著者
岡本 健
巻号頁・発行日
2009-12-12

情報通信技術の社会への普及が進んだことで,旅行者が自由に情報を得て旅行ができるようになったと言われている.実際,旅行の情報源としてインターネットを用いる人口が増加していることが報告されている.また,量的な増加だけではなく,インターネットの検索サイトを用いて,情報を取捨選択している旅行者が若者層に多くなっていることも報告されている.こうした状況で,旅行行動の研究では,旅行に出かける前の情報探索段階でのインターネットの利用関する研究は蓄積があるものの,旅行の前後を含めて,旅行者がインターネットをどのように用いており,その利用にどのような特徴があるのかに関しては,体系的にまとめられていない.本稿では,アニメを動機とした旅行行動で、インターネットの影響が大きいとされる「アニメ聖地巡礼」と,ドラマを動機とした旅行行動である「大河ドラマ観光」を比較・検討することで,情報通信機器が一連の旅行行動の中でどのように用いられているかを整理し,それはどういった特徴をもつのかを明らかにする.そうすることで,情報社会における旅行行動研究の枠組みを示し,今後の研究課題を明らかにする.

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かねてから、アニメファンの聖地巡礼と大河ドラマの舞台歴訪と合い通じるものがあると思っていたが、まさか北海道大学の学術的に研究されていたとはwww #rmd_tosa http://t.co/eV0WKCyulU
明日は観光情報学会で発表。以前の発表は以下のURLで。アニメ聖地巡礼行動における旅行者の情報環境に関する研究http://hdl.handle.net/2115/38537 情報社会における旅行行動の特徴に関する研究http://hdl.handle.net/2115/40101

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