著者
今井 民子 笹森 建英
出版者
弘前大学教育学部
雑誌
弘前大学教育学部紀要 (ISSN:04391713)
巻号頁・発行日
no.66, pp.29-53, 1991-10-31

ヴァイオリン音楽の発展を可能にした背景には,17世紀から18世紀の楽器製作の改良,演奏技術の確立があった。この論文では,先ず楽器製作の変遷を概観する。この時代の演奏技術の確立を把握する上で重要なのは,器楽形式の発展と,一連の技法書の出版,技巧を駆使して葵すカブリスの類の作品の出現である。レオボルト・モーツァルトMozart, Johann GeorgLeopoldやジェミニア一二Geminiani,FrancescoSverioの奏法に関する著書,ロカテッリLocatelli,PietroAntonioのカブリスは重要な役割をはたした。この論文では,彼らによって掲示された技法を具体的に考察する。20世紀,特に1945年以降は,音楽様式,演奏法が画期的な変貌を遂げた。その技法上の特質を明らかにする.これらを踏まえて,音楽文化が新芽し,形成され,さらに発展,変遷していく過程に教育書がどのような役割を果たすのかについても検証する。

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