは、禽獣の生命と相去ること遠くない…かくの如き境遇に在るものは人は人でも奴隷である 政治読本https://t.co/k0wnwMaYqM, p12
選挙権の行使は…一度やり損なったら最後四年間は、いやでもその過失の重荷を背負って苦しまねばならぬ。その四年間に、自分の総代が、どんな悪法を協賛して、その生命財産が脅かされても、身から出た錆で仕方がない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 89.
苟も選挙権は自己の生命財産を活殺する唯一最後の自衛権であることを知れば、たとい万金を贈て叩頭百拝するも断じて之を斥け、自己の生命財産を安全にし向上せしむる最良の一途を択んで、自主的に之を行使すべき筈である。 「政治読本」https://t.co/k0wnwMszik, p.101.
国防の目的は、他の襲撃に対する正当防禦でなければならぬ、他の弱者を呑噬割裂するためであってはならぬ。況や敵なきに強て敵を作り、以て人類の禍殃を醸成するが如きは、全く国防の本義に背戻する行動である。 『政治読本』 https://t.co/k0wnwMaYqM, pp. 140-141.
選挙人が常に政府の施為を厳重に監視し、是非善悪の判断を、選挙の投票に依て示さなければ、到底憲政の常道に基いて、政権の授受を円満に、且つ合理的に行うことはできない。 「政治読本」https://t.co/k0wnwMaYqM, p.94.
他の生物は、いかに自己愛護の本能が盛んでも、より強力な外敵に対して、己れを守り通す組織と保証を持たない。実をいえば、此組織と保証の有無が人間と禽獣との分岐点であり、此組織と保証を自主的に決定するか、或は治者の専決に盲従するかが、自主人と奴隷人の相違である https://t.co/k0wnwMaYqM
選挙が公正に行わるれば、民心は常に総選挙の結果に現われるが、もし選挙が暴力・金力・縁故・情実等によって左右せらるれば、衆議院は勢い民心を正当に表現する事が出来なくなる。従って君国隆昌の最大原因たる君意民心の一致を計る事が困難になる。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMbwgk, p. 40.
ロンドン市民は,西暦1666年の大火災に懲り,百難を排して,焦土の上に,今日見る如き堂々たる「焼けない都」を建設した。然るに現在の我が国民は,安政の人と同じく,昔ながらの家屋を建て,薪木を積んで火を迎える様な事をするのを,[関東大震災からの]帝都の復興と称して居る https://t.co/k0wnwMszik p170
立憲政治は救いを他力に求めず、自主自立、飽くまで自力に頼って活きる制度である。政府や政党に依頼し嘆願する位なら選挙権は要らぬ。自分でどうかする、自分が選んだ代表者にどうかさせる。それがための武器としてのみ選挙権に無限の威力と価値が認められるのである。 https://t.co/k0wnwMszik, p.91
事ごとに政府に反対するのは、素より好ましい事ではないが、それでもなお、事ごとに政府に迎合するに比すれば害毒が少ない。何となれば若し事ごとに政府に迎合すれば、政府は自然に国費を浪費するようになり、議会は浪費を捻出する為の増税機関となるからである。 https://t.co/k0wnwMbwgk, p. 95.
国家の使命目的ないし存在の理由が、その地域内に生活する人々の生命財産の安全を保証し、最大多数の幸福を増進するにあることだけは、殆んど疑うべき余地がない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 16.
苟も選挙権は自己の生命財産を活殺する唯一最後の自衛権であることを知れば、たとい万金を贈て叩頭百拝するも断じて之を斥け、自己の生命財産を安全にし向上せしむる最良の一途を択んで、自主的に之を行使すべき筈である。 「政治読本」https://t.co/k0wnwMaYqM, p.101.
選挙人が常に政府の施為を厳重に監視し、是非善悪の判断を、選挙の投票に依て示さなければ、到底憲政の常道に基いて、政権の授受を円満に、且つ合理的に行うことはできない。 「政治読本」https://t.co/k0wnwMaYqM, p.94.
我国近来の選挙は、殆んど常に政府党が勝つにきまって居る。… 斯の如き現象は、選挙民に自主自立の自覚なく、依然「長いものには巻かれろ」「政府に反対しては損だ」という封建思想や奴隷根性に依って選挙権を行使した結果である。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, pp. 91-92.
事ごとに政府に反対するのは、素より好ましい事ではないが、それでもなお、事ごとに政府に迎合するに比すれば害毒が少ない。何となれば若し事ごとに政府に迎合すれば、政府は自然に国費を浪費するようになり、議会は浪費を捻出する為の増税機関となるからである。 https://t.co/k0wnwMszik, p. 95.
[第一次]世界大戦争に於けるドイツ敗亡の主因は、経済力の不足にあった。我が国も経済力に於ては、遠く列強に及ばない。しかして租税を不生産的軍備に費せば、費すほど、我が経済力は劣弱になる。即ち自ら好んでドイツ敗亡の覆轍を践むわけになる。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMbwgk, p. 146.
議員及び政党は、いやでも、その選挙費用の出資者のために働かねばならぬ。財閥から政治運動費を給与せられて居る政党及び政治家は、どんなに仮面を被っても、畢竟財閥の番頭に過ぎぬ。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 105.
君主国であろうと、民主国であろうと、憲法制定の最大眼目に変りはない。即ちその人民の生命財産その他の権利自由は、苟もその持主たる人民の承諾した法律規則に依るにあらざれば、寸毫と雖も侵されないということを、国家の最高法典を以て、保証するためである。 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 44.
国家本位の立憲政治は、本質上必ず立法部中心―特に衆議院中心―の政治となることは、既に説いた通りである。私は更に進んで衆議院中心の政治は、即ち選挙を中心とし、従て選挙人を中心とし、従って各自の一票々々を中心とする政治であることを説かねばならぬ。 https://t.co/k0wnwMaYqM, p.85-86.
議員及び政党は、いやでも、その選挙費用の出資者のために働かねばならぬ。財閥から政治運動費を給与せられて居る政党及び政治家は、どんなに仮面を被っても、畢竟財閥の番頭に過ぎぬ。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMszik, p. 105.
立憲政治の本旨は、最大多数の最大幸福を期するにあるに拘わらず、我が憲政の実際は、常に最大多数の幸福を犠牲として、一部少数階級の利権を擁護する嫌いがある。畢竟選挙に巨額の費用を要するから、知らず識らずこの結果を生ずるのだ。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMbwgk, p. 99.
今や交通の便開け、通信の機関もほぼ行き渡って居るから、政府に誠意さえあれば、数日の中に議会を招集することは決して難事でない。然るに此可能事を避け…国民も亦強く之を咎めないのは、畢竟官民共に未だ政府万能時代の残夢から醒め切らないためであろう。 政治読本https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 58.
専制治下の奴隷に課せられた義務は、強制せられた義務で、そこに束縛の苦痛はあっても、自由の感激はあり得ない。これに反し、如何に分量は多くなっても、立憲治下の自主人が負担する義務は、自己の権利と自由を確保するために自ら定めた義務である。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p13
自己の本体を究め、「我れは人なり禽獣に非ず。人も人、彼の生命と財産とを挙げて、他の生殺与奪に一任した専制治下の奴隷人ではなく、自己の生命財産は、己れ自ら支配する権利の所有者たる立憲治下の自主人である事」を、明白に自覚せられねばならぬ。 『政治読本』 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 2.
憲政の常道に基く政権の円滑な推移を期するには、先ず選挙民の多数が、どちらかといえば在野党に味方する心理的傾向をもたねばならぬ。 …憲政の常道が行われない最大原因は、多数選挙民が、政治の善悪を問わず、常に政府党に投票するにある。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 95.
ロンドン市民は,西暦1666年の大火災に懲り,百難を排して,焦土の上に,今日見る如き堂々たる「焼けない都」を建設した。然るに現在の我が国民は,安政の人と同じく,昔ながらの家屋を建て,薪木を積んで火を迎える様な事をするのを,[関東大震災からの]帝都の復興と称して居る https://t.co/k0wnwMaYqM p170
立憲政治は救いを他力に求めず、自主自立、飽くまで自力に頼って活きる制度である。政府や政党に依頼し嘆願する位なら選挙権は要らぬ。自分でどうかする、自分が選んだ代表者にどうかさせる。それがための武器としてのみ選挙権に無限の威力と価値が認められるのである。 https://t.co/k0wnwMaYqM, p.91
苟も選挙権は自己の生命財産を活殺する唯一最後の自衛権であることを知れば、たとい万金を贈て叩頭百拝するも断じて之を斥け、自己の生命財産を安全にし向上せしむる最良の一途を択んで、自主的に之を行使すべき筈である。 「政治読本」https://t.co/k0wnwMaYqM, p.101.
思い一たび選挙が、我等の生命財産の自由と安全とに、如何に重大な関係を有するかに至れば、恐らく何人も襟を正して、選挙の神聖を期する気分にならざるを得まい。 「政治読本」https://t.co/k0wnwMaYqM, p.96.
立憲国民の忠義は、国家的見地より、公明正大にその選挙権を使用するにある。富貴も淫する能わず、威武も屈する能わざるの気節を以て、その選挙権を行使するにある。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 41.
行政部万能の時代は去った。国民の権利思想が発達して来れば、「政府が勝手に法律を作ったり、勝手に裁判を左右したり、勝手に税金を取り立てたり、又勝手にこれを使ったりするのは不都合だ」という思想の起って来るのは理の当然である。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 56.
立憲政治は救いを他力に求めず、自主自立、飽くまで自力に頼って活きる制度である。政府や政党に依頼し嘆願する位なら選挙権は要らぬ。自分でどうかする、自分が選んだ代表者にどうかさせる。それがための武器としてのみ選挙権に無限の威力と価値が認められるのである。 https://t.co/k0wnwMaYqM, p.91
道理に従うことが最上の得である。道理が即ち最高の力である。斯の如き思想信念あって、始めて立憲政治は建設せられ、維持せられるのである。 …腕力を道理よりも貴しとする思想を以てしては、どうしても立憲政治を立派に運用することはできない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMbwgk, p. 111.
国防の目的は、他の襲撃に対する正当防禦でなければならぬ、他の弱者を呑噬割裂するためであってはならぬ。況や敵なきに強て敵を作り、以て人類の禍殃を醸成するが如きは、全く国防の本義に背戻する行動である。 『政治読本』 https://t.co/k0wnwMaYqM, pp. 140-141.
苟も選挙権は自己の生命財産を活殺する唯一最後の自衛権であることを知れば、たとい万金を贈て叩頭百拝するも断じて之を斥け、自己の生命財産を安全にし向上せしむる最良の一途を択んで、自主的に之を行使すべき筈である。 「政治読本」https://t.co/k0wnwMaYqM, p.101.
我国近来の選挙は、殆んど常に政府党が勝つにきまって居る。… 斯の如き現象は、選挙民に自主自立の自覚なく、依然「長いものには巻かれろ」「政府に反対しては損だ」という封建思想や奴隷根性に依って選挙権を行使した結果である。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, pp. 91-92.
我が国現在の選挙界を風靡する傾向は、道理に傾聴する立憲思想にあらずして、「力」に屈服する封建思想である。「道理はあっても少数ではだめだ」「金がなくてはだめだ」「政権を得なければだめだ」…是が我が選挙民多数の投票心理であるようだ。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, pp. 118-119.
国家の使命目的ないし存在の理由が、その地域内に生活する人々の生命財産の安全を保証し、最大多数の幸福を増進するにあることだけは、殆んど疑うべき余地がない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 16.
選挙が公正に行わるれば、民心は常に総選挙の結果に現われるが、もし選挙が暴力・金力・縁故・情実等によって左右せらるれば、衆議院は勢い民心を正当に表現する事が出来なくなる。従って君国隆昌の最大原因たる君意民心の一致を計る事が困難になる。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 40.
国防の目的は、他の襲撃に対する正当防禦でなければならぬ、他の弱者を呑噬割裂するためであってはならぬ。況や敵なきに強て敵を作り、以て人類の禍殃を醸成するが如きは、全く国防の本義に背戻する行動である。 『政治読本』 https://t.co/k0wnwMaYqM, pp. 140-141.
善かれ悪かれ、政党は選挙の種板に映写せられた選挙人の写真である。選挙民が道理にかなった政治を欲求する心、不正不義を蛇蝎視する心を以て投票を行えば、政党もまた同じ心を以て、議院の内外に行動せざるを得ない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 119.
世界大戦争[第一次世界大戦のこと]に於けるドイツ敗亡の主因は、経済力の不足にあった。我が国も経済力に於ては、遠く列強に及ばない。しかして租税を不生産的軍備に費せば、費すほど、我が経済力は劣弱になる。即ち自ら好んでドイツ敗亡の覆轍を践むわけになる。 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 145.
立憲政治は救いを他力に求めず、自主自立、飽くまで自力に頼って活きる制度である。政府や政党に依頼し嘆願する位なら選挙権は要らぬ。自分でどうかする、自分が選んだ代表者にどうかさせる。それがための武器としてのみ選挙権に無限の威力と価値が認められるのである。 https://t.co/k0wnwMaYqM, p.91
国家本位の立憲政治は、本質上必ず立法部中心―特に衆議院中心―の政治となることは、既に説いた通りである。私は更に進んで衆議院中心の政治は、即ち選挙を中心とし、従て選挙人を中心とし、従って各自の一票々々を中心とする政治であることを説かねばならぬ。 https://t.co/k0wnwMaYqM, p.85-86.
立憲政治は、自己の生命財産を初め、生活に関する一切の規律を、自ら制定し、その制定した規律に依るに非ざれば、寸毫といえども侵さるることなきを原則とする制度である。ここに至って人類ははじめて、自分自身の主人公となることができたのである。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 19.
苟も立憲治下の自主人たるものは、政治の善悪は勿論、凡そ国家社会に存在する万種の害悪と不合理に対して、悉く責任を感じ、自ら進んで其改革の任に当る覚悟がなければならぬ。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 5-6.
選挙が公正に行わるれば、民心は常に総選挙の結果に現われるが、もし選挙が暴力・金力・縁故・情実等によって左右せらるれば、衆議院は勢い民心を正当に表現する事が出来なくなる。従って君国隆昌の最大原因たる君意民心の一致を計る事が困難になる。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 40.
事ごとに政府に反対するのは、素より好ましい事ではないが、それでもなお、事ごとに政府に迎合するに比すれば害毒が少ない。何となれば若し事ごとに政府に迎合すれば、政府は自然に国費を浪費するようになり、議会は浪費を捻出する為の増税機関となるからである。 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 95.
我が領土は狭小で、資源は貧弱だ。故に…移住地を世界に求め、原料を世界に得る方法を講究せねばあらぬ。…鎖国攘夷的思想を以て、国家主義国防主義を高調すれば、栄螺同様の国家となり、防禦だけは厳重にできても、一括して枯魚の市に上せられる患いがある。 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 146.
国防の目的は、他の襲撃に対する正当防禦でなければならぬ、他の弱者を呑噬割裂するためであってはならぬ。況や敵なきに強て敵を作り、以て人類の禍殃を醸成するが如きは、全く国防の本義に背戻する行動である。 『政治読本』 https://t.co/k0wnwMaYqM, pp. 140-141.
我が国現在の選挙界を風靡する傾向は、道理に傾聴する立憲思想にあらずして、「力」に屈服する封建思想である。「道理はあっても少数ではだめだ」「金がなくてはだめだ」「政権を得なければだめだ」…是が我が選挙民多数の投票心理であるようだ。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, pp. 118-119.
憲政の常道に基く政権の円滑な推移を期するには、先ず選挙民の多数が、どちらかといえば在野党に味方する心理的傾向をもたねばならぬ。 …憲政の常道が行われない最大原因は、多数選挙民が、政治の善悪を問わず、常に政府党に投票するにある。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 95.
国家本位の立憲政治は、本質上必ず立法部中心―特に衆議院中心―の政治となることは、既に説いた通りである。私は更に進んで衆議院中心の政治は、即ち選挙を中心とし、従て選挙人を中心とし、従って各自の一票々々を中心とする政治であることを説かねばならぬ。 https://t.co/k0wnwMaYqM, p.85-86.
「自分さえよければ他人はどうなっても構わぬ。否、他人の権利自由を蹂躙し侵害しなければ、自分の生長発展を遂げられない」というような考え方は、真に自己を愛する所以に非ず、却って自ら殺し他を害する危険思想である。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 23.
他の生物は、いかに自己愛護の本能が盛んでも、より強力な外敵に対して、己れを守り通す組織と保証を持たない。実をいえば、此組織と保証の有無が人間と禽獣との分岐点であり、此組織と保証を自主的に決定するか、或は治者の専決に盲従するかが、自主人と奴隷人の相違である https://t.co/k0wnwMaYqM
我が領土は狭小で、資源は貧弱だ。故に…移住地を世界に求め、原料を世界に得る方法を講究せねばあらぬ。…鎖国攘夷的思想を以て、国家主義国防主義を高調すれば、栄螺同様の国家となり、防禦だけは厳重にできても、一括して枯魚の市に上せられる患いがある。 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 146.
他の生物は、いかに自己愛護の本能が盛んでも、より強力な外敵に対して、己れを守り通す組織と保証を持たない。実をいえば、此組織と保証の有無が人間と禽獣との分岐点であり、此組織と保証を自主的に決定するか、或は治者の専決に盲従するかが、自主人と奴隷人の相違である https://t.co/k0wnwMszik
思い一たび選挙が、我等の生命財産の自由と安全とに、如何に重大な関係を有するかに至れば、恐らく何人も襟を正して、選挙の神聖を期する気分にならざるを得まい。 「政治読本」https://t.co/k0wnwMbwgk, p.96.
国家の使命目的ないし存在の理由が、その地域内に生活する人々の生命財産の安全を保証し、最大多数の幸福を増進するにあることだけは、殆んど疑うべき余地がない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMbwgk, p. 16.
事ごとに政府に反対するのは、素より好ましい事ではないが、それでもなお、事ごとに政府に迎合するに比すれば害毒が少ない。何となれば若し事ごとに政府に迎合すれば、政府は自然に国費を浪費するようになり、議会は浪費を捻出する為の増税機関となるからである。 https://t.co/k0wnwMszik, p. 95.
立憲政治の本旨は、最大多数の最大幸福を期するにあるに拘わらず、我が憲政の実際は、常に最大多数の幸福を犠牲として、一部少数階級の利権を擁護する嫌いがある。畢竟選挙に巨額の費用を要するから、知らず識らずこの結果を生ずるのだ。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMbwgk, p. 99.
国家本位の立憲政治は、本質上必ず立法部中心―特に衆議院中心―の政治となることは、既に説いた通りである。私は更に進んで衆議院中心の政治は、即ち選挙を中心とし、従て選挙人を中心とし、従って各自の一票々々を中心とする政治であることを説かねばならぬ。 https://t.co/k0wnwMszik, p.85-86.
専制治下の奴隷に課せられた義務は、強制せられた義務で、そこに束縛の苦痛はあっても、自由の感激はあり得ない。これに反し、如何に分量は多くなっても、立憲治下の自主人が負担する義務は、自己の権利と自由を確保するために自ら定めた義務である。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMszik, p13
ロンドン市民は,西暦1666年の大火災に懲り,百難を排して,焦土の上に,今日見る如き堂々たる「焼けない都」を建設した。然るに現在の我が国民は,安政の人と同じく,昔ながらの家屋を建て,薪木を積んで火を迎える様な事をするのを,[関東大震災からの]帝都の復興と称して居る https://t.co/k0wnwMszik p170
君主国であろうと、民主国であろうと、憲法制定の最大眼目に変りはない。即ちその人民の生命財産その他の権利自由は、苟もその持主たる人民の承諾した法律規則に依るにあらざれば、寸毫と雖も侵されないということを、国家の最高法典を以て、保証するためである。 https://t.co/k0wnwMszik, p. 44.
苟も選挙権は自己の生命財産の自由安全を確保する貴重至極の権利であることを自覚した国民なら、常に政府党を勝たせるが如き愚劣な選挙はしない筈だ、現に欧米諸国に於ける選挙は、大抵の場合、常に在野党に有利で、政府党には不利である。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMszik, p. 92.
苟も立憲治下の自主人たるものは、政治の善悪は勿論、凡そ国家社会に存在する万種の害悪と不合理に対して、悉く責任を感じ、自ら進んで其改革の任に当る覚悟がなければならぬ。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMszik, p. 5-6.
憲政の常道に基く政権の円滑な推移を期するには、先ず選挙民の多数が、どちらかといえば在野党に味方する心理的傾向をもたねばならぬ。 …憲政の常道が行われない最大原因は、多数選挙民が、政治の善悪を問わず、常に政府党に投票するにある。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMbwgk, p. 95.
立憲政治は、自己の生命財産を初め、生活に関する一切の規律を、自ら制定し、その制定した規律に依るに非ざれば、寸毫といえども侵さるることなきを原則とする制度である。ここに至って人類ははじめて、自分自身の主人公となることができたのである。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMszik, p. 19.
専制治下の奴隷に課せられた義務は、強制せられた義務で、そこに束縛の苦痛はあっても、自由の感激はあり得ない。これに反し、如何に分量は多くなっても、立憲治下の自主人が負担する義務は、自己の権利と自由を確保するために自ら定めた義務である。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMbwgk, p13
もし選挙が、一般人民に代って、その不利を除き、利益を与えるように、法律を作り、国費の用途を定める大切な総代を選むための一大行事であれば、これに要する費用は、世人が弁護士を頼む場合と同じく、当然人民側で負担せねばならない道理になる。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMszik, p. 104.
自己の本体を究め、「我れは人なり禽獣に非ず。人も人、彼の生命と財産とを挙げて、他の生殺与奪に一任した専制治下の奴隷人ではなく、自己の生命財産は、己れ自ら支配する権利の所有者たる立憲治下の自主人である事」を、明白に自覚せられねばならぬ。 『政治読本』 https://t.co/k0wnwMbwgk, p. 2.
今日の会議に於ける討論は全然無意議な蛙鳴蝉騒だ、その表決も全く無駄な時間潰しだ。…表決の数は、議案の如何に拘らず、在朝在野両軍の頭数できまって居る。これでは先ず死刑を宣告して置いて、然る後裁判を開くのと、何の異なるところもない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMbwgk p. 123.
国家組織の中に在る人民は、悉く皆有機的に結合せられた一箇の生活体なることを。「自分さえ善ければ他人はどうなっても構わぬ。否、他人の権利自由を蹂躙し侵害しなければ,自分の生長発展は遂げられない」というような考え方は…却って自ら殺し他を害する危険思想である https://t.co/k0wnwMbwgk, p23
生命財産の保証といっても、治者の専断によって、勝手に改廃せられるような保証では甚だ心細い。治者の気まぐれ次第で、今日は生かして置くが明日は殺してしまうというのでは、禽獣の生命と相去ること遠くない…かくの如き境遇に在るものは人は人でも奴隷である 政治読本https://t.co/k0wnwMszik, p12
僅か一票の選挙権がと、自らこれを軽視すれば、その瞬間からその人の生命財産は、無防備の危険に曝露せられる…我等が各自の一票を投じて選出した総代が、立法部に於て協賛すれば、法律は如何様にも創作せられ改廃せられて今日の保証も、明日は失われるかも知れない。 https://t.co/k0wnwMbwgk, p.86.
「自分さえよければ他人はどうなっても構わぬ。否、他人の権利自由を蹂躙し侵害しなければ、自分の生長発展を遂げられない」というような考え方は、真に自己を愛する所以に非ず、却って自ら殺し他を害する危険思想である。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMszik, p. 23.
今後文化益々進展して、人力益々強大に赴けば、人類は、無制限に私有慾と競争心を逞うしては、此小天地に共存共栄する能わざるに至るのは、必然の理勢である。知るべし、今後に於て、世界人類を救うは、唯々奉公共助の一途あるのみなる事を。 『政治読本』 https://t.co/k0wnwMbwgk, p. 197.
苟も選挙権は自己の生命財産を活殺する唯一最後の自衛権であることを知れば、たとい万金を贈て叩頭百拝するも断じて之を斥け、自己の生命財産を安全にし向上せしむる最良の一途を択んで、自主的に之を行使すべき筈である。 「政治読本」https://t.co/k0wnwMaYqM, p.101.
[第一次]世界大戦争に於けるドイツ敗亡の主因は、経済力の不足にあった。我が国も経済力に於ては、遠く列強に及ばない。しかして租税を不生産的軍備に費せば、費すほど、我が経済力は劣弱になる。即ち自ら好んでドイツ敗亡の覆轍を践むわけになる。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMbwgk, p. 146.
政党は選挙の種板に映写せられた選挙人の写真である。…選挙民が「道理」を愛し、不正不義を憎めば、政党は善事を為し、正道を踏むの公党となり、選挙民が無理でも通す「力」を愛すれば、政党は勢い悪事を為すところの朋党私党に堕せざるを得ない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMszik, pp. 119-120.
苟も選挙権は自己の生命財産を活殺する唯一最後の自衛権であることを知れば、たとい万金を贈て叩頭百拝するも断じて之を斥け、自己の生命財産を安全にし向上せしむる最良の一途を択んで、自主的に之を行使すべき筈である。 「政治読本」https://t.co/k0wnwMszik, p.101.
苟も選挙権は自己の生命財産の自由安全を確保する貴重至極の権利であることを自覚した国民なら、常に政府党を勝たせるが如き愚劣な選挙はしない筈だ、現に欧米諸国に於ける選挙は、大抵の場合、常に在野党に有利で、政府党には不利である。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMszik, p. 92.
政府党常勝の病弊よりも、更に一層憂うべき我が国選挙界の悪弊は、投票売買の咄々怪事である。しかして投票売買の行われるのも、また政府党が常に勝つ一大原因となるのである。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMszik, p. 98.
苟も選挙権は自己の生命財産を活殺する唯一最後の自衛権であることを知れば、たとい万金を贈て叩頭百拝するも断じて之を斥け、自己の生命財産を安全にし向上せしむる最良の一途を択んで、自主的に之を行使すべき筈である。 「政治読本」https://t.co/k0wnwMszik, p.101.
[第一次]世界大戦争に於けるドイツ敗亡の主因は、経済力の不足にあった。我が国も経済力に於ては、遠く列強に及ばない。しかして租税を不生産的軍備に費せば、費すほど、我が経済力は劣弱になる。即ち自ら好んでドイツ敗亡の覆轍を践むわけになる。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMbwgk, p. 146.
他の長を採って我が短を補うことは、我が国民の最も得意とする所である。我が国の歴史は、インド・支那・西洋の三大文明を採って、これを国民生活に織り込むたびごとに燦然たる光輝を放って居る。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMszik, p. 174.
国家の使命目的ないし存在の理由が、その地域内に生活する人々の生命財産の安全を保証し、最大多数の幸福を増進するにあることだけは、殆んど疑うべき余地がない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 16.
国家組織の中に在る人民は、悉く皆有機的に結合せられた一箇の生活体なることを。「自分さえ善ければ他人はどうなっても構わぬ。否、他人の権利自由を蹂躙し侵害しなければ,自分の生長発展は遂げられない」というような考え方は…却って自ら殺し他を害する危険思想である https://t.co/k0wnwMaYqM, p23
我が領土は狭小で、資源は貧弱だ。故に…移住地を世界に求め、原料を世界に得る方法を講究せねばあらぬ。…鎖国攘夷的思想を以て、国家主義国防主義を高調すれば、栄螺同様の国家となり、防禦だけは厳重にできても、一括して枯魚の市に上せられる患いがある。 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 146.
国防の目的は、他の襲撃に対する正当防禦でなければならぬ、他の弱者を呑噬割裂するためであってはならぬ。況や敵なきに強て敵を作り、以て人類の禍殃を醸成するが如きは、全く国防の本義に背戻する行動である。 『政治読本』 https://t.co/k0wnwMaYqM, pp. 140-141.
今や交通の便開け、通信の機関もほぼ行き渡って居るから、政府に誠意さえあれば、数日の中に議会を招集することは決して難事でない。然るに此可能事を避け…国民も亦強く之を咎めないのは、畢竟官民共に未だ政府万能時代の残夢から醒め切らないためであろう。 政治読本https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 58.
専制治下の奴隷に課せられた義務は、強制せられた義務で、そこに束縛の苦痛はあっても、自由の感激はあり得ない。これに反し、如何に分量は多くなっても、立憲治下の自主人が負担する義務は、自己の権利と自由を確保するために自ら定めた義務である。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p13
思い一たび選挙が、我等の生命財産の自由と安全とに、如何に重大な関係を有するかに至れば、恐らく何人も襟を正して、選挙の神聖を期する気分にならざるを得まい。 「政治読本」https://t.co/k0wnwMaYqM, p.96.
立憲政治は救いを他力に求めず、自主自立、飽くまで自力に頼って活きる制度である。政府や政党に依頼し嘆願する位なら選挙権は要らぬ。自分でどうかする、自分が選んだ代表者にどうかさせる。それがための武器としてのみ選挙権に無限の威力と価値が認められるのである。 https://t.co/k0wnwMaYqM, p.91
選挙人が常に政府の施為を厳重に監視し、是非善悪の判断を、選挙の投票に依て示さなければ、到底憲政の常道に基いて、政権の授受を円満に、且つ合理的に行うことはできない。 「政治読本」https://t.co/k0wnwMaYqM, p.94.
立憲政治は、平和と道理を経緯とした政治である。この憲政を愛護する心を世界に施せば平和主義となり、これを国家に致せば愛国心となり、これを己れの身に行えば自主人の本分を全うすることができる。然るにこの立憲政治を賊するが如き所行を敢えてして何の忠君愛国ぞや https://t.co/k0wnwMaYqM, p.31
読者は必ずや早く既に立憲政体に於ける立法部の地位職分が如何に優越なものであるかを、充分諒解せられたであろう。実に立法部は憲政運用の中枢神経である。司法・行政・立法の三権鼎立は、昔の事、今日の憲政は、立法部を中心機軸として回転する。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 66.
先ず個人が有って、然る後に国家が組織せられたのだ。即ち「人」が土台で「国」はその上に建てられた殿堂である。堅固な殿堂は、強固な土台の上にでなければ、建てることはできない。個人の発展を押えて、国家のみ独り繁栄する道理はない。 『政治読本』 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 9.
他の生物は、いかに自己愛護の本能が盛んでも、より強力な外敵に対して、己れを守り通す組織と保証を持たない。実をいえば、此組織と保証の有無が人間と禽獣との分岐点であり、此組織と保証を自主的に決定するか、或は治者の専決に盲従するかが、自主人と奴隷人の相違である https://t.co/k0wnwMaYqM
立憲政治は救いを他力に求めず、自主自立、飽くまで自力に頼って活きる制度である。政府や政党に依頼し嘆願する位なら選挙権は要らぬ。自分でどうかする、自分が選んだ代表者にどうかさせる。それがための武器としてのみ選挙権に無限の威力と価値が認められるのである。 https://t.co/k0wnwMaYqM, p.91
苟も選挙権は自己の生命財産の自由安全を確保する貴重至極の権利であることを自覚した国民なら、常に政府党を勝たせるが如き愚劣な選挙はしない筈だ、現に欧米諸国に於ける選挙は、大抵の場合、常に在野党に有利で、政府党には不利である。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 92.
明るい灯火を要求する思想が、先ず起って、ランプ・ガス灯・電気灯の発明が、その後に従うのである。…思想が前で制度は後、立憲政治は西洋諸国に於ては、皆この経路を踏んで発達したのである。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 112-113.
立憲政治は、自己の生命財産を初め、生活に関する一切の規律を、自ら制定し、その制定した規律に依るに非ざれば、寸毫といえども侵さるることなきを原則とする制度である。ここに至って人類ははじめて、自分自身の主人公となることができたのである。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 19.
他の生物は、いかに自己愛護の本能が盛んでも、より強力な外敵に対して、己れを守り通す組織と保証を持たない。実をいえば、此組織と保証の有無が人間と禽獣との分岐点であり、此組織と保証を自主的に決定するか、或は治者の専決に盲従するかが、自主人と奴隷人の相違である https://t.co/k0wnwMaYqM
立憲政治の本旨は、最大多数の最大幸福を期するにあるに拘わらず、我が憲政の実際は、常に最大多数の幸福を犠牲として、一部少数階級の利権を擁護する嫌いがある。畢竟選挙に巨額の費用を要するから、知らず識らずこの結果を生ずるのだ。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 99.
「自国のためにさえなれば、他国はどうなっても構わぬ。否、他国の独立又は利益を侵害しても、自国の国利国権を増進するのが愛国心の本義である」というが如き思想は、決して国家を久遠に繁栄せしめる真の愛国心ではなく、却って国家を危地に陥れる危険思想である。 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 23.
「自分さえよければ他人はどうなっても構わぬ。否、他人の権利自由を蹂躙し侵害しなければ、自分の生長発展を遂げられない」というような考え方は、真に自己を愛する所以に非ず、却って自ら殺し他を害する危険思想である。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 23.
他の生物は、いかに自己愛護の本能が盛んでも、より強力な外敵に対して、己れを守り通す組織と保証を持たない。実をいえば、此組織と保証の有無が人間と禽獣との分岐点であり、此組織と保証を自主的に決定するか、或は治者の専決に盲従するかが、自主人と奴隷人の相違である https://t.co/k0wnwMaYqM
善かれ悪かれ、政党は選挙の種板に映写せられた選挙人の写真である。選挙民が道理にかなった政治を欲求する心、不正不義を蛇蝎視する心を以て投票を行えば、政党もまた同じ心を以て、議院の内外に行動せざるを得ない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 119.
我が領土は狭小で、資源は貧弱だ。故に苟も国家の隆昌、人民の幸福を希望するものは、移住地を世界に求め、原料を世界に得る方法を講究せねばならぬ。それには国家主義と国際主義とを調和せしめ、以て多寡相救い、有無互いに通ずるの道を開くより外はない。 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 146.
今後文化益々進展して、人力益々強大に赴けば、人類は、無制限に私有慾と競争心を逞うしては、此小天地に共存共栄する能わざるに至るのは、必然の理勢である。知るべし、今後に於て、世界人類を救うは、唯々奉公共助の一途あるのみなる事を。 『政治読本』 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 197.
事ごとに政府に反対するのは、素より好ましい事ではないが、それでもなお、事ごとに政府に迎合するに比すれば害毒が少ない。何となれば若し事ごとに政府に迎合すれば、政府は自然に国費を浪費するようになり、議会は浪費を捻出する為の増税機関となるからである。 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 95.
憲政の常道に基く政権の円滑な推移を期するには、先ず選挙民の多数が、どちらかといえば在野党に味方する心理的傾向をもたねばならぬ。 …憲政の常道が行われない最大原因は、多数選挙民が、政治の善悪を問わず、常に政府党に投票するにある。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 95.
憲政の常道に基く政権の円滑な推移を期するには、先ず選挙民の多数が、どちらかといえば在野党に味方する心理的傾向をもたねばならぬ。 …憲政の常道が行われない最大原因は、多数選挙民が、政治の善悪を問わず、常に政府党に投票するにある。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMbwgk, p. 95.
他の長を採って我が短を補うことは、我が国民の最も得意とする所である。我が国の歴史は、インド・支那・西洋の三大文明を採って、これを国民生活に織り込むたびごとに燦然たる光輝を放って居る。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 174.
僅か一票の選挙権がと、自らこれを軽視すれば、その瞬間からその人の生命財産は、無防備の危険に曝露せられる…我等が各自の一票を投じて選出した総代が、立法部に於て協賛すれば、法律は如何様にも創作せられ改廃せられて今日の保証も、明日は失われるかも知れない。 https://t.co/k0wnwMaYqM, p.86.
憲政の常道に基く政権の円滑な推移を期するには、先ず選挙民の多数が、どちらかといえば在野党に味方する心理的傾向をもたねばならぬ。 …憲政の常道が行われない最大原因は、多数選挙民が、政治の善悪を問わず、常に政府党に投票するにある。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 95.
事ごとに政府に反対するのは、素より好ましい事ではないが、それでもなお、事ごとに政府に迎合するに比すれば害毒が少ない。何となれば若し事ごとに政府に迎合すれば、政府は自然に国費を浪費するようになり、議会は浪費を捻出する為の増税機関となるからである。 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 95.
我が領土は狭小で、資源は貧弱だ。故に…移住地を世界に求め、原料を世界に得る方法を講究せねばあらぬ。…鎖国攘夷的思想を以て、国家主義国防主義を高調すれば、栄螺同様の国家となり、防禦だけは厳重にできても、一括して枯魚の市に上せられる患いがある。 https://t.co/k0wnwMbwgk, p. 146.
我が国人は、封建思想に依って、数の力を信条とするが故に、党議を以て、所属議員の自由意思を束縛し、以て軍隊的規律節制を誇るのである。我が国現時の政党組織は、疑いもなく自由の牢獄、良心の屠殺組合である。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM p. 122.
国家本位の立憲政治は、本質上必ず立法部中心―特に衆議院中心―の政治となることは、既に説いた通りである。私は更に進んで衆議院中心の政治は、即ち選挙を中心とし、従て選挙人を中心とし、従って各自の一票々々を中心とする政治であることを説かねばならぬ。 https://t.co/k0wnwMaYqM, p.85-86.
権利の自覚を遮って義務のみを教える一派の愛国教育は、奴隷を養成することはできても、断じてこの国を我がものと観じ、我が身を愛すると同様な、熱と感激とを以て、進んで国に尽し公に報ずる自主人の愛国心を涵養する途でない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 14.
立憲政治の本旨は、最大多数の最大幸福を期するにあるに拘わらず、我が憲政の実際は、常に最大多数の幸福を犠牲として、一部少数階級の利権を擁護する嫌いがある。畢竟選挙に巨額の費用を要するから、知らず識らずこの結果を生ずるのだ。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 99.
選挙が公正に行わるれば、民心は常に総選挙の結果に現われるが、もし選挙が暴力・金力・縁故・情実等によって左右せらるれば、衆議院は勢い民心を正当に表現する事が出来なくなる。従って君国隆昌の最大原因たる君意民心の一致を計る事が困難になる。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMbwgk, p. 40.
今後文化益々進展して、人力益々強大に赴けば、人類は、無制限に私有慾と競争心を逞うしては、此小天地に共存共栄する能わざるに至るのは、必然の理勢である。知るべし、今後に於て、世界人類を救うは、唯々奉公共助の一途あるのみなる事を。 『政治読本』 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 197.
封建時代には、男子門を出づれば七人の敵ありと唱え、相手の有無強弱すら考えずに、武士は御苦労千万にも、大小刀を帯びていた。…今日敵国の有無強弱をも考えずに、無暗に軍備を必要とするのは、封建思想の遺伝―余波―ではなかろう乎。 『政治読本』 https://t.co/k0wnwMbwgk, pp. 144-145.
国家の使命目的ないし存在の理由が、その地域内に生活する人々の生命財産の安全を保証し、最大多数の幸福を増進するにあることだけは、殆んど疑うべき余地がない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 16.
行政部万能の時代は去った。国民の権利思想が発達して来れば、「政府が勝手に法律を作ったり、勝手に裁判を左右したり、勝手に税金を取り立てたり、又勝手にこれを使ったりするのは不都合だ」という思想の起って来るのは理の当然である。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 56.
政府党常勝の病弊よりも、更に一層憂うべき我が国選挙界の悪弊は、投票売買の咄々怪事である。しかして投票売買の行われるのも、また政府党が常に勝つ一大原因となるのである。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 98.
我が国人は、封建思想に依って、数の力を信条とするが故に、党議を以て、所属議員の自由意思を束縛し、以て軍隊的規律節制を誇るのである。我が国現時の政党組織は、疑いもなく自由の牢獄、良心の屠殺組合である。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM p. 122.
国家組織の中に在る人民は、悉く皆有機的に結合せられた一箇の生活体なることを。「自分さえ善ければ他人はどうなっても構わぬ。否、他人の権利自由を蹂躙し侵害しなければ,自分の生長発展は遂げられない」というような考え方は…却って自ら殺し他を害する危険思想である https://t.co/k0wnwMaYqM, p23
世界大戦争[第一次世界大戦のこと]に於けるドイツ敗亡の主因は、経済力の不足にあった。我が国も経済力に於ては、遠く列強に及ばない。しかして租税を不生産的軍備に費せば、費すほど、我が経済力は劣弱になる。即ち自ら好んでドイツ敗亡の覆轍を践むわけになる。 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 145.
立憲国民の忠義は、国家的見地より、公明正大にその選挙権を使用するにある。富貴も淫する能わず、威武も屈する能わざるの気節を以て、その選挙権を行使するにある。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 41.
我国近来の選挙は、殆んど常に政府党が勝つにきまって居る。… 斯の如き現象は、選挙民に自主自立の自覚なく、依然「長いものには巻かれろ」「政府に反対しては損だ」という封建思想や奴隷根性に依って選挙権を行使した結果である。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, pp. 91-92.
今や交通の便開け、通信の機関もほぼ行き渡って居るから、政府に誠意さえあれば、数日の中に議会を招集することは決して難事でない。然るに此可能事を避け…国民も亦強く之を咎めないのは、畢竟官民共に未だ政府万能時代の残夢から醒め切らないためであろう。 政治読本https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 58.
苟も立憲治下の自主人たるものは、政治の善悪は勿論、凡そ国家社会に存在する万種の害悪と不合理に対して、悉く責任を感じ、自ら進んで其改革の任に当る覚悟がなければならぬ。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 5-6.
選挙が公正に行わるれば、民心は常に総選挙の結果に現われるが、もし選挙が暴力・金力・縁故・情実等によって左右せらるれば、衆議院は勢い民心を正当に表現する事が出来なくなる。従って君国隆昌の最大原因たる君意民心の一致を計る事が困難になる。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 40.
「自分さえよければ他人はどうなっても構わぬ。否、他人の権利自由を蹂躙し侵害しなければ、自分の生長発展を遂げられない」というような考え方は、真に自己を愛する所以に非ず、却って自ら殺し他を害する危険思想である。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 23.
立憲政治の本旨は、最大多数の最大幸福を期するにあるに拘わらず、我が憲政の実際は、常に最大多数の幸福を犠牲として、一部少数階級の利権を擁護する嫌いがある。畢竟選挙に巨額の費用を要するから、知らず識らずこの結果を生ずるのだ。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 99.
君主国であろうと、民主国であろうと、憲法制定の最大眼目に変りはない。即ちその人民の生命財産その他の権利自由は、苟もその持主たる人民の承諾した法律規則に依るにあらざれば、寸毫と雖も侵されないということを、国家の最高法典を以て、保証するためである。 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 44.
我が領土は狭小で、資源は貧弱だ。故に…移住地を世界に求め、原料を世界に得る方法を講究せねばあらぬ。…鎖国攘夷的思想を以て、国家主義国防主義を高調すれば、栄螺同様の国家となり、防禦だけは厳重にできても、一括して枯魚の市に上せられる患いがある。 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 146.
読者は必ずや早く既に立憲政体に於ける立法部の地位職分が如何に優越なものであるかを、充分諒解せられたであろう。実に立法部は憲政運用の中枢神経である。司法・行政・立法の三権鼎立は、昔の事、今日の憲政は、立法部を中心機軸として回転する。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 66.
政府党常勝の病弊よりも、更に一層憂うべき我が国選挙界の悪弊は、投票売買の咄々怪事である。しかして投票売買の行われるのも、また政府党が常に勝つ一大原因となるのである。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 98.
立憲政治は、平和と道理を経緯とした政治である。この憲政を愛護する心を世界に施せば平和主義となり、これを国家に致せば愛国心となり、これを己れの身に行えば自主人の本分を全うすることができる。然るにこの立憲政治を賊するが如き所行を敢えてして何の忠君愛国ぞや https://t.co/k0wnwMaYqM, p.31
事ごとに政府に反対するのは、素より好ましい事ではないが、それでもなお、事ごとに政府に迎合するに比すれば害毒が少ない。何となれば若し事ごとに政府に迎合すれば、政府は自然に国費を浪費するようになり、議会は浪費を捻出する為の増税機関となるからである。 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 95.
先ず個人が有って、然る後に国家が組織せられたのだ。即ち「人」が土台で「国」はその上に建てられた殿堂である。堅固な殿堂は、強固な土台の上にでなければ、建てることはできない。個人の発展を押えて、国家のみ独り繁栄する道理はない。 『政治読本』 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 9.
道理に従うことが最上の得である。道理が即ち最高の力である。斯の如き思想信念あって、始めて立憲政治は建設せられ、維持せられるのである。 …腕力を道理よりも貴しとする思想を以てしては、どうしても立憲政治を立派に運用することはできない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 111.
立憲政治は、平和と道理を経緯とした政治である。この憲政を愛護する心を世界に施せば平和主義となり、これを国家に致せば愛国心となり、これを己れの身に行えば自主人の本分を全うすることができる。然るにこの立憲政治を賊するが如き所行を敢えてして何の忠君愛国ぞや https://t.co/k0wnwMaYqM, p.31
政党は選挙の種板に映写せられた選挙人の写真である。…選挙民が「道理」を愛し、不正不義を憎めば、政党は善事を為し、正道を踏むの公党となり、選挙民が無理でも通す「力」を愛すれば、政党は勢い悪事を為すところの朋党私党に堕せざるを得ない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, pp. 119-120.
立憲国民の忠義は、国家的見地より、公明正大にその選挙権を使用するにある。富貴も淫する能わず、威武も屈する能わざるの気節を以て、その選挙権を行使するにある。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 41.
他の長を採って我が短を補うことは、我が国民の最も得意とする所である。我が国の歴史は、インド・支那・西洋の三大文明を採って、これを国民生活に織り込むたびごとに燦然たる光輝を放って居る。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 174.
我が領土は狭小で、資源は貧弱だ。故に苟も国家の隆昌、人民の幸福を希望するものは、移住地を世界に求め、原料を世界に得る方法を講究せねばならぬ。それには国家主義と国際主義とを調和せしめ、以て多寡相救い、有無互いに通ずるの道を開くより外はない。 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 146.
選挙権の行使は…一度やり損なったら最後四年間は、いやでもその過失の重荷を背負って苦しまねばならぬ。その四年間に、自分の総代が、どんな悪法を協賛して、その生命財産が脅かされても、身から出た錆で仕方がない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 89.
今後文化益々進展して、人力益々強大に赴けば、人類は、無制限に私有慾と競争心を逞うしては、此小天地に共存共栄する能わざるに至るのは、必然の理勢である。知るべし、今後に於て、世界人類を救うは、唯々奉公共助の一途あるのみなる事を。 『政治読本』 https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 197.
議員及び政党は、いやでも、その選挙費用の出資者のために働かねばならぬ。財閥から政治運動費を給与せられて居る政党及び政治家は、どんなに仮面を被っても、畢竟財閥の番頭に過ぎぬ。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 105.
今日の会議に於ける討論は全然無意議な蛙鳴蝉騒だ、その表決も全く無駄な時間潰しだ。…表決の数は、議案の如何に拘らず、在朝在野両軍の頭数できまって居る。これでは先ず死刑を宣告して置いて、然る後裁判を開くのと、何の異なるところもない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM p. 123.
苟も選挙権は自己の生命財産の自由安全を確保する貴重至極の権利であることを自覚した国民なら、常に政府党を勝たせるが如き愚劣な選挙はしない筈だ、現に欧米諸国に於ける選挙は、大抵の場合、常に在野党に有利で、政府党には不利である。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 92.
思い一たび選挙が、我等の生命財産の自由と安全とに、如何に重大な関係を有するかに至れば、恐らく何人も襟を正して、選挙の神聖を期する気分にならざるを得まい。 「政治読本」https://t.co/k0wnwMaYqM, p.96.
善かれ悪かれ、政党は選挙の種板に映写せられた選挙人の写真である。選挙民が道理にかなった政治を欲求する心、不正不義を蛇蝎視する心を以て投票を行えば、政党もまた同じ心を以て、議院の内外に行動せざるを得ない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 119.
国家の使命目的ないし存在の理由が、その地域内に生活する人々の生命財産の安全を保証し、最大多数の幸福を増進するにあることだけは、殆んど疑うべき余地がない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMszik, p. 16.
他の長を採って我が短を補うことは、我が国民の最も得意とする所である。我が国の歴史は、インド・支那・西洋の三大文明を採って、これを国民生活に織り込むたびごとに燦然たる光輝を放って居る。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMszik, p. 174.
我が国現在の選挙界を風靡する傾向は、道理に傾聴する立憲思想にあらずして、「力」に屈服する封建思想である。「道理はあっても少数ではだめだ」「金がなくてはだめだ」「政権を得なければだめだ」…是が我が選挙民多数の投票心理であるようだ。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMbwgk, pp. 118-119.
読者は必ずや早く既に立憲政体に於ける立法部の地位職分が如何に優越なものであるかを、充分諒解せられたであろう。実に立法部は憲政運用の中枢神経である。司法・行政・立法の三権鼎立は、昔の事、今日の憲政は、立法部を中心機軸として回転する。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMbwgk, p. 66.
明るい灯火を要求する思想が、先ず起って、ランプ・ガス灯・電気灯の発明が、その後に従うのである。…思想が前で制度は後、立憲政治は西洋諸国に於ては、皆この経路を踏んで発達したのである。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMbwgk, p. 112-113.
もし選挙が、一般人民に代って、その不利を除き、利益を与えるように、法律を作り、国費の用途を定める大切な総代を選むための一大行事であれば、これに要する費用は、世人が弁護士を頼む場合と同じく、当然人民側で負担せねばならない道理になる。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMszik, p. 104.
我が国人は、封建思想に依って、数の力を信条とするが故に、党議を以て、所属議員の自由意思を束縛し、以て軍隊的規律節制を誇るのである。我が国現時の政党組織は、疑いもなく自由の牢獄、良心の屠殺組合である。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM p. 122.
国家の使命目的ないし存在の理由が、その地域内に生活する人々の生命財産の安全を保証し、最大多数の幸福を増進するにあることだけは、殆んど疑うべき余地がない。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 16.
選挙人が常に政府の施為を厳重に監視し、是非善悪の判断を、選挙の投票に依て示さなければ、到底憲政の常道に基いて、政権の授受を円満に、且つ合理的に行うことはできない。 「政治読本」https://t.co/k0wnwMaYqM, p.94.
行政部万能の時代は去った。国民の権利思想が発達して来れば、「政府が勝手に法律を作ったり、勝手に裁判を左右したり、勝手に税金を取り立てたり、又勝手にこれを使ったりするのは不都合だ」という思想の起って来るのは理の当然である。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 56.
憲政の常道に基く政権の円滑な推移を期するには、先ず選挙民の多数が、どちらかといえば在野党に味方する心理的傾向をもたねばならぬ。 …憲政の常道が行われない最大原因は、多数選挙民が、政治の善悪を問わず、常に政府党に投票するにある。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 95.
憲政の常道に基く政権の円滑な推移を期するには、先ず選挙民の多数が、どちらかといえば在野党に味方する心理的傾向をもたねばならぬ。 …憲政の常道が行われない最大原因は、多数選挙民が、政治の善悪を問わず、常に政府党に投票するにある。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 95.
苟も選挙権は自己の生命財産を活殺する唯一最後の自衛権であることを知れば、たとい万金を贈て叩頭百拝するも断じて之を斥け、自己の生命財産を安全にし向上せしむる最良の一途を択んで、自主的に之を行使すべき筈である。 「政治読本」https://t.co/k0wnwMaYqM, p.101.
国防の目的は、他の襲撃に対する正当防禦でなければならぬ、他の弱者を呑噬割裂するためであってはならぬ。況や敵なきに強て敵を作り、以て人類の禍殃を醸成するが如きは、全く国防の本義に背戻する行動である。 『政治読本』 https://t.co/k0wnwMaYqM, pp. 140-141.
立憲国民の忠義は、国家的見地より、公明正大にその選挙権を使用するにある。富貴も淫する能わず、威武も屈する能わざるの気節を以て、その選挙権を行使するにある。 『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 41.