著者
金 早雪
出版者
信州大学経済学部
雑誌
信州大学経済学論集
巻号頁・発行日
vol.63, pp.123-162, 2012-03-27

韓国は,1948年の建国後,数年も経たないうちに勃発した朝鮮戦争のために,社会と生活の大規模な破壊に直面した。このために,韓国の社会・生活行政は,その出発点において,行政機構も十分に整わない中で,戦争がもたらした破壊に対応していかざるをえなかった。しかし,こうした朝鮮戦争直後の社会・生活行政の実態について伝える資料は,現在までのところ,ごくわずかなものしか確認されておらず,また,それらの資料の発掘・検証の作業もほとんど行われてこなかった。この研究は,1950年6月の朝鮮戦争勃発から,53年7月の休戦協定成立後の数年間の時期における社会・生活行政の実態的な資料の確認とその検証を試みるものである。

言及状況

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『慰安婦と戦場の性』(ISBN4-1060-0565-4)のp173に「朝鮮戦争は多くの未亡人と孤児を生み出した。一九五六年の韓国政府統計によると、全国で五十九万人もの戦争未亡人がいて、こうした母子家庭などの女性たちが、生活難のため米兵相手の売春婦となった。五七年の統計では、その数は四万人と推定されている。」とあります。この一九五六年韓国政府統計と五七年の統計についてソースとなる資料の調査をお願い ...

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