著者
村田 雄
出版者
Waseda University
巻号頁・発行日
2004

近年,OSは様々な要求を取り込むために機能が増加し,その構造が大規模化,複雑化している.この様な状況の中,膨大なソースコードをもつLinuxのようなOSは理解が困難であり,OSの内部構造を学ぶ上では不適切である.そこで我々は,小規模なOSであるOS/161をARMプロセッサ向けに移植を行った.これにより,OSを理解する上でOSの移植は非常に効率の良い方法であることが分かった.また,組み込み機器では応答性やリアルタイム性といった要素は重要であるため,その性能を向上させる手法としてCopy-on-Writeの実装および評価を行った.この結果,Copy-on-Writeは性能改善に非常に有効であり,最悪なケースでもオーバヘッドは1.39%と非常に小さいことが分かった.

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