著者
松尾 和弥
出版者
法政大学地理学会
雑誌
法政地理 = JOURNAL of THE GEOGRAPHICAL SOCIETY OF HOSEI UNIVERSITY (ISSN:09125728)
巻号頁・発行日
vol.53, pp.61-73, 2021-03-20

本研究では,着床式洋上風力発電における事業者と漁業者との協調について,銚子地域を対象に検討した.国土交通省,東京電力ホールディングス,銚子市漁業協同組合へのインタビュー調査と,銚子の漁業者や漁業協同組合職員へのアンケート調査を行った.先行研究より,事業者と漁業者のコミュニケーションや情報交換,コミュニケーションを円滑に行うための役割を果たす存在が重要となる.調査より,洋上風力発電に関し,銚子地域の活性化や漁獲量増加の期待があるが,漁獲量の減少やそれ以外の不利益の他,とくに,底引網漁でヒラメやタイを獲っている者が,区域付近で漁業ができなくなること,底引網が施設に引っ掛かり網が破れることや施設を傷つけること,漁船の破損や転覆の危険があることに懸念を示していることが分かった.どうすれば安全に操業できるのかを,事業者は漁業者に情報提供を行っていく必要がある.

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着床式洋上風力発電における政策と漁業協調についての現状と課題 : 銚子沖を事例として https://t.co/2p5A9U3MZ5

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