- 著者
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秋山 綾
- 雑誌
- 玉川大学観光学部紀要
- 巻号頁・発行日
- vol.2013, no.1, pp.55-61, 2014-03-31
観光商品において“食”は重要な目的地選択の要因となりうるが,その際,観光者は,単に「食べ物」に興味があるだけでなく,その「食べ物」が語る地域の「物語」を「食べる」という行為を通して,追体験する「たのしみ」を消費している。地域振興において,地域の伝統的な食文化やB級グルメといった新しい名物の開発において,観光者が喜ぶ「物語」を用意し,「食べ物」を提供することにより,観光者の目的地選択における優先順位を上げることが可能となる。フランス北部のワインの産地では,「物語マーケティング」によるワインとワインにあった地域産品を活用した「フード・ツーリズム」が盛んである。 本研究では,日本人向けに発売されている「フード・ツーリズム」商品に参加し,分析することで,マーケットに提供されている情報と商品の関係について考察する。