- 著者
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辻野 照久
- 出版者
- 科学技術・学術政策研究所 科学技術動向研究センター
- 雑誌
- 科学技術動向 (ISSN:13493663)
- 巻号頁・発行日
- no.142, pp.32-39, 2014-01 (Released:2014-02-13)
2013 年は全世界で合計81 回のロケット打上げがあり、通信放送衛星、地球観測衛星、航行測位衛星、宇宙科学衛星(月惑星探査機を含む)、有人宇宙船など32 カ国3 機関より計208 機の衛星が軌道に投入された。2013 年には、韓国初の独自ロケットの打上げ成功、日本と中国それぞれの新型全段固体燃料ロケットの打上げ成功、欧州の新型通信衛星の開発、インドの火星探査機及び航行測位衛星、中国の月着陸機及び月ローバ、米国や新興国の大量の超小型衛星、米国の新たな物資輸送船の登場などの新しい動きがあった。
衛星打上げは全般的に順調に行われ、国際宇宙ステーション(ISS)の運用もほぼ計画通り進められた。
ISS に参加していない中国は、2020 年頃までに独自の宇宙ステーションの構築を計画しており、2013 年は有人宇宙船「神舟10 号」と軌道上のドッキングターゲット「天宮1 号」とのドッキングを成功させ、有人飛行実績を着実に積み重ねた。2014 年も宇宙開発利用に参加する国が増加していくと見込まれる。