著者
淀野 順子
出版者
北海道大学大学院教育学研究科
雑誌
北海道大学大学院教育学研究紀要 (ISSN:13457543)
巻号頁・発行日
vol.100, pp.77-97, 2007-01-31

本稿は人間発達としての内発的発展とはいかなるものかを検討するため、内発的発展としての地域産業振興における地域住民セクターの意義と役割を明らかにすることを目的としている。本稿では村をあげてダム反対運動を展開した木頭村を事例として取り上げ、地域住民が内発的発展としての実践の主体となる過程を明らかにした。さらに実践の過程において設立した地域住民セクターの現状を検討することにより、内発的発展の条件を検討した。その結果、環境・健康・生活文化に配慮し、地域を重視した地域住民セクターによる地域産業振興は、経済原理では評価されにくい多様な地域資源認識をもたらし、地域経済を活性化していることが確認できた。また、地域通貨の利用などを介した地域内・地域間の連携が、人間発達としての内発的発展の契機となっていることが確認できた。

言及状況

外部データベース (DOI)

Twitter (2 users, 2 posts, 0 favorites)

@m_hibi 理念の特産品への具現といえば、思い出されるのは、徳島県の旧 木頭村の特産品「木頭ゆず」の例でしょうかね。 旧 木頭村も、今は合併して那賀町に。 村長がダムに代わりうる内発的発展の種として「木頭ゆず」を特産化した例。 詳しくは、これ https://t.co/kJd9FS17LG
https://t.co/yDmQOmEQqr

収集済み URL リスト