著者
鳥居 高明 佐竹 潔
出版者
東京都立大学小笠原研究委員会
雑誌
小笠原研究年報 (ISSN:03879844)
巻号頁・発行日
no.43, pp.91-101, 2020-06-30

小笠原諸島において淡水性の多毛類や貧毛類相が種レベルで調べられたことはこれまでにない。今回、小笠原村父島字小曲の八ツ瀬川水系の4地点において2012年から2015年までの4年間、断続的に調査を行った。その結果、多毛類2種および広分布種と考えられる貧毛類11種を確認した。長谷橋付近から長谷川下流部までの3地点で確認された貧毛類群集は、本州における平地の浅い富栄養湖の種構成と共通していた。また、この3地点では汎世界的に分布し、特に東南アジアでよくみられるAllonais inaequalis やウチワミミズなどが比較的多く生息していた。このことは、父島の水生多毛類・貧毛類相の特徴の一つと言えるだろう。

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