著者
児玉 敏一
出版者
札幌学院大学総合研究所
雑誌
札幌学院大学経営論集 = Sapporo Gakuin University Review of Business Administration (ISSN:18841589)
巻号頁・発行日
no.10, pp.47-62, 2016-09-01

かつて「企業の寿命30年説」という言葉があった。この言葉の意味するものは,生物と同様に企業にもライフサイクルがあり,30年で寿命を終え,その後は企業を取り巻く新しい企業環境に適合できる形に脱皮していくか,それとも死滅するかそのいずれかしか選択の余地はないというものである。実際にかつて成功をおさめてきた多くの企業が過去の成功にしがみつき,環境適応を怠ることで市場からの撤退を余儀なくされていった。したがってそれぞれの企業が生き残りをかけて成長してゆくためには,過去の成功に引きずられることなく,常に自らの企業環境を見きわめそれらを有効に活用するための絶え間ないイノベーションが要求されている。このことは動物園の管理・運営においても例外ではない。旭川市旭山動物園の経営改革を契機として,かつて「閑古鳥が鳴いていた」多くの動物園や水族館がその人気を回復していった。しかしながら動物園や水族館を取り巻く諸環境は必ずしも「バラ色」ではない。リニューアルされた一部の施設があらたに注目される一方で,かつて注目され人気を博していた施設がその威光を失いつつある。それでは,持続可能な動物園改革とはどのようなものなのだろうか。本稿はこのような課題について考察したものである。

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持続可能な動物園改革にむけて  児玉 敏一  (札幌学院大学経営論集) https://t.co/TwVi2eVtHT

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